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ねこちか2

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2013年2月

2013年2月28日 (木)

ネット上では結構興味を持たれているようだが。・・・Twitterもどき(2月28日午後5時10分)

 私がこの間書いた記事

弁護士会の人権侵犯救済における理想と現実。

 は、思いのほか、アクセス数が多く、他のブロガーさんたちも取り上げて下さった。

「無茶ぶり」の先にあるもの元「法律新聞」編集長の弁護士観察日記

会員が増えるほど財政難に陥る「弁護士会」黒猫のつぶやき

 特に、「黒猫のつぶやき」さんは、私のはしょった人権擁護委員会の活動などについて分かりやすく説明して下さっている。

 確かに、弁護士会のこういう活動って、市民にはあまり知られていないと思う(おそらく、拘置所や刑務所の拘禁者が一番よく知っているんだろう)。

 日弁連のHPには、一応こういう説明がある。

  人権救済申立てに関する手続(申立方法・手続の流れなど)

 愛知県弁護士会のHP上の説明は見あたらなかったが、たとえばこんな勧告が公開されている。

 人権侵犯救済申立てに関する勧告書(名古屋刑務所宛)

 こういう活動が、全て弁護士の手弁当でなされているのである。

               libra

 愛知県弁護士会の場合は、黒猫さんが説明して下さっているような事情で、拘禁者からの救済申立てが突出して多い。

 拘禁者からの手紙は読みにくいものも多く、(日本語であっても)反訳が必要だったりする。そして、医療処遇に関するものは、弁護士だけでは判断できず医師の協力が必要となることが多い。

 とにかく調査が大変だということは、上記勧告書からも窺える。

 確かに早期救済が必要なケースもあるだろうが、そうでないものの方が圧倒的に多いのである。

 緊急性もないのにタクシー代わりに救急車を呼ぶ人が多くなったのと似ている。救急車の場合も有償化が議論になっていた。

 これ以上、申立件数がふくれあがったらどうするのか、また拘禁者以外の人権救済に支障が出ないのかという不安もある。

 法科大学院の奨学金、司法修習の給費制の廃止により1,000万円もの借金を背負っている弁護士も出てきて、弁護士過剰により年収70万円以下の弁護士も増え弁護士の平均年収も低下する一方だというのに、こういう大変な活動の資金を弁護士だけで負担しなければならないのだろうか。

                libra

 先日の愛知県弁護士会の常議員会で、有償の調査室の常設案は(わずかの反対者があったのみで)可決されたので、3月18日の総会で審議されることになった。

 おそらく、総会でも可決されるだろう。

 このままで本当によいのかどうか、私は弁護士会の掲示板にいろいろと書き込みをしてみたが、何ら反応もない。

 一般人も見るネット上では、結構興味が持たれているようなのにね。

2013年2月27日 (水)

弁護士会の特別会費

 各地の弁護士会の会費をちょっと調べてみた。

 といっても、法曹養成制度検討会議の資料として提出されていた一覧表を見れば一目瞭然だったのだが。

http://www.moj.go.jp/content/000077010.pdf

 もっとも、この表は平成22年6月現在の金額らしいから、その後値上がりしているかもしれない(下がることはまずないが、上がることはしょっちゅうなのが弁護士会費だから)。

 このうち6,200円が日弁連特別会費。

 弁護士会の会費がまた値上げになるらしい。(追記あり)

 この特別会費も、値上がりしたばかり。

今は、

 日弁連特別会費:

 (1)少年・刑事財政基金特別会費      4,200円
 (2)弁護士過疎・偏在対策特別会費       700円
 (3)法律援助基金特別会費          1,300円

 合計6,200円となっている。

 (注) 毎月支払う分です! 年額ではありません! 

 これらは、本来、国が負担すべきお金である。

 刑事弁護、過疎地対策、法律援助のための資金なのだから。

 弁護士がこれらの目的のために働くのは当然としても、弁護士が自身のポケットマネーからこれらの資金を出すのはおかしいだろう。

 「汗を出せ」というのは分かるが、「血も出せ」というのは理解できない。

 たとえば、医師は、ポケットマネーで、過疎地対策のために何かお金を出しているのだろうか。医師を誘致するのに自治体がお金を出すという話はよく聞くが。

 国が司法修習生の給費制を廃止したのだから、弁護士会はもうこれらの特別会費を弁護士から徴収するのをやめて頂きたい。

最後の常議員会の傍聴・・・Twitterもどき(2月27日午前5時30分)

 昨日の午後は愛知県弁護士会の常議員会の傍聴に行った。

 土日をほぼまるまる確定申告の準備に充てたので、私はちょっと疲れ気味。常議員会の開催されている会議室の暖房が効いていて、途中睡魔におそわれる。

 この時期に重大審議や協議のために長時間拘束される常議員の皆様には申し訳ないのですが。

 傍聴に行った第一の目的は、執行部提案の「司法試験合格者数を年間1000人以下にすることを求める決議」案の審議がどうなるか、見届けたかったため。

 結果は、賛成21,反対5 で可決されました。

 この決議案は、3月18日に総会決議にかけられる。

 この決議が可決されれば、法曹養成制度検討会議の最後の全体協議、要綱素案のとりまとめにはなんとか間に合う。

 もう少し早い方がよかったとは思うが。

 執行部と常議員の皆様の英断に感謝します。

                  libra       

 驚いたのは、今年の法科大学院入学者数がいよいよ3,000人を切り、2,500人にまで落ち込む可能性もあるという情報。

 ついに、そこまで不人気となってしまったのかと唖然。

 合格者3,000人にすれば、法科大学院入学者は全員合格するという勘定になる(もちろん、これまでの不合格者の蓄積があるので、そうはならないが)。

 それにしても、旧司法試験時代には考えられなかったような事態だ。

 これはどう考えても異常事態だろう。

 医学部の場合、医師国家試験は90パーセント以上の合格率であるが、医学部入学の競争倍率が高いため(それだけ医師の人気が高いということ)、結局は狭き門になっている。

 しかし、法科大学院入学の競争倍率は極めて低く(それだけ弁護士が不人気ということ)、希望すればよほどのことがない限りどこかの法科大学院に入学できるという状況だ。

 そこへもって、司法試験合格者数を3000人にすればどうなるのか・・・。

 その結果がどうなるかは容易に推察できる。

                 libra

 ちなみに司法試験合格者数が1000人になっても、法曹三者の毎年の自然減は500人程度なので、毎年500人程度の法曹(実質はほとんどが弁護士)が増えることになる。

 どちらにしても、ますます弁護士は増えていき、このまま少子化、構造的不況が続けば弁護士需要は増えないだろうから、法科大学院が存続しても入学希望者は激減していくだろう。

 弁護士業界にも法科大学院にも、明るい未来はないだろう。

 1000人になったところで、もう手遅れという気もするが、何もしないよりはましだろうと思う。

                  clover

 これが私の人生における最後の常議員会の傍聴となった。

 ちなみに、愛知県弁護士会は、会費の育児免除制度によって「男女共同参画」を推進するそうだが、この日の常議員会には1人の女性会員の出席もなかった。これからは、女性弁護士がいくら増えても、競争の激化により、女性常議員の増加は見込めないのではないかと思う。

 私は3月の総会には出席し1000人決議の成立を見届ける予定で、それが私の弁護士会の行事への最後の参加となります。 

2013年2月24日 (日)

松平保容。・・・Twitterもどき(2月24日午後11時10分)

 きょうは、ようやく確定申告の準備をほぼ完了した。毎年のことながら、ヤレヤレ。

 昨年は事務所を移転したため、出費が多く、とほほの結果・・・。今年は、頑張らねば。

                 cherryblossom   

 今回の大河ドラマ「八重の桜」を見て思ったこと。

 松平容保役の綾野剛さんと西郷頼母役の西田敏行さんが熱演だった。

 綾野剛さんは、あの「セカンドバージン」で鈴木京香さんの不良息子の役で初めて見たが、暴れ怒鳴りまくる様があまりに自然なので、実際にもそういう人なのかと思ったほど。その後、朝ドラの「カーネーション」では寡黙で実直な紳士服の仕立屋さんという正反対の役をまた自然に演じていたのにはびっくり。

 今回の容保の直情で融通のきかないところも、また上手く演じられていた。

 西田敏行さんの国家老西郷頼母もまた、実に安心して見ていられる(西田さんのソフトな会津弁は耳に心地よい)。

 若い容保を何とか諭そうと努力するもならず、蟄居を命じられてしまうくだりは、これでいよいよ会津の悲劇がはじまるのかと思うとなんとも切ない。

                 thunder

  幕末を、敗者の側からこんなに描いた大河ドラマは今回が初めてかも。

 松平容保は、明治維新後は多くを語らず、自分のために死んでいった者たちやその家族のことを考えて、要職も辞し、ひっそりと余生を送ったらしい。

 晩年の写真などを見ても、自責の念が感じられる。

 ・・・多くの犠牲者が出ているにもかかわらず、いまだ司法改革の失敗を認めない方々とは大違い。

 小林正啓弁護士は、当時、弁護士会全体が「法曹一元」という熱に浮かされていたため、と「こんな日弁連に誰がした?」でおっしゃっているが、だいたい弁護士ってそんなロマンチストではないと思う。

 ごく一部にはそんな人もいたかもしれないが、推進派の多くはもっとドロドロした政治的な目的や利権や野心に突き動かされていた、あるいは利用されていたのではないか。 

 「法曹一元」は、ひょっとしたら倒幕派の「尊皇攘夷」みたいなものだったのか、と思う。          

文科相ですら誤りを認めるのに・・・。

 弁護士業界では、きょうのトップニュースはこれ!

 司法試験合格者数目標3000人、文科相「間違っていた」(朝日新聞)

 朝日がネット上でまず公開した、というのにもちょっと驚き。

 こちらの文部科学省のHPから、会見の様子も見ることができる。

  (3分45分頃から)

  http://www.mext.go.jp/b_menu/daijin/detail/1331166.htm

 そして、武本夕香子先生が、早速、感想を書かれている。

 文科相「司法試験合格者数目標3000人間違っていた」(朝日新聞)

 同感。

 ・・・・・こういう方々は、自分の見通しの甘さ、判断ミスを全く認めないのにね。

 (過去の私のブログの関連記事)

 合格者数3000人になったのはなぜ?

2013年2月22日 (金)

弁護士会の人権侵犯救済における理想と現実。

 今、愛知県弁護士会では、人権擁護委員会に設置されている人権調査室(室員ーもちろん弁護士ーには一定額の報酬が払われている)を常設とするか否かの議論がされている。

 刑務所や拘置所における拘禁者が、医療処遇について、人権侵犯救済を申し立てる件数が平成14年頃から激増したため、委員だけで調査を行うことが事実上困難になり、平成22年に3年間の期限付きで有償の人権調査室が設置された。

 名古屋刑務所における刑務官による暴行容疑事件を契機として、拘禁者からの申立件数が一挙に増えたものらしい。

 今や愛知県弁護士会への人権侵犯救済の申立件数の90%近くが、拘禁者によるものである(もっとも、申立事案のうち弁護士会が警告・勧告等を行ったのは5パーセント程度にすぎない)。

                  libra

 拘禁者の人権侵犯の調査は、刑務所に面会に行ったり、医療に関わる問題については医師などの専門家の意見も聴かなければならないこともあり、実に大変な調査のようである(私も医療過誤事件をやっているので、その困難さについては容易に想像がつく)。

 調査室の室員に払われる報酬も高くはない。

 若手弁護士の人権擁護委員会への配属希望は激減しており、64期の配属希望者はわずか1名だったそうだ。

 人権擁護委員会の委員の負担を減らし、調査室の室員の加重な負担に対し会から報酬を支払っていこう、というのが人権調査室の常設化・有償化を訴えている方々の論理である。

                 libra

 ・・・・・しかし、である。

 私は、現在のように、司法修習生の給費制が廃止され、司法試験合格者数の激増により弁護士が過当競争にあけくれ、年収70万円以下の弁護士が激増しているという状況下で、弁護士がいわばポケットマネーから支払う会費を財源として、このような人権侵犯救済を弁護士会が無償で行わなければならないのか、大いに疑問を持っている。

 確かに、人権侵犯救済は立派な行為である。

 無償で行っている、またわずかな報酬で行っている委員会や調査室の弁護士の方々には頭が下がる。 

 でも、それを国民は評価してくれているのか?

 (朝日新聞の渡辺雅昭論説委員は、こういう活動のことをどう思っているのだろうか?私は聞いてみたい。)

 また、年収70万円以下しかない人間が、こういう活動を身銭を切って支えなければならないものだろうか?

 本来は、こういう活動は、国民の寄付などを財源とするNPO法人などで行ってもいいはずだ。実際にも監獄人権センターというNPO法人がある。 

 また、そもそも人権侵害は法律問題なのだから、侵害を受けたと主張する者は弁護士に法律相談をし、場合によってはその被害の回復を弁護士に依頼すべきだろう。

 弁護士が「仕事」として(つまり、報酬をもらって)人権侵害の救済行為をするのなら分かる。弁護士の報酬を払うだけの資力のない人なら、法テラスで弁護士報酬を立て替えるべきだろう。

 それが、なぜ、弁護士会がその費用を全部負担して(結局、弁護士個人が払っている会費が財源なのだから、弁護士個人が負担して)、このような活動を行わなければならないのか。

 国民が、このまま「弁護士は個人の資格にすぎない。司法修習生の給費制なんて必要ない。」「弁護士はもっと過当競争せよ。弁護士にも市場原理を適用せよ。」とおっしゃるなら、私はこのような人権侵犯事案を弁護士がその費用も労力も負担して救済しなければならない責務はないと思う。

 そして、給費制廃止以降に司法修習を受けた弁護士が、人権擁護委員会に入りたがらないのも仕方がないことだと思う。

 借金漬けになって自分自身が食べていくのがやっとという人間に対して、他人の人権を無償で救済せよ、あるいは救済の資金を出せなどと、まさか国民も要求しないだろう。

 無償で人権救済します!というのはカッコいいことこの上ないが、それはそういうことができる余裕のある方々だけでやって頂きたい。

 ・・・・・もっとも、こういうことを言うと、弁護士会では「(何をおいても)人権擁護は弁護士の使命」と主張する方々から「バチアタリ!」とお叱りを受けるのである。 

2013年2月20日 (水)

紀州雛

 毎年事務所に飾っている紀州雛。

 もう25年近く前、司法修習生のときに購入したもの。

Hina1_2

 司法修習の最後の方に、高野山近くで集合修習があり、その後に修習生数人で那智の滝など紀州を旅した。その際、ふらりと入った民芸店で気に入って購入したもの。

 なかなか味のあるお顔をしているでしょう。

 購入したときには知らなかったのだが、和歌山県海南市の伝統工芸品らしい。

 結構お高いもので、たしか2万円近くしたと思う。でも、塗りがよいせいか色もあせず、すべっとしているので手入れも簡単。

 古くからのデザインというのに、なぜかモダンな雰囲気もあり、日本間にも洋間にも似合うと思う。

 3月になったら、桃の花の一枝を一緒に飾ろうと思う。 

2013年2月17日 (日)

朝日新聞の窓「憲法の使い方」(渡辺雅昭論説委員)にあきれる。

 200人近い若手弁護士が国を訴えるという。法律家の卵の司法修習生に給料を支払うのをやめ、1年間の生活費を貸しつける制度に変えたのは憲法に違反するとの主張だ。

 将来、自衛官として危険をかえりみず事にあたることを求められる防衛大学校生と、司法修習生とを同列に論じるセンスもいかがなものか。

 釈迦に説法だが、憲法という刀は扱いが難しい。振り回すと重みでよろけ、自分の足を斬りつけることになりかねない。

       朝日新聞 平成25年2月13日 窓 論説委員室から

 どうやら渡辺論説委員の頭の中は、自衛官>裁判官、検察官、弁護士 ということらしい。武官の方が文官よりも上なんて、朝日はひょっとして「文民統制」も否定するのだろうか。

 ここまで言うなら、朝日新聞は、本当に「憲法の使い方」特に「表現の自由の使い方」を知っているんだろうか?

 私は、別に橋下徹氏を擁護するわけではないが、この前の「天声人語」の「じじごろし」「年の差婚のしたたか女」はすごかったぞ。私が橋下氏なら、朝日新聞を訴えていたかも。

 ついに「じじごろし」!?朝から大笑い。・・・Twitterもどき(11月21日午前7時15分)

                   libra

 司法修習生が憲法訴訟を提起したことがそんなに気にくわなかったのか。

 大体、司法改革・弁護士大量増員は「事前救済社会から事後救済社会を」を目標としている。訴訟提起の要件さえ充たしていれば、権利を侵害されたと考える者が裁判をどんどん起こすことは、この目標に合致しているのだ。朝日新聞だって、司法改革・弁護士大量増員に大賛成だったではないか。

 訴訟を提起したこと自体をマスコミがあれこれ文句を言うことでもあるまい。単に、憲法違反が成り立ちうるか否か、その主張を冷静に評価すればいいことだ。最終的には、「人権保障の最後の砦」である最高裁が判断するだけのこと。

 それに、この記事は、司法修習生が修習地を選択できないこと、修習専念義務があるためアルバイトもできないことなど、身分上その活動に制約を受けることには一切触れていない。

 また、現在の弁護士業界の実情、特に新人弁護士の就職難についても、全く触れていない。月2万円だって、就職できずにノキ弁や即独になったら返済は難しいのだ。それどころか早期廃業に追い込まれる者もこれからは増えてくるだろう。

                 libra

 税金の無駄遣いを言いたいのなら、なぜ法科大学院に対する補助金のことには触れないのか。

 法科大学院に行かないで司法試験に合格した予備試験合格組の方が就職では引き手数多ということは、市場が法科大学院の教育を評価していないことの証ではないか。

 なぜ、朝日新聞は、法科大学院制度こそ、税金の無駄遣いとして批判しないのか。

 法科大学院は、新聞社にとっては大事な広告主だから、と勘ぐらざるを得ない。

 朝日新聞は記事のデジタル版の殆どを有料とし、「新聞は公器である、新聞による言論は自由競争から守られるべきである」として再販制度の維持を訴えている。

 そこまで言うなら、法科大学院制度についても、国民に対して正確で公平な情報をきちんと提供して頂きたい。

 釈迦に説法だが、「表現の自由」というペンは扱いが難しい。振り回すと重みでよろけ、自分の足を斬りつけることになりかねない。

    by 弁護士のため息

エネルギー政策への協力・・・Twitterもどき(2月17日午前10時25分)

 私は昨年事務所のリフォームをする際、蛍光灯はほぼ90パーセントLED、エアコンも超省エネタイプのものを設置した。

 そのおかげで、光熱費はかなり抑えることができた。

 LEDタイプの蛍光灯を設置するための照明器具に交換する費用は痛かったが。

 「男女共同参画社会の実現」のために弁護士会の会費が減免されるのなら、「使用電力量の節約」をしたら弁護士会の会費が減免されてもいいと思うのだが、いかがか?

 あの原発事故があった後は、エネルギー政策は人類の存亡にかかわる問題だし、最も重要な人権問題であるとも思いますがね。

 

衰退していく弁護士会

 最近、弁護士会や弁護士業界のことを考えると、ユウウツな気持ちになる。

 弁護士の仕事自体に対しては今も昔も魅力を感じているし、やりがいも感じるのだが、今の弁護士会には魅力を感じられない。

 若手の弁護士らが、委員会(但し、仕事と直結する委員会を除く)に参加したがらないのも、もっともだと思う。

 愛知県弁護士会では、副会長のなり手がなかなか見つからず、ついに昨年副会長職に対して給与を支払うことになった。その他にも、弁護士会照会の調査、人権侵犯の申立ての調査について調査室が設置されて、室員には報酬が支払われている。

 もちろん、これらを「仕事」として見れば、大変な労力を伴うものであるから、支払われる報酬はその労力に見合うだけの高額なものではない。

 しかし、これらは「仕事」なのか?

 もし、「仕事」であるなら、仕事として成立させるだけの報酬が支払われるべきものであり、その仕事によって利益を得る者が支払わなければならない。

 これらの仕事によって利益を受ける者とは一体だれなのか?

 弁護士に対して「自由競争原理」が適用され、弁護士業務が他のサービス業と何ら変わらないという前提であれば、弁護士会照会の利益を得るのは依頼者、人権侵害の申立てによって利益を受けるのは申立人及び国民全体、ということになる。

 弁護士会照会については、1件5000円を依頼者が負担するが、調査室の弁護士の報酬や弁護士会の手間の全てがそれでまかなえるものではなく、結局弁護士が支払う会費から補填されている。

 人権侵害の申立てに対する調査に要する費用は、申立人本人に負担はなく、全て弁護士が支払う会費によってまかなわれている。

 これらの有償化が、弁護士会の財政をますます悪化させ、弁護士が増えても会費の値下げができない原因の一つになっている。

                 libra         

 人権救済事案の調査は、本来弁護士会の人権擁護委員会が担当するのだが、かつては弁護士会の花形委員会とされてきたこの委員会への参加希望者が激減したのに対し(65期弁護士の参加希望者はわずか1名だったそうだ)、拘置所収監者等からの人権侵害の申立て件数が激増したため対応しきれなくなり、有償の調査室が臨時に設置されているのだが、今後も人権擁護委員会の委員は増えず個々の委員の負担が重くなることを見越して、この調査室を常設すべきか否かが今議論となっている。

 なぜ、これだけ弁護士が激増しているのに、人権擁護委員会への参加希望者が増えないのか?

 理由は考えるまでもない。

 年収70万円以下の弁護士が増加し、弁護士の年収が毎年下落する一方、国民からは「法曹資格は個人のものだから司法修習生に給与を支払う必要などない」「弁護士はもっと他のサービス業と同様競争せよ」と言われているのに、どうして弁護士はこういう活動のための経費や労力を負担しなければならないのか?

 この疑問に対して明確な回答を得られない限り、弁護士会は衰退の途をたどることになると私は思う。

 法科大学院制度が崩壊するのが先か、弁護士会が崩壊するのが先か、というところである。

 どっちも、司法改革の失敗を頑として認めず、反省の色などどこにもない方々が、今も堂々と牛耳っているところが共通する。

                    libra

 私は、弁護士会に関わると暗い気持ちになるばかりなので、今年の3月末で委員会もやめるつもりです。

 昨年末にやめるつもりだったのですが、愛知県弁護士会では3月に総会でまた重要な決議が出される予定なので、それまでは多少なりとも協力させて頂くことにしました。

 人生はかつて思ったほどには長くはなく、人生にはもっと大切なことがありますから。 

2013年2月16日 (土)

ため息の出る「弁護士会費」・・・Twitterもどき(2月16日午後5時40分)

 愛知県弁護士会の場合、毎月支払う会費(日弁連の会費も含む)は約4万円。

 年約50万円となる。

 私は、20年以上、これを支払ってきたので、20年で合計約1000万円を弁護士会に支払ってきたことになる。

 全く驚くべき金額である。

 登録弁護士が激増しても、会費の値下げはない。

 弁護士1人当たりの所得がいかに減少しようと、会費の値下げはない。

 それどころか、1年で交替してしまう理事者らはどんどん会の金を使っていく。

 育免制度反対運動で、会の財務諸表なども見たが、赤字もいいとこだ。健全財政とはほど遠い。

 でも、合理化したり、節約したりする気は全然ないようだ。

 育免制度反対運動では、多くの会員から「会費が高すぎる!」という声を聞いた。このブログのコメント欄にもそういう投稿があった。

 若手会員の方は、もっと怒ってもいいと思う。 

2013年2月14日 (木)

ヤル気。・・・Twitterもどき(2月14日午前8時15分)

 「貧乏暇なし」のため、ブログの更新が滞っております。

 もっとも、今の法曹養成制度や弁護士業界のことを考えるとユウウツになるというのも理由の一つです。

 確定申告の準備にも一応着手しているのですが、気が乗らず。

 私は、何かに興味を持つとのめり込むタイプで、それが仕事にも結構役に立っていると思うのですが、興味を持てるか否かが「ヤル気」に影響するのがマイナス。しぶしぶでも、やってみると面白いということも結構あるのですが・・・。

 ・・・で、今は、ボ2ネタのこんな話題の方に反応してしまう。

  映像で見る!タコの恐るべき擬態能力!!

  http://www.kotaro269.com/archives/18047371.html

 ホントに、タコってすごいわ!尊敬する。

2013年2月11日 (月)

またまたお千代保さんへ。

 連休は、少し仕事、事務所と自宅内の整理整頓や掃除、そして買物で、あっという間に終わってしまった。

 きょうの午前中には、またお千代保稲荷へ。実家から、木曽川の堤防を車で走って30分程度の距離なので、ドライブ、お参り、ランチ、買物には便利な場所だから。

 2月になったので、少しは参道の人も減ったかと思っていたのだが、甘かった。あいかわずの賑わい。老若男女(+犬)まで、名古屋市内でもこんなにお店に人が集まっている場所は少ないのでは。

 特に、玉家という串カツ屋さんの前には長い行列。そして、ちょっとオシャレな作りの漬け物屋さんの中はごったがえしていた。

 川魚屋さんの前には、看板なまず。 

Namaz_002_2

何のお店かはよく分からないのだが・・・。看板ガエル3匹。

Namaz_004_2

 植木屋さんの中に、なんか場違いなチンドン屋さん。

Namaz_005_2

・・・と、あいかわらず混沌としているところが面白い。

 
 お昼は、やまと新館に入ってみた。

 結構大きなお店で、秋篠宮殿下も食事をされたことがあるそうな。

Namaz_006_5

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 秋篠宮殿下が食べられたのと同じなまず料理のコースを予約しておけば3000円で食べられるそうだ。

 店先の水槽には、結構大きななまずが数匹泳いでいた。

Namaz_011_2

 店の中には、ちょっとした日本庭園も。苔むした水車がまわっている。

Namaz_009_4

 なまずの蒲焼きを食べようかと思ったら、小中の大きさのなまずが手に入らず、今は大きいなまずしかないと言われる。1匹4000円もするそうなので、結局、「なまずランチ」を注文。

 でも、前と違ってお頭付きの小さいなまずではなく、大きななまずの切り身だった。でも、この方が身が厚くてお得なんだそうだ。確かに骨が少なくて、食べやすかった。

Namaz_013_2

 なまずランチについている天ぷらも、本店で食べたのとちょっと違っていた。なまず、ウナギ、ししとう、の天ぷら。カリッとしていておいしい。
 

Namaz_014_2

 なまずは、見た目はグロテスクだが、ウナギよりも淡泊で脂っこくない。結構、女性向きの魚かも。

 このお店は、お昼どきになるとほぼ満席となっていて、なまずランチを注文している人が多かった。

                            apple

 参道を二往復して、果物、野菜、漬け物、草餅などを、レジカゴ3杯分くらい購入。

 やっぱり、野菜や果物が新鮮で種類も多く、名古屋市内よりもかなりお安い。

 これだけで、大体2000円程度。赤いリンゴは普通のリンゴの2倍くらいあるが、1個110円程度。

Namaz_021_4

 しかし、こういう果物類や、カボチャ、里芋、ハクサイなどは相当重くて、きょうはヘトヘト。

 でも、食料品以外にも、生活していく上では欠かせない物を、この連休中にしっかり買い込んだので、当分は買い物にわずらわされることは減る。

 その意味では有効な連休だったかも。

2013年2月 7日 (木)

それでも春はやってくる。・・・Twitterもどき(2月7日午前9時25分)

 きょうは、朝から書いている書面を完成させたかったので、少し事務所には遅出。夜には仕事もあるし。

 朝ベランダを見たら、昨年秋に苗を植えていたサクラソウが咲きかけていた。

Hana

 まだまだ寒いが、日は長くなっているので、植物はいち早く春が近いのを察知している。

               bud

 事務所に置いている多肉植物も、冬の間に案外成長した。

Tanik_1

 左が ディスキディア ハートジュエリー、右がグリーン・ドラム(別名 緑の太鼓)。丸い葉っぱつながりで一緒に置いているのだが、ハードジュエリーはつるの長さが30㎝くらいに伸びている。

 こちらは、ハオルチア2種(品種名は不明)。葉の先が透明なので、窓辺に置くと透明感が良い。

Tanik_2

 多肉植物には、冬の間はほぼ1ケ月に1度くらい、薄い液肥をやる程度で、本当に世話いらずだった。

 埃をかぶっても水で流せる分、置物よりも楽。

 いずれもセリアの100円の陶器鉢に植えてあるので、落として割れても気が楽。

 ズボラ人間にはお勧めの植物かも。

2013年2月 6日 (水)

弁護士法人の破産!?・・・Twitterもどき(2月6日午後9時5分)

 これから、陳述書の手直しを始めるところ。 

 きょうは、弁護士法人が破産したというニュースが!

 本当か?と思っていたら、どうやら、本当のようだ。

 破産管財人のツィートがあるから。

  http://twitter.com/at1117/status/299110261921554433

 破産の原因はまだ不明だが、「弁護士法人の破産」ってどこかで見聞きしたなあ・・・と思っていたら、こちらの近未来小説でした!

 弁護士法人2件目の破産(花水木法律事務所)

 全然、「未来」じゃないじゃない!

 私は、「弁護士は、借金はダメ!ゼッタイ!」と思っているのだが、なにせ、最高裁が司法修習生にオリコの保証付借金をあっせんしている時代だからなあ・・・・・。

吉田松陰の言葉と弁護士業界

 今回のNHK大河ドラマ「八重の桜」は、確かに画面がきれいになって見やすい。何より会津が舞台というのが良い。

 先回は吉田松陰の話がメインだった。吉田松陰は今までの大河ドラマでも度々取り上げられている。私には、この方の政治思想というのはよく分からないが、「教育者」としては大変尊敬できる人だと思う。

 牢屋の中でも、罪人たちを相手にそれぞれの長所を褒め称えて互いに研鑽に努めた、というエピソードには感動したものだ。

 吉田松陰の名言の中でも、

  至誠にして動かざるものは、未だこれあらざるなり。

    今の幕府も諸侯も最早酔人なれば扶持の術なし。草莽崛起の人を望む外頼なし。

 って、まるで今の弁護士業界に向かって言われている言葉みたい。

ささくれ立っている弁護士業界・・・Twitterもどき(2月6日午前5時50分)

 昨日は仕事帰りにスーパーに寄り、買い物をし、夕食にちょっとだけアルコール分の入っているフルーツサワーを飲んだら、眠くなって早く寝てしまった。

 それで、きょうは早くに目が覚めてしまった。

 最近、弁護士業界は本当に嫌なことばかり。横領などの不祥事が続くし、司法修習生や若手弁護士の待遇悪化への不満、ロースクール生たちの怨嗟の声などを聞くと、気持ちも荒む。

 私が司法修習生や駆け出し弁護士だった頃には、こんな将来は予想していなかった。

 湯島の司法研修所時代のことを最近時々思い出すのだが、いつも旧岩崎邸のある広々とした芝生が眼に浮かぶ(今は研修所はここにはない)。

 あの頃は、一人一人の修習生が将来の司法を担う人間として大切に育成されていたと思う。

 弁護士会の修習も、指導担当弁護士や修習委員会の先生方が、一人一人の修習生を「金の卵」として大切に育てようという意欲を持ち、丁寧な指導をされる方が多かったと思う。勤務弁護士を雇う経営者弁護士も、自身の経営のことばかりでなく、勤務弁護士が将来独り立ちできるように育てようという鷹揚な気持ちのある方が多かったと思う。

 それが、今は悪い話ばかりを聞く。

 修習担当の弁護士の中にも、せっかく誠実な指導をしても、修習生が法曹になること自体を断念してしまったり、弁護士になってもまるで使い捨てのように扱われているのを見て、「やってられない」という気持ちになっている方もおられるようだ。

 一体どこでボタンをかけ違ってしまったのだろう。

 もう、あの清々しい青々とした芝生は、弁護士業界には無縁なものとなってしまったのだろうか・・・。

2013年2月 3日 (日)

映画「ココニイルコト」を見て。

 久しぶりに映画を見た感想を書く。

 ずっと前に書いた「それでもボクはやってない」の感想記事「それでもボクはやってないをやっと見た」は、なぜかずっと私のブログ内人気記事となっていて、かなりのアクセス数となっている。たいした感想でもなく読者には申し訳ない気もするのですが・・・。

 (実はこの感想記事で坂和章平弁護士ー映画評論家でもあられるーのブログ記事を紹介させて頂いたところ、坂和先生が映画評論のご著書をたくさん送って下さいました。まだ全部読めておらず、感想も書けずお礼も言えないままで、大変心苦しいのですが、今も少しずつ拝読させて頂いております。ありがとうございました。)

                      clover

 さて、私はあんまり映画を見ないし、感想を書く気になるのも稀なのだが、ちょっとこの「ココニイルコト」(2001年 監督 長澤雅彦)の感想は書いてみたくなった。

 これを見る気になったのは、昨年見ていたドラマ「大奥」で有功様を演じておられた今や売れっ子俳優の堺雅人さんが若いときに出演されていた映画で評判もよさそうだったから。

 堺さんの出演していた映画は、「ジェネラル・ルージュの凱旋」(DVDで拝見)と「クライマーズ・ハイ」(昨年末にTVで放映)くらいしか見たことがなかったけれど、どちらもとても印象に残るよい演技だった。

 クライマーズ・ハイの佐山記者の演技ではたくさん賞を取られているのは映画を見た後に知ったけれども、確かに賞をあげたくなる演技だった。特に命がけで書いた現場雑感をあっさりボツにされたときに悠木を睨みつける壮絶な目つきはインパクト大。申し訳ないがいつもヘラヘラした笑顔のはりついた俳優さんという印象が強いので、まず「エーッ!こんな顔もできるの?!」とびっくり(他の普段普通の顔つきをしている俳優さんだったら、そんなに驚かなかったかも。かなりの役得)。

 この佐山記者の役は、権力闘争やら価値観の相違やらで足の引っ張り合いをしている男たちばかりの新聞社内で、ササッと現場に乗り込んで命がけで記事をものにするものの、理不尽な理由でその記事をボツにされるという役だから、もともと同情の集まるおいしい役だけど、それでも堺さんは期待以上の光る演技をしていたと思う。

 ジェネラル・ルージュの凱旋の速水医師も、(実際のところあんな医師はいないだろうが)いるかもしれないと思わせるだけの迫力があった(私的には、心臓マッサージの後の「循環維持して手術室直行」のセリフの言い回しなんかがツボ)。

 そういえば、この速水医師も、過酷な救急医療の現場の最前線で個人的には報われないことを承知の上で人命最優先で働くという役だから、主役も食ってしまうおいしいことこの上ない役であった。しかし、その役をシニカルに演じてしっかりものにしていて、たぶん監督さんの期待以上の効果を出した演技だったのではないだろうか。

 それに、あのドラマ「大奥」の有功様(私が男優さんだったらあまりやりたくない役)の所作ひとつを見ても、すごく努力しているのが分かる。

 やっぱり、監督の期待にきちんと応える職人さんみたいな役者だから、こんなに売れっ子になるんだろうと思う。 

 もちろん、現代日本の男性として好まれやすい(同性にも反感を持たれにくい)ルックスだということで、だいぶんと得をしているとも思うけど。

                  clover  

 で、「ココニイルコト」を他のDVDを借りるついでに借りてみたのだが、これが小品ながらなかなかよい映画だった(ストーリーを知りたい方は、ネット上にいっぱい紹介がありますので、そちらをご覧下さい)。

 もっとも、主人公の美人OL(真中瞳さんが演じている)がどうして「願ってもかなわない、信じても無駄」が口癖の「体温の低そうな」女になってしまったのかには、ぜんぜん説得力を感じなかったし(現代日本の若い女性はそんなヤワじゃないよ!)、彼女の言う「星に願いを・・・」とか「雪をむりやり星に見立てて雪にお願いを・・・」とかのセリフはこそばゆいことこの上なしで、何度も出てくる子供時代の父を亡くしたときの記憶映像とかも何を言いたいのか伝わらず辟易だったが。

 映画作品としては難点多し(もっとも、「ジェネラル・ルージュの凱旋」だって、「クライマーズ・ハイ」だってそうだが)。

 もともと最相葉月さんの「なんといふ空」というエッセイ集の中の「わが心の町 大阪君のこと」という短いエッセイを映画化した作品なので、脚本家が主要なエピソードと結びつけるために無理矢理ふくらませた主人公であるがために、こんなことになってしまったのだろう。

 でも、この映画の魅力は、なんといってもエッセイに描かれている実在の人物である「大阪君」(映画では「前野君」)の不思議なキャラクターと、ストレンジャーである東京人から見た大阪人の人情や大阪の風景でしょう。

 この映画の前野君を若いときの堺雅人さんが演じているのだが、これがまたはまり役。

                    clover

 ~以下は「ネタバレあり」なので、ゼロから映画を見たい方は読まないで下さい。~

 主人公の広告代理店勤務のOLは、子どもの頃に「一生懸命お願いしても」父を失ってしまったことから「願ってもかなわない、信じても無駄」と何に対しても無気力になってしまった女性。それが、(おそらくかなり年上の遊び人の上司に誘惑されて)不倫をし、上司の妻にばれてしまい、東京のクリエイティブ部から大阪の営業部へとばされてしまう。

 やけっぱちになっているところへ、中途採用の同僚の前野君と親しくなり、彼と周囲の大阪人的やさしさに癒されて、仕事もうまくいくようになり、再生する・・・・というと、実にベタなラブストーリー仕立てのようだが、主人公と前野君の関係は恋人とはちょっといえず、普通のラブストーリーにはなっていない。

 この同僚の前野君は、実在の人物がモデルなだけあって、小説家や脚本家が絶対に考えつかないだろう「不思議さ」を持った魅力的なキャラクターなのだ。そして、その不思議さがどこから来ていたのかというのが、この映画のメインとなるテーマ。原案のエッセイは読んでないが、題名からしてエッセイもそうなのだろう。

 前野君は(おそらく20代前半なのだろうけど)、骨董品、明石天文台(プラネタリウム)、阪急ブレーブスが大好きで、「まぁ、ええんとちゃいますかぁ」が口癖のいつもヘラヘラ笑っているような楽天的(にみえる)青年。いつも「賭けや!」と言ってはなんだか分からないものを賭けている。そして、「勝った、負けたってばかみたい」とあきれている主人公に「人生なんて、こんなちっさい積み重ねで豊かになんねんで」と言う。

 阪急ブレーブスの解散の日を自分の命日と言っていて(野球に興味ない人間には阪急ブレーブスとか何のことかわからん)、その命日に明石天文台のプラネタリウムに行って泣いている。「生きてると一番感じられる場所」だと主人公を骨董屋に連れて行き、この骨董屋のいつも眠っているオヤジ(鶴瓶さんが演じる)の前に置かれた300円のカエルの置物が売れずに残っていると「勝った!」と言って喜ぶ。

 全く「わけわからん」キャラクターで、本当にこんな若い男いるんかと驚かされるのだが、口癖や骨董品などの好みは実在した「大阪君」のものらしい。

 そして、映画の後半になって前野君の妹が登場することで、彼の不思議な行動の意味がだんだん分かってくるのだ。そして、この前野君の変人っぷりが実に哀しいのである。

 前野君を演じる堺さんがまたうまい。そして、あのヘラヘラっぷり(私はいつもはちょっと苦手)が、この役では実にはまっていて効果的。そのヘラヘラした笑い顔から繰り出される「まぁ、ええんとちゃいますかぁ」(※)が絶妙。

※ ネイティブの関西人には関西弁のイントネーションが不評のようでー彼らがこういうことにこだわるのも分かるわwink、私の関西人と接した経験からしても、確かにちょっと違うかもと思うが、まぁ、ええんとちゃいますかぁ。

 かなりの脚色はあるにせよ、実際こういう人物いたかもなあ、と思わせる。主人公に対するそれとない優しさも、確かにラブの要素はあるんだろうが、いかにも大阪人男性の優しさだ。

 主人公の上司など職場の面々も、本当に役者さん?というくらいリアル。この上司がまたキツイことを主人公に大阪弁でズバスバ言うのだが、実は温かくやさしいというのも良い。

 大阪人って、他所から来た人間からみると、確かにこんなふうに感じられるわ、と思う。

 この映画のDVDの特典映像には、役者さんたちと監督のインタビューが入っているのだが、監督さんが「大阪の人はいいカッコするのをカッコ悪いと思っているふしがある。実はそれもええカッコしいなのだけど。」という趣旨のことを言っていたが、私も同感。

 大阪は、日本でも独特の文化圏を形成している、という感じ。主人公と前野君が行く、今はなき食い倒れ人形のお店や通天閣界隈などの大阪の風景も、なんだか懐かしい。

 そして、最後の最後、エンドロールの合間に、寝てるだけと思っていた骨董品屋のオヤジ(鶴瓶さん)がイキなことをしていたと判明するのだが、これもまたオシャレ(※)。

 ※ 何をしていたかを言うと完全にネタバレになってしまうのでやめますが、オーヘンリーの「最後の一葉」という短編を読んだことのある方なら、ヒロインの隣の部屋に住んでいた画家のおじいさんのやったことを思い出すでしょう。

 DVDの特典映像の鶴瓶さんのインタビューは特に面白かった。「人間は弱いから、こんな300円のカエルの置物にもすがりたくなるもの。こんな骨董品屋のオヤジが全てを知っていたというのは、いい役ですなあ。」などと言っていたが、ほんと、セリフはないけど、一番おいしい役だったかも。

 最後の演技の後に鶴瓶さんは「笑った方がいいですか、笑わない方がいいですか」と聞いていたが、監督さんは「笑わない方で」と答えていた。私も絶対に「笑っちゃダメ」と思った。笑うと映画自体が薄っぺらいものになってしまいそうだ。

 監督さんは、鶴瓶さんを起用した理由として「パッと見て温かさの伝わる人」、堺さんを起用した理由として「芝居がうまいということもあるが、わりと二枚目で、モテる系だけど、いいヤツで、こんなヤツ、クラスにいたなあ、と思えるなつかしい感じの顔だったので」などと言っていたが、確かにいいキャスティング。どちらも演技のうまさだけでやれる役ではない。この2人の役は、他にやれるような役者さんを思いつかない。堺さんは、「最後はあまり考えずに天真爛漫に演じた」とインタビューでは言っていたが、確かに考えすぎたら逆にやりずらい役だと思う。

 映画の結末は、主人公が前向きに生きていくことができるようになった、という点ではハッピーエンドだが、やはり哀しい。

 でも、実在した「大阪君」もこういう形でモデルにされて映像として残ったことを喜んでいるのでは。

                   clover

 ここからは、余談。

 そして、映画についても完全なネタバレが含まれてしまいますので、映画をこれから見てみようかと思う方は読まない方がいいかも。

 この映画の前野君は、自分のことについては多くを語らないので(そこがまた良い)、どうしてあんな不思議なキャラクターになったのかは妹の言葉から推測するしかないのだが、前野君は10代の頃に心臓の大手術を受け、その後は心臓がいつどうなるか分からない状態にあるらしい。妹には再手術を勧められているが、手術を受けることに踏み切れないでいる。

 人間九死に一生を得ると、その後の人生は「オマケ」と思うようになるというのは、私がこれまでに会った人からも感じられるし、想像もつく。

 具体的には、生死を彷徨った後、生還したものの、身体がふわふわ浮かんだような気分で、現実感を持てない、そうなる前に拘っていたことが無意味に思えて、普通の人間が持つ恨みや憎しみなどの感情もなくなってしまう、と言われるのを聞いたことがある。でも、やっぱり将来の不安に一人で泣くこともあるそうだ。

 私はその話を聞いて、本当にそんなになるのかなあ、と理解できなかったのだが、この映画の仙人みたいな前野君を見て、やっぱりそうなるのかもなあ、とちょっと理解できるような気がした。

 映画の前野君の「まぁ、ええんとちゃいますかぁ」という口癖は象徴的だ。

 今日と同じ明日が続くことに何の疑問も持たず安穏と生きている人間には、こういう諦念というのはなかなか理解できないのだが。

 そして、彼は、主人公が任された仕事がうまくいくか不安に思っているのを知って、主人公を励ますために「願えること、そのこと自体が幸せなんちゃう?」と言うのだが、これは彼の本心でもあるのだろう。いつ命が絶えるか分からない身になると、何かを「願う」という気持ちすらなくなってしまうのかもしれない。

 これは、日常生活を生きていかなければならない上では、プラスだけでなくマイナスにもなるだろう。

 やたら「勝負や!」と言うのも、賭け事の好きな大阪人の特性というのもあるのだろうが、自分を現実に引き戻すためだったのかもしれない。

 一方、やっぱり人間だから死への不安が湧いてくることもある。そういう弱いところは、なかなか人には見せられないから(特に男性はそう)、阪神ブレーブスの命日(実はかつて彼が心臓手術を受けた日)に骨董品屋の店先のカエルの置物に「売れ残っていたら、もう1年生きられる」なんて人から見たらばかばかしく思われるのを承知の上で賭けを続けていたのではないだろうか。

 そして、「命日」が無事過ぎて「賭け」に勝つとと、ムチャなこともやりたくなってしまう。本当は、バッティングセンターなんかに行ったら持病の心臓に悪いんじゃないだろうか。ここで主人公に言う「人生なんて、こんなちっさい積み重ねで豊かになんねんで」というありふれたセリフも、こう思うと、決してありふれたものではない。

 骨董品が好きなのも、星を見るのが好きなのも、持主が死んでも残っていく物、永遠に輝き続ける物への憧れかもしれない。

 こう考えると、実に切ないキャラクターである。しかも、実在していたと思うとなおさら切ない。

 監督さんが、インタビューで「こういう人がフッと画面から消えてしまうというのは、本当に哀しいだろうなあと思って・・・。」と言われていたが、映画でも実生活でも確かにそうだと思う。

                 clover

 ここからは、更に余談の余談。

 「ココニイルコト」の主人公の志乃については、演じた真中瞳さんのせいではないが、あんまり生きたキャラクターではないと思うので、特に感想もなく、印象に残ったのは「体温の低そうな女」という言葉だけ(不倫相手の奥さんに「あなた、体温低そうね」と言われるのだが、この奥さんを演じた方はなかなかインパクトのあるよい役者さんでした。)。

 最近、私は、まさにそういう「体温の低そうな女」を見かけた。しかも、同業者に。

(たぶん、私以外の誰が見てもそう感じると思う。この映画の真中さん演じるOLの体温の低そうな感じをはるかに超えていた)。

 最近、弁護士も、ボクサー弁護士、オタク弁護士、マンガ家弁護士、そして、ついにはグラビア女性弁護士なんかも、次々と登場したが、どんな職業にもこういう方々はいるので、私はあまり驚かなかった。

 弁護士が、司法改革によってごく普通のサービス業的職業になってしまった、というだけのこと(でも、それなら、普通のサービス業なら要求されないことをあまり要求しないでほしいとは思う)

 でも、この「体温の低そうな」女性弁護士には、びっくり仰天したのであった。

 そして、どうしてそんなになってしまったかは、彼女のボス弁の様子を見ていて、うすうす察しがついたのであるが、それがまた哀しい(「ココニイルコト」の主人公の大阪の上司とは大違い、とだけは言っておく)。 

 彼女は、将来、この映画の主人公の志乃のように、「ココニイルコト」の意義を果たして見出せるのだろうかなあ、と思った。 

  前野君は、志乃が「あたし、こんなんで生きてっていいのかな」と言うのに対し、「ま、好きなように生きとったら、ええんとちゃいますか」と言っていたが、今の弁護士はそんなことが簡単に許されるような状況ではないからなあ・・・。         

2013年2月 2日 (土)

禁断のニンニク素揚げ・・・Twitterもどき(2月2日午前8時)

 きょうは、名古屋は雨。

 先週はなにかと忙しく、特に昨日は電話が多くて予定していた陳述書を完成させることができなかった。きょうは、1日自宅にいて、部屋のかたずけをしつつ、陳述書を完成させることにした。

 ちなみに、陳述書というのは、依頼者の体験したことや感じたことなどを文章にして裁判所に提出するもので、弁護士がご本人に代わって文章は作成するが、作成名義はご本人であるから、ご本人の体験や感情をできるだけ忠実に再現しなければならない。

 私は、弁護士になってから、いろいろな分野で、このような陳述書や報告書を作成してきた。本当に何通作成したか分からない。

 弁護士にとって、この陳述書作成能力は大変重要であるが(裁判所は直ぐに「書面で出して下さい」と言う)、私はどちらかというと得意分野で、それほど苦にはならない方だ。

 でも、今回の陳述書はなかなか辛い内容なので、ワープロの手が止まりがち・・・。

                rain  

 なんだか疲れ気味なので、昨夜はこんなものを作ってしまった。

 ニンニクの素揚げ!

Nixnxxxxxxxxxxxxxxxxxxxxxxxx

 たまに作るのだが(といっても、皮もむかずに揚げるだけ)、ホクホクしてなかなかおいしい(もっとも、好みによるだろうが・・・)。

 ちゃんとよい油(グレープシードオイル)を使った。

 なんとなく、これを食べると元気が出る気がするので。でも、これを食べた後は、最低まる1日は外出禁止!

 ちらかった部屋のかたずけと、この水槽の水草もなんとかしなければならない。

Xmiz

 これ、1ケ月以上放置状態の水槽。

 水が減ったら足す程度で、全く掃除もせず、CO2添加もせず、ただ熱帯魚にエサをやっていただけ、というズボラ水槽。

 でも、熱帯魚は元気だし、水質も悪くなっていないようだ。水草とバクテリアの力はあなどれない。

 しかし、あまりに見栄えが悪くなったので、きょうは水草を間引いたり、カットしたり、多少水替えをしようと思う。 

2013年2月 1日 (金)

これでは精神面でも能力面でも法曹の質の低下は避けられないのでは?!

 昼休みに坂野真一弁護士のブログのこの記事

  裁判官から見た法曹人口増大と法曹養成制度改革~その1

  裁判官から見た法曹人口増大と法曹養成制度改革~その2

  裁判官から見た法曹人口の拡大と法曹養成制度改革~その3

 と、

 この記事(President. Online)

 年収70万円以下? 客の金に手を出す貧乏弁護士の懐事情

 を読む。

 「司法崩壊の足音が聞こえる」(武本夕香子弁護士のブログ記事)どころか、もう既に「司法崩壊の真っ最中」なのではないか。

高まる法曹志望者の不満の声。

法曹を目指す人たちの悲痛な声(黒猫のつぶやき)

 1月30日付け法曹養成制度検討会議第8回会議において,和田委員提出資料として『ビギナーズ☆パブコメ』の集計結果が公表されています。
http://www.moj.go.jp/content/000106656.pdf

 私は、法曹志望の法科大学院生、法学部生、社会人、あるいは高校生などを対象に、今の法曹養成制度をどう思うか、アンケートを実施したらどうかと思っていたのだが、既にビギナーズネットがこのようなパブコメをされていたようだ。

 私自身、最近、法曹養成制度検討会議の議事録や資料をじっくり読む余裕がなく申し訳ないのですが、黒猫のつぶやきさんがしっかり紹介して下さっている。

 やはり、今の法曹養成制度は間違っている!

 ロースクールの実情や今の弁護士業界の現状について、法学部生らはしっかり情報収集しているなあと感じた。

 そして、ロースクール生からは怨嗟の声・・・。

 なるほど、これじゃ、ロースクール入学希望者が激減するわけだ。

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