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2014年1月17日 (金)

法科大学院制度に関する諮問委員会についての素朴な疑問。

 寒い!

 私は、昨年末には夜型に移行していたのだが、今年に入ってからは朝型生活に移行している。

 朝型の方が体調はいいのだが、朝の寒さが辛い!早く暖かくなってほしい!暖かくなったら、もうちょっと頑張れる気がするのだが・・・。

 朝、仕事しながら、坂野弁護士のブログを読む。

 政府は、まともな人選をして欲しいよね。 (坂野弁護士ブログ)

 この実務家法科大学院教授の見通しには全く同感だ。

 結局、「定評ある法科大学院」だけでも生き残らせることに必死な法科大学院関係者が、政府の諮問委員として頑張っておられる限り、法科大学院制度に関わる事態は好転しないだろう。

・・・私の素朴な疑問。

 あの司法改革審議会では、利害関係がありすぎるということで弁護士の委員の人数は抑えられていた。

 司法改革審議会委員名簿はこちら→http://www.kantei.go.jp/jp/sihouseido/990803meibo.html

 確かに弁護士は3名入っているが、実際に弁護士として実働していた期間が長いのは中坊公平氏だけだろう。あとの2名は元裁判官、元検事という立場で選任されたものだろう。

 そして、中坊公平氏は元日弁連会長ではあったが、司法審の時点では別に日弁連の代表者でも何でもなかった。

 むしろ、中坊氏の意見は、多くの弁護士の意見とかけ離れたものであった。

 司法改革審議会では、弁護士は利害関係人とみなされ、むしろ弁護士は委員から排除するという方針だったと聞いている。

 なのに、どうして、法科大学院の存続に関わる問題を議論する政府の諮問委員会には、かくも多くの法科大学院教員及び元教員、法科大学院協会の元代表者らが次々と選任されるのであろうか。

・・・もともと、現政府には、「法科大学院制度廃止」という選択肢はない、としか考えられない。

 何のためのパブコメだったのだろうか、と思う。

 かつて弁護士が「利用者である国民の声を聞け」と言われたように、法科大学院も利用者である学生の声を聞くべきではないのか。高額な学費負担や奨学金返済に苦しむ学生とその親、経済的負担に耐えかねて法科大学院に入学できずに法曹となる夢を諦めた者らの声を聞くべきではないのか。

 法曹養成制度について、弁護士が何か言うと、それがまともなことであっても、直ぐに「ギルドだ」とか「既得権擁護のためだろう」という批判がくるのだが、なぜか法科大学院関係者だけにはこのような批判がこないものらしい。

・・・私の素朴な疑問。

 なぜ、かくも法曹志望者が激減してしまったのか、法科大学院に優秀な学生が集まらなくなったのかについて、法科大学院制度維持という観点から離れて、素直に現実を直視した上で議論すべきだろう。

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弁護士」カテゴリの記事

コメント

放っておいても、法科大学院などに人は集まらないので、自然崩壊も近いと思います。
とはいえ、最後にはカネで資格を買いたい人だけは残ると思いますから、これからは、そちらのほうが問題でしょうね。
今や、弁護士資格は、お金で買える時代です。

弁護士HARRIER さんへ
>放っておいても、法科大学院などに人は集まらないので、自然崩壊も近いと思います

いやいや、私は、この記事の実務家教員の方の見解のように、合格率の低い法科大学院も面子等から「一人でも合格者が出れば赤字でも存続させる」というところが結構残ると思いますね。 内心では司法試験合格は無理だろうと思っていてもモラトリアムを求める学生も入学してくるだろうし、それでもよしとする富裕な親もいるだろうし。

 本気で司法試験合格をねらう優秀な学生は、「定評ある法科大学院」入学をめざすでしょうが。

 こんな調子で法科大学院制度が崩壊するのは、まだまだ先のことになり、その前に司法が地盤沈下し、弁護士自治が崩壊するんじゃないでしょうか。 

 

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