あまり書きたくなかったのだが・・・。「中学生の陰口だ」「直接、菊間さんに文句を言え」とコメントして来た方もいるので(でも、菊間千乃さんのブログにはコメント欄がない)。
私は、別に菊間千乃さんに関心があるわけではないのだが、彼女の法科大学院制度についての発言にはやはり怒りを感じざるを得ない。
法科大学院について、菊間さんは、
地方・夜間法科大学院シンポジウム無事終了!! という記事で、
私の場合は、強制的に授業に出なければならないという環境を作らない限り、仕事を優先し、気づかないうちに勉強がおざなりになっていっただろうなぁと思うので、つくづく「面倒くさい」ロースクールがあってこそでした。
とりあえずロースクールを卒業して、仕事の合間に勉強を続けて試験を受けるなんて絶対無理だと思っていました。
と書かれている。
確かに「強制的に」ロースクールで勉強するという環境をつくらないと勉強できないという方もおられるだろう。ロースクールに行ってそういう環境のつくれる、お金と時間に余裕のある人は、夜間でも昼間でもロースクールに行かれればいいだろう。
夜間のロースクールだってあっていいと思う。
ただ、そういうロースクール卒業を司法試験の受験要件にする必要はないだろう。
お金と時間に余裕があって、ロースクールに行きたい人は行けばいい。
しかし、ロースクールに行かなくても勉強はできる。
菊間さんの場合は、行かないと勉強が「おざなり」になるからという理由で、ロースクールに通われたらしいが、旧司法試験時代には別にロースクールなんて行かなくても、働きながら一生懸命勉強していた人は一杯いた。
そして、現実には、仕事をしながら、お金のかかるロースクールに通学することができない人もたくさんいるのだ。
(私のこのブログ記事 ロースクール制こそが「お金持ちしか法律家になれない」原因じゃないの?のゆたかさんのコメントを読んでほしい。)
菊間さんは、そういう人たちのことをどう思っているのだろうか?
そういう人たちにとっては、ロースクールというのは、「面倒くさい」から行きたくない、という程度のものではないのだ!
行きたくても行けない人にとっては、弁護士になるための「障害」なのだ!
私は、このブログ記事のこの箇所を読んだときに怒りを感じたが、「一介の」「しがない」弁護士にすぎない私が書くようなことでもないと思って記事にしなかった。
でも、同じ気持ちの方々もいることを知り、やっぱり書かねばと思いました。
(他の弁護士等の関連記事)
菊間さんの看過できない思考の断片 (Schulze BLOG)
正義を実現するために必要なものって何でしょうね。 (福岡の家電弁護士 なにわ電気商会)
自ら定評のない法科大学院であることを表明する勇気。 (PINE's page)
「余裕」が支える法科大学院 (元「法律新聞」編集長の弁護士観察日記)
ただ、このディスカッションの最後、法科大学院の行く価値ついてどう思うかをふられ、各人が語る場面で、3人のうち1人が、こう語りました。
「おカネと暇がある方は行った方がいいと思います」
小さな笑い声とともに、「えっー?」という感じで、会場がどよめきました。まるで、オチのように、法科大学院という存在を評価するうえでの、決定的なテーマが最後の最後に提示されたようにとれました。おカネと暇がない方、要するに余裕がない方には、お薦めできないという反対解釈が、会場をどよめかしたことは間違いなかったのです。
この「オチ」は、インパクトがある。
これ、法科大学院に対する「皮肉」だったのでしょうか?とすれば、痛烈です!
菊間さんの記事では、どんなシンポだったのか内容が全く分からなかったのだが、さすが元「法律新聞」編集長、市民集会の紹介がうまい。
雰囲気がよく伝わってきました。
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