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ねこちか2

サイバーキャットと遊べます。猫じゃらしで遊んだり、エサを与えることもできます。

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2012年12月

2012年12月31日 (月)

大晦日・・・Twitterもどき(12月31日午後6時45分)

 年末の私の仕事になっているバラの剪定と誘引をし、元肥をやって、今年のガーデニングは終了。ただ、親戚の人からハボタンをたくさん頂いたので、こんな寄せ植えを3つ作ってみました。

Habotan_003

 ガーデンシクラメン、サクラソウ、デージーなどを買い足して、実費は1つ600円程度。

 玄関脇に飾って新年を待ちます。

           clover

 これから紅白を見るつもり。

 MISIAというより、「ナミブ砂漠からの生中継」というのに興味があって・・・。NHKがいつMISIAの順番なのか、はっきりさせてくれないのは腹立たしいが。

 雑用をこなしながら、見ることにします。

          clover

 皆様も、よいお年を。

2012年12月29日 (土)

年の瀬・・・Twitterもどき(12月29日午後7時50分)

 今年もあと僅か。

 つい、この間、元旦だったような気がするのですが。

 私は、今年は少し仕事を早めに切り上げさせて頂きました(といっても、持ち帰りの仕事はあるのですが)。

 今年は事務所を移転したりして、雑用が多く、少々疲れたということもあります。

 来年は、仕事に集中して、しっかり頑張ります!

 来年は尋問がかなり多くなりそうだし、出張も増えそうです(年始早々に仙台に出張します)。

 体力、気力が必要となりそうなので、年末年始はちょっとリラックスしておこうと思っています。

2012年12月24日 (月)

メリークリスマス。

 私にとって、クリスマスというより、年末の慌ただしい1日でしかないのですが。

K1_2

 先日、病院に血液検査の結果を聞きに行ったとき、病院内に立派なクリスマスツリーが飾られていて、ピアノと歌のコンサート中だった。たぶんボランティアの方だと思うが、本当に透き通った美しい歌声だったので、つい聞きほれてしまった。

 年末年始も病院内で過ごす方もおられることだろう。

 こういうミニコンサートというのは、きっとそういう方々の慰めにもなるに違いない。

              cake

 私は減量中なので、特にケーキを食べるということもないが、最近はこの「しょうが紅茶」と「しょうがの砂糖漬け」がすっかりお気に入り。

K02xxx_2

 紅茶には、たっぷり「しょうがの粉末」を入れている。

 「しょうがの砂糖漬け」は自家製。市販の物は結構お高いので、ひねしょうがを購入し、スライスしてグラニュー糖で煮て干して作っている。これが本当に美味。私は、どんなお菓子よりもこれが好き。

 これを食べて、飲むと、本当に身体がポカポカして、汗が出るほどになる。

 新陳代謝に絶対良いと思う。冷え性の方はぜひお試しを。

2012年12月21日 (金)

借金からスタートする弁護士生活の怖さ・・・Twitterもどき(12月20日12時25分)

 司法修習給費制復活して 新人弁護士会見 “600万借金でスタート”(赤旗)

 学部からの奨学金を合わせれば、600万円どころか1000万円以上もの借金を背負っている人もいるそうだ。

 これでは、債務整理の相談を受ける弁護士の方が、相談者よりも抱えている借金の金額がはるかに多い、という事態も多くなるわけだ。

 (一方、法科大学院の専任教授は、国の補助金と学生の払う学費から、年1000万円以上の報酬をもらっていることだろう。)

 弁護士としてスタートするときに、これだけの借金を背負っているということは、大変危険だと思う。依頼者からお金を預かることも多いのだし。

 ましてや即独やノキ弁になれば、収入も不安定であるし、危険である。運良くイソ弁になれても、待遇は悪化するばかりだから、確実に借金を返済できるという保証はない。

 法科大学院協会がいくら頑張っても、これでは法曹志望者は激減するばかりだろう。そのうちに、「定評ある法科大学院」だって、入学希望者は激減することだろう。

 法曹養成制度検討会議の法科大学院関係委員は、「定評ある法科大学院」を守ることができさえすればよい、というスタンスのようだが、現実はそんなに甘くはないと思う。

NHKもニュースで取り上げるようになった弁護士未登録者の増加(追記あり)

 弁護士の“就職難”が深刻化(NHK)

司法試験に合格して、今月、司法研修所を卒業した人のうち、弁護士として活動するために必要な弁護士会への登録を行わなかった人が全体の4人に1人に当たるおよそ540人と過去最多になったことが分かりました。
日弁連は、弁護士の“就職難”が深刻化しているとして、司法試験制度の見直しを求めています。

 4人に1人、つまり25%が弁護士会への登録をしない、弁護士として活動をしない、ということ。もちろん、その中には裁判官や検察官になる人もいるわけだが、ごく僅かである。

 ついに、こういう時代になってしまったのか・・・。

 ただ、こういう取り上げ方だけだと、今は大学卒業者も就職難なんだから仕方ないだろう、弁護士にならない人が増えたってかまわない、登録しない人の勝手でしょ、などいう国民の反論がありそうだ。

 だから、弁護士を養成するには、医師ほどではないにせよ、莫大な国費がかかっていることを、もっと報道して頂きたいと思うのだ。

 法科大学院に対する補助金、学生に対する奨学金(これから回収が相当困難になっていくだろう)、司法研修所の運営費、司法修習生に対する貸与金(こちらも、これからは回収が相当困難になっていくだろう、オリコが保証人になっている分は別として)などを計算して、国が法曹養成のために法曹資格者1人当たりに一体いくら支出しているのか、計算してみるべきだろう。

 これからは、毎年毎年司法試験に合格しても法曹にならない人が増えていくだろう。その分、国費(税金)の無駄遣いである。

 そうすれば、国民にも、自分のこととして、理解してもらえるのではないだろうか。

 私も、国民の一人として、こんな壮大な無駄遣いやめてもらいたいと思う。

(他の弁護士の関連記事)

65期の就職状況 (白浜の思いつき)

 司法修習には膨大な国費がかかっていますし、指導担当の弁護士や裁判官・検察官、弁護士事務所の事務局、裁判所や検察庁の書記官や事務官など、沢山の実務家が関与しています。他方で、この司法修習に費やす国家予算を上回るような補助が法科大学院に費やされています。国の財政事情が厳しい中、このような国費や人的資源の無駄遣いは、早急に改められるべきでしょう。

 確かに、司法修習生に対しては司法研修所のみならず実務修習でも国費が費やされているし、多くの法曹が時間を費やしている。

 もっとも、こういうことを言うと、法科大学院関係者は「司法修習なんてやめてしまえ」と言いかねないが 、実務家の養成として、「法科大学院による教育」と、「司法研修所、裁判官、検察官、弁護士による実務修習」のどちらが優れているか、法科大学院における教育の実態を知った上で前者の方が優れているという人はまずいないだろう。

 なお、修習生の就職難は、統計の問題ではなく、個々の若者の人生に関わる問題です。今年も、細々と履歴書指導などの就職指導をしていますが、個人的な就職支援ではどうすることもできないほど、就職環境が悪化しているのが実情です。

 本当にそうだ。白浜先生、お疲れ様です。

 法曹養成制度の再検討にあたっては、机上の空論のような議論をするのではなく、個々の若者の顔を思い浮かべた政策議論をしてほしいと思います。また、法科大学院関係者は、国費を受領している団体側の人間であるということを踏まえた取扱をしていただきたいと思います。

 法曹養成制度検討会議では、法科大学院関係者が幅をきかせているが、彼らは「国費を受領している団体側の人間」であり、強い利害関係を有する者であるということを、政治家の方々はよく認識して頂きたいと思います。

2012年12月20日 (木)

あいかわらず。・・・Twitterもどき(12月20日午前8時55分)

 年末が押し迫っているというのに、今年はあまり実感が湧かず。

 大掃除とか、イヤなんですが、今年はパスしてしまおうか・・・。一応、年内にやるべきことはリストアップしてあるのですが、ちっとも消化出来ていません。

 きょうの朝は、こちらの記事

 結論は、定評のある法科大学院だけ残せばよいということ。PINE's page

を読ませて頂き、あいかわらずの法曹養成制度検討会議の膠着ぶりにうんざり。

 私は、PINEさんが引用されている和田委員の発言のうち、

 学生から見ても,司法試験に合格していない学者教員の授業と実務家教員の授業には,例外はあるにしても,有意に差があるという意見が非常に多いです。多くの学生は,学者教員の自己満足の授業に対する不満を感じています。ただ,単位がもらえないと卒業できない,卒業できないと司法試験を受けられないということで,仕返しを恐れて公に声を上げにくいようです。制度の利用者に大きな不満がありながら,それについて声を上げられないというのは,制度としておかしいと思います。そのような不満の解消を図ることに積極的に取り組んでこそ,初めて法科大学院の志願者数の回復が期待できると思いますし,法科大学院制度が国民の信頼に足りる制度になると思います。

法曹養成制度検討会議の第4回会議の議事録より(下線は私が引いたもの)

 に反応しました。

 こういうことは、他でも聞いています。

 なんでも、法科大学院で学生にアンケート(おそらく匿名のもの)を実施すると、ものすごい不満の声が上がってくるとか。

 本当に、法科大学院制度って、綱吉の「生類哀れみの令」に匹敵するほどの残酷な制度じゃないんでしょうか(きのう大奥の記事を書いたので、こんな発想になって、すいません)。

 今度の政権で、なんとかして頂けないものでしょうか。

2012年12月19日 (水)

男女逆転「大奥」を見終わって(その2)・・・有功の名セリフ

 このドラマを見ていた方ならお分かりでしょうが、ドラマの中で有功様は本当に良いことを言っておられるのです(※)。

※ 演じる堺雅人さんの声がまたよく通る優しい声なので、ますます説得力があるのです(堺さんは、正当派の美男子とは言えないと思うけどーファンの方ごめんなさいー、お声とたたずまいと所作で有功になりきっておられました)。

 その素晴らしいセリフをいくつかご紹介。心惹かれる言葉がいくつかありましたので(多少聞き間違いがあるかもしれませんがご容赦を)。

 でも、ラブストーリーとは直接関係ない(色気のない方の)セリフです。そっち関係のセリフはまた今度。

 もっとも、有功は、いくら元僧侶だからといって、10代か20代の設定のはずなので、その年齢でこんな深遠なセリフを吐ける人間がいるとは思えません。

 (もちろん、原作者のよしながふみさんかドラマの脚本家が有功に言わせているわけですが)。

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 宮中の女房たちとの恋の駆け引きよりも、この世に生きる苦しさから人はどうしたら救われるのか、わたしはそのことを考えていきたいのでごじゃりまする。 (第1話より)

 都の貧しい民の生活を見て、もう公家には戻れない、僧侶になると決意したときのお言葉です(有功は公家出身なので京言葉なのです)。

 そして、河原で「赤面疱瘡」(若い男のみが罹患する伝染病、男女逆転はこの病気の蔓延のため)で苦しむ病人のために自ら炊き出しまでしていたのです。

 聖職者でもこんな立派な心がけを持った人って、現代では殆どいないのでは。

 私もいろいろなお坊様にお会いしてきましたが、今や戒名もパソコンソフトで作れるのだそうですし、49日や一周忌などのスケジュール管理もお坊様はスマートフォンでなさっていました。また、葬儀のときには、しっかりボードに仕事の中身と料金(お布施ですね)が書き込まれた表を見せて説明をなされ、私は弁護士としてたいそう刺激を受けました。弁護士もこうでなきゃなぁ、と思ったものです。

 もちろん、お経はしっかりあげて下さいましたが。でも、なんだか有り難みが薄れるような。

 「弁護士の報酬は僧侶のお布施」(by 中坊公平氏)というよりも、いまや「僧侶のお布施は弁護士の報酬」なんじゃないでしょうか、いや、そんなことを言ったら僧侶の方に失礼か。

 でも、少なからぬ弁護士がこの有功様と同じような気持ちを少しは持っているんですけどね。あまり評価はされていない気がします・・・。

 もっとも、僧侶になっても、生活費や炊き出しのための費用は必要です。有功様だって、どこかから寄進を受けているんでしょう。

 (そういえば、春日局が有功様に大奥入りを願ったときに山と積んでいた金子は一体どこにいったのでしょうか。)

 ちなみに、実在のお万の方が院主だった伊勢慶光院は由緒正しい尼寺なので寄進も多かったことでしょう。

 有功様は貧乏公家の出身とはいえ身分が高く、若くして名刹の「院主」になったという人で、大奥に入ってからも常に部屋子に身の回りの世話をしてもらっている立場にあり、ご自身はお金の苦労などされたことはないのでは。

 心ならずも大奥に入ってしまい、貧しさや病とは違う「この余に生きる苦しさ」を知ってしまうわけではありますが。でも、この当時の庶民の貧困と病の苦しみって、有功様が大奥で体験した色恋の苦しみなんて比じゃないもんがあったのではないでしょうか。

 こういう方が大奥総取締役などになって、大奥の経費の算段は大丈夫なのか。

 実在のお万の方が大奥を取り締まっていた頃から大奥は京風に華美となり、やがて財政の逼迫を招いたそうですが。

 男女逆転大奥では、男性の裃に派手な柄を入れるようになっていくという設定で、これがまた可笑しい!

                moon2

 弔いというのは、残された者が気持ちの整理をするためのものと思います。
 念仏を唱える間しばし心を落ち着け失った者を思い出してはまた唱える。
 そうするうちに人は少しずつ悲しみから立ち直ってゆくのではございますまいか。
(第3話より)

 これもお坊様らしい言葉ですね。

 葬式というのも、本当は残された人間のためにあるんでしょうが、実際に経験してみると必ずしもそうではないように思います。

 でも、念仏については有功様の言われるとおりかも。私も父が亡くなってから、仏壇の前で「南無阿弥陀仏」を3回唱えるようにしています。 

 でも、この有功様のセリフに対して、家光は、

 そんなもので救われるのはもともと幸せだった人間だけよ。
 
 念仏を唱えて楽になる暇もないくらい次々と悲しみが襲ってくる者はどうしたらよい。

 と言い返すのですが、確かに本当に苦しくてたまらないときはお経を唱えるどころではありません。

 ここは、育ちがよく大切に育てられてきたであろう有功と悲惨な生い立ちで心が荒んでいる家光との違いを浮き彫りにしたうまいセリフのやりとりだったと思います。

                 moon1

 人は皆、己ではどうにもできぬ運命を受け入れ生きているのでございます。

 私だってそうや。あなたのために、こないなとこに連れてこられたのやないか!

 ご自分だけがつらい思いをしてるとお思いなら、それは大間違いや!(第3話より)

 言葉は違えど、こういうことは、結構、私たちもいろいろな場面で言っているのではないでしょうか。

 現代だって、自分ではどうにもできない運命がたくさんありますからね。

 私も、最近では、弁護士会で「育児と仕事の両立の困難さや経済的な苦しさ」を訴えて会費免除を主張する女性会員にも言ってしまいました。病気や不妊や介護の方がもっと苦しいんじゃないかと・・・。

 そう言えば、このドラマも男性側に不妊の原因があることがそもそもの悲劇の原因でした。現代と違って、不妊治療も人工授精もないわけですし。

 このドラマの有功の苦しみは男女問わず現代にも通じるものがあります。

 現代でも数百万円をかけて不妊治療をしても成功しないこともあり、知人の産婦人科の先生が「そこまでして血のつながりにこだわるのはどうかとも思う。」と言っているのを聞いたことがあります。日本は今も昔も欧米に比べ「血のつながり」というものを重視する国だと感じます。

 このセリフを聞いた家光は反省して、はっきり言ってくれた有功に惹かれるようになるんですね。

 有功もその後家光の生い立ちを知って、言い過ぎたことを後悔する。そして、目の前にいる家光一人を救おうと思うんですが、最初の「この余に生きる苦しさから人はどうしたら救われるのか考えていきたい」という志とどうつながるのかはよく分かりませんでした。

 むしろ、春日局の言う「戦のない平和の世のため」というのなら分かるんですが。戦争になったら「生きる苦しさ」どころか「生きる」のも困難になるわけですから。

 やっぱり「恋」と「志」は別だったんじゃないんですかね。

 むしろ、これは「Pity's akin to love」(夏目漱石が「三四郎」の中で「かわいそうだったぁ、ほれたってことよ。」と訳すやつ)ですね。

                moon1 

 人は皆老いるもの。私も歳を取れば誰かの助けを借り用を足すのです。その巡り合わせに恥も何もないと思うております。(第7話より)

 春日局を看病しているとき、春日局を厠に連れて行くときの言葉。

 さんざんイジメられた春日局を有功は自ら看病するのですが、布団の中でモジモジしてる春日局を見て直ぐに察した有功は、布団を剥がして春日局を抱き上げ、厠に連れて行こうとするのです。しかし、さすがに春日局も決まり悪がって「
そうやって私に恥をかかせようと・・」と嫌がるのに対し、有功が言った言葉です。

 こういうシチュエーションは現代でも介護の現場ではよくあることでしょう。

 たとえば、こんなことを言って姑さんを看病する嫁さんって、今の日本に何人くらいいるのかしらん。

 有功様は、本当に人間の出来が違います。

 ドラマの中の有功様の春日局と捨蔵に対する献身的な介護は素晴らしかった。「赤面疱瘡」に感染するかもしれないというのに、恋敵だった側室の捨蔵にまで最後まで優しくて、ここは涙が出ました。 

 (でも、他にも人手はあるでしょう、春日局の身体は誰が拭いていたの?と思ったのは内緒。)

 春日局と捨蔵を最初は看病していた女性の乳母は、有功の手に触るのも気持ち悪がって逃げていったというのに・・・。でも、私もこの乳母の気持ちは分かるので、とがめられません。

 こんなことを言って、こんなことができる、若い男って、現代には一体どの位いるんでしょうか。

 力仕事の多い看護や介護の現場でこそ、男女逆転してほしい。

 有功様は、大奥総取締役なんかじゃなくって(もちろん徳川家の「種馬」なんかじゃなくって)、現代に生まれ変わって、看護師や介護士になってほしい貴重な人材です。

                  moon3

 春日局様。恨みませぬ。それどころか私はあなたに感謝しておるのです。

 もちろん、あのときは恨みました。心底あなたを憎みました。 けれど、私は苦しみを知りました。

 今の私は病に貧しさに苦しむ人々の心が分かります。自分を助けるような気持ちで寄り添うことができます。もしかすると、これこそが私の求めていた道であったのかもしれぬと思うと春日局様に感謝したい心地さえするのです。(第8話より)

 春日局に「さぞや恨んでいることだろう」と尋ねられたときの有功様の答え。 

 一見素晴らしいセリフなんですが・・・。こんなことを言われては、最初に有功様の目の前で春日局にバッサリ殺された罪のない弟子は浮かばれないのでは。

 それに、有功様は男女の業の苦しみは知ったかも知れないけれども、別に貧乏や病気を自ら体験したわけではないのだし、大奥でも高い俸禄を貰って終生お金には困らなかったのでは。

 本当に貧乏や病気になって苦しい人は他人のことにかまっていられないというのが私の仕事をしていての実感です。こういうことは、自分自身にある程度余裕がないと言えないのです。

 そして、こんなことを言えて春日局を許せてしまうのは、有功様は、苦しみを知ったからというよりも、もともと慈愛の心に満ちた観音菩薩みたいな人だったからでしょう。

 俗人にはほど遠いところにおられる聖人です。

 恨みを抱いたままでも、職務として看護や介護をするというのが俗世の人間のすることで、そういえば「ドクターX」の最終回でもそんなシーン(病院の暴露記事を書いた雑誌記者を手術するシーン)がありましたねえ。

                thunder

 今回の男女逆転「大奥」は、有功様が「権謀術策」によってではなく家光に対する「愛」と「人徳」によって、大奥の男たちが皆ひれ伏す存在になったという、大変美しい話でした。

(もっとも、その過程では、やっぱり大奥らしい陰湿なイジメと報復ーNHKの「セカンドバージン」では女性の嫉妬からも何とか難を免れた猫が、大奥の男性の嫉妬に対する報復では残酷な犠牲にweepーがありましたが。やっぱり、私は大奥のような閉鎖空間の話は嫌ですね。)

 現実に有功様のような人がいれば、確かに弟子の玉栄(田中聖さんが演じていましたが、こちらは清濁併せ持つ人間臭さがよく出ていたと思います)みたいに、ひたすら「お仕えします」という気になるのも分かります。

 聖職者の方などには稀におられるのかもしれませんが、私は、残念ながら、現実にこういう方に会ったことがありません。

 (あっ、でも、この間お会いした救急救命医の先生には近いものがあるかもなあ。)

 そして、ひたすら家光のことだけを愛して、家光の死後もその遺児を育てていくなんていうのも、ある意味女性の考える最高の男性像だったのかもしれません。

 (現代なら、こういう優しい男は大モテでしょうから、あっさり再婚しちゃうだろうけど)。

 ・・・こういうことを考えてしまうから、私はドラマを純粋に楽しめないのだろうなあ。

              thunder

 ここからは、かなり話が跳ぶのですが・・・。。

 弁護士界には弁護士「成仏論」という有名な逸話(※)があります。

 ※ こちらの説明が詳しい→弁護士「成仏理論」が描き出す未来元「法律新聞」編集長の弁護士観察日記

 この記事を書いていて、この弁護士成仏論を唱えている方というのは、弁護士に有功像に近いものを望んでいるのかもなあとちょっと思いました。

 しかし、こういうことを言う方は、一見立派なようですが、有功様のように現実の苦難をご自身では体験されていない方に多いように思います。

 もっとも、有功様は、自らの手で人を助けているところが立派なのですが、この方々は自らの手ではそういうことはなさらずに、若い弁護士にただやれと口で言うだけなので、いやらしいのです。

 それにしても、こういうことを考えていると、今期のドラマの中で、「プロとしてしっかり手術をする、しかし、しっかり報酬ももらう」という「ドクターX」の大門未知子の方に視聴率の軍配が上がったのは、なんだかホッとしました。

 もちろん、有功様のような方が現実におられたら、私も、ひたすら拝み、お仕えしようという気になっちゃうでしょうけどね

2012年12月16日 (日)

きょうは選挙の日・・・Twitterもどき(12月16日午前10時45分)

 私はお昼ころに投票所に行こうと思っています。

 こんな年末の慌ただしいときに、立会人の皆さんも時間を取られて大変だろうなあ。

 最後まで誰に投票しようか迷っているんですが、とにかく選挙権を無駄にしないようにします。

 きょうのグーグルの検索ページはなかなかグッド!

   http://www.google.co.jp/

2012年12月15日 (土)

男女逆転「大奥」を見終わって(その1)。

 ちゃんと最後まで見ていました。録画のことが多かったですが。

 男女を逆転させても、やっぱり「大奥」は「大奥」でした。私は、こういうの苦手・・・。とってもフラストレーションがたまる感じ。

 俳優さんの演技は素晴らしく、ストーリーにもなかなか考えさせられる深いものを感じたが、視聴率、特に男性の視聴率に期待するのは難しいドラマだったのでは。

 今期は「ドクターX」が視聴率トップだったらしいけど、私はこの「大奥」と「ドクターX」のどちらも見ていたのだが、ドラマの質は大奥の方が上だったと思う。でも、視聴率ではやっぱりドクターXだろうと思った。

 なにせ、「大奥」では人が次々死んでいき、一人庶民の明るさを大奥に持ち込んでくれた捨蔵(お楽の方)はあっさり残酷に死なせるし、敵役で勢いのあった春日局が死んでからというもの、ますます暗くどんよりした雰囲気が続き、そして、なにより主人公の有功が優しいのはよく分かるのだが(現代の感覚からすると)スカッとしない人物像で(ドクターXの大門未知子とは正反対)、見ているとやたらフラストレーションがたまるのである。

 主人公の有功は、女性的なところも男性的なところも持ち合わせた、若いのか老成して達観しているのか、本当に優しいのか残酷なのか、とらえどころのない人物で、演じる堺雅人さんも大変だったのでは。

 信じがたいほどの慈愛の心を持つ聖人であり、理知的でもあり、当初は家光や春日局に意見するほどの元気もあったのに、男女の愛欲に苦しんでからは(特に「子種がない」ことが判明してからは)家光に「お褥すべり」を願ったとき以外はほとんど「はい」としか言わなくなっていき、次第に生気もなくなっていった感じ。やっぱり、「大奥」なんかに連れてきてはいけない人物だったんじゃないのか(時に冷酷な政治力も必要となりそうな大奥総取締役という役職も務まるのかしらんdespair)。

 この「お褥すべり」を願うシーン(有功の堺雅人さんと家光の多部未華子さんが大熱演)はドラマ後半の見所でなかなか考えさせられるシーンだったので、今度改めて感想を書くつもり。 

                   moon3

 しかし、最終回の、有功と玉栄との別れのシーン→僧侶時代からの回想シーン→臨終の家光から千代姫の後見を頼まれる家光との死別のシーン→有功が家光の死に顔に口紅を塗ってやっているシーン→有功が家光の「ありこと」との声で振り向くと千代姫がいて、有功が千代姫を抱きしめるシーン→千代姫が有功とお鈴廊下を歩いていくというラストシーンの流れには、ちょっとウルッときた。

 このシーンの配列は巧みでした。演出もよかったし、有功の堺雅人さんと家光の多部未華子さんの演技もうまかった。

 このドラマは、最初の有功が僧侶のとき(玉栄が弟子のとき、2人の関係も無邪気で楽しく、戸外での明るいシーンが多い)から見ていると、なかなか感慨深いものがあって、やっぱり連続ドラマでないと出せない味わいがあったと思う。

 そして、世代を超えて続いていくラブストーリー的要素があるところは、なんだか「嵐が丘」(エミリー・ブロンテ著)を思わせるし、もちろん、男女の情愛や嫉妬を描いているところは「源氏物語」が土台にあるのだろう。

 京都のお寺のお庭を撮影したものらしい美しい紅葉や雪景色などのシーンがところどころに入れられていて、四季の移り変わり、時の流れをさりげなく表現していたのもよかった。

 そして、なんといっても、堺有功様の所作がまた素晴らしく(昔のお公家さんというのはこんな優雅な立ち居振るまいをしていたのかしらん)、そこに一番感動しました。なかなかこういう美しい所作というのは、男女問わずドラマで見ることがなくなったので、それだけでも見る価値があったのではないかと思う。

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 このドラマの延長戦の映画も公開されるらしいが、このドラマでたまったフラストレーションを映画を見て晴らして下さいということなのかも。TBS、それはちょっとあざといでしょう。

 私は、女性版だろうと男性版だろうと、やっぱり「大奥」ドラマはもう結構という感じだ。

 でも、せっかく最後まで見たので、感想はまだまだ書きますよ(ドラマからはかなり脇道にはずれた感想になりそうですが)。

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 先日行った東大の赤門を入ったところにあったイチョウ並木。散り際だったが、美しかった。

 このドラマを見ていて、いつか京都の紅葉も見に行きたいなあと思った。

(追記)

 このドラマの最終回で、有功と玉栄が別れるシーンの庭園には見覚えがあるなあ、とずっと考えていたのですが、番組のHPを見て京都ではなく彦根城の「玄宮園」と分かりました。

 私は10年位前に行ったことがあります。残念ながら紅葉の季節ではなかったのですが、紅葉のときはこんなにきれいなんですね。

 当時、庭園の池に「かいつぶり」のつがいが巣を作っていて、もの悲しい声で鳴いていたのをよく覚えています。

 茶室もあって、お抹茶を頂きました。当時のことをなつかしく思い出しました。

 こういう美しいお庭を見せてくれるのは、時代劇もやっぱりいいですね。

2012年12月14日 (金)

ホームページ作成中・・・Twitterもどき(12月14日午後5時55分)

 ブログを1週間近く休んでしまった。

 仕事はあいかわらずだが、なんとか年内に事務所のホームページのリニューアルに着手しておきたかったから。

 事務所を移転してから、バタバタして、なかなか着手できなかった。ちょっと億劫にもなっていたので、こんな時期になってしまったのだ。

 ブログの方も大幅にリニューアルしたい(テンプレートも変えたい)と思っているのですが・・・。

 でも、着手してみるとホームページの作成って面白い。ブログを続けてきたおかげで、HTMLソースもちょっと分かるようになってきたし。誰だか知らないが、このHTMLソースというものを考えた人って天才だと思う。

 今度はまともなホームページを作ろうと思っているのだが(以前のは遊びすぎだった)、技術的なことも素人で難しい面があるが、それよりも文章を作成することの方が難しい!

 医療過誤事件について、分かりやすい説明の文章を作成しようと思っているのだが、これが案外難しくて・・・。

 デザイン考えたり画像を挿入したりするのは、とっても面白いのだが、文章を作るのは結局は仕事の準備書面などの書面を書くのと同じですからね。

 当分こういう作業に追われそう。

 でも、少しずつ、楽しみながら作ろうと思っています。

2012年12月 8日 (土)

東京出張中に地震・・・Twitterもどき(12月8日0時35分)

 昨日は午後から東京へ出張した。

 救急救命医の先生からお話を聞いている最中に、突如として部屋が揺れ始める。揺れがだんだん激しくなってきて、名古屋人の私は相当ビビッたのだが、先生は「この部屋は震度5まで大丈夫です。」と平然とされている。さすが。

 先生は、大変お優しく気さくな方(※)で、とても有益なお話をお聞きすることができた。

  ※ あの映画「ジェネラル・ルージュの凱旋」の速水医師のような人だったらどうしよう・・・と思っていたのだが、全然違いました。

 しかし、地震のため帰りの新幹線が停止してしまったので、東京で一泊するしかないか、と思っていたところ、幸い10分程度の遅れで新幹線が動き出したので、なんとか名古屋に帰ってくることが出来た。先生の秘書の方に帰りの新幹線の指定席の手配までして頂いて大変助かった。

 救急救命医の先生に「先生は帰宅は大丈夫なのですか?」と尋ねたところ、「私は毎日病院内に泊まっているのです。」(※)と言われる。びっくり。「それは大変ですね。」と言うと、「いえ、好きでやっていることですから。」と大変明るくおっしゃる。

  ここは速水医師と一緒だわ。

 こういうお医者様も実際におられるのだなあ、と感動した。

             bullettrain

 東京駅は大変混雑していた。

 一旦事務所に戻ってメールやファックスに目を通し、帰宅したのは10時過ぎ。

 それでも私たちの仕事には1日の終わりというものがあるのだけれど、救急救命医の先生方の仕事には1日の終わりというものはないのだなあと思った。

2012年12月 5日 (水)

法科大学院関係者は、弁護士を叩けば叩くほど、自分たちの頸を締めているわけだ。

 二弁の会報である二弁フロンティアの「データでみる『法曹志願者の激減』~打つ手はあるのか?」を改めて読んでみると、データ分析のみならず、その切り口の秀逸さを感じる。

 考えてみれば、当然のことであるが、法科大学院関係者が「弁護士の就職難は、弁護士の『需要の掘り起こし』の努力が足りないからだ。」とか、「弁護士が悲惨になっても(報酬の価格破壊などで)国民は喜ぶ。」とか述べて弁護士を貶めれば貶めるほど、法科大学院の「お客さん」である弁護士志望の学生や社会人は逃げていくわけだ。

 なにせ、志望者の目標である「弁護士の経済的・社会的価値」が下がれば下がるほど、弁護士の資格を獲得するための手段にすぎない「法科大学院入学の価値」もますます下がるのだから。

 このフロンティアの特集記事は、その当たり前のことを指摘しているにすぎないが、データを細かく分析しており、文章にも説得力がある。

 法科大学院問題に関心のあるマスコミ関係者は、ぜひ入手して検討して頂きたいものだ。

(参考記事)

 「司法試験、年3000人合格どう見る」(11/26付・日本経済新聞朝刊)Schulze BLOG

   慶應大法科大学院教授の横井朗氏のコメント参照

 メディカルスクール開設前に需給予測を-法科大学院踏まえ大磯氏 (医療介護CBニュース)

  井上清成弁護士のコメント参照

※ 地方の弁護士不足が解消したのは、法科大学院の功績というよりも、地方に弁護士会のひまわり公設(弁護士会が出資)や法テラスの事務所が出来たことによるものだろう。

 なお、法科大学院に入学する社会人が減少していること、未修者に対する法科大学院の教育の質が高いとはいえないこと、についてはこちらの記事が参考になる。

  「未修者」という法科大学院の無理元「法律新聞」編集長の弁護士観察日記

  未修者の半数は3年で修了できない一聴了解

(追記)

 法科大学院制度はいずれ崩壊するだろうけど、犠牲者を減らすためには早く崩壊してもらいたい。

 だから、この際、法科大学院関係者には弁護士の悪口をバンバン言ってもらいたい、という気になってきた。

2012年12月 4日 (火)

二弁の「データでみる『法曹志願者の激減』」・・・これは読んでおくべきだと思う。

 第二東京弁護士会の会報誌である二弁フロンティア12月号の

 特集 編集部企画 データでみる「法曹志願者の激減」~打つ手はあるのか?

 を読んだ。

  各種データを表やグラフによって分かりやすく紹介するとともに、緻密に分析して論考している。

 二弁の編集部、素晴らしい記事をありがとうございます!

 ぜひ、これは、多くの方に見てもらうべきでしょう。ネット上で一般公開してほしい。

 特に、マスコミ関係者、政治家、そして法曹志望者にはぜひ読んで頂きたい。

 法曹養成制度検討会議にも資料として提出されたらどうなのか。

 (二弁執行部や日弁連執行部が反対するのかしら?)

(参考記事) 

 過去の私の記事:冷静で賢い法学部生は弁護士となる夢を諦める。

 他の弁護士の関連記事:法曹志望者激減を実感Schulze BLOG

 こんな事態に陥っているというのに、こんな事態に陥らせた張本人たちは事実を直視しようとせず(あえて眼を背けているのか)、誰も責任を取ろうとしない。

 まさに、インパール作戦。

2012年12月 3日 (月)

医療界では法科大学院は「反面教師」らしい。

 医療界では、メディカルスクールの導入が議論されているらしいということは知っていたが、こんなシンポジウムも開かれていたらしい。

  メディカルスクール開設前に需給予測を-法科大学院踏まえ大磯氏 (医療介護CBニュース)

 韓国の法曹界でもそうだったが、日本の医療界でも法科大学院は「反面教師」なのか・・・。トホホ・・・。

 そして、医療界でも、弁護士の二の舞にならないように、しっかり「需要予測」がなされるべき、という意見が出ているらしい。

 もっとも、強硬なメディカルスクール推進派もいるようで、そこに法科大学院制度推進派の弁護士が参加しているらしいのは、なんとも皮肉なことである。

(他の弁護士の関連記事)

  Schulze BLOG さんが既に記事にされていましたね。

 医師養成大学院(メディカルスクール)

 (特定の地方や診療科の)医師不足を、フリーランスの医師の活用で救うか、メディカルスクールで一挙に医師を増やして救うか、ということなんでしょうかねえ。

 かつての弁護士業界のあり様を見るような。

フリーランスの医師が医療崩壊を救う?!

 テレビ朝日の「ドクターX」のHPにあるこのビデオはちょっと面白い。

 森田先生が語る!~米倉涼子「ドクターX」の魅力~

 フリーランスの外科医が医療崩壊を救うって、本当なのか。

 確かに外科医は腕が重要だろうが、フリーランスだからといって腕がいい医師ばかりではないだろう。

 やはり医局制度崩壊後、医師の世界も大変なことになっているようだ。

 医局による支配を嫌がる若手医師が多くなったというのは、なんだか弁護士会による支配を嫌がる若手弁護士が多くなっているのに重なる。 

 もっとも、弁護士の場合、東京と大阪の派閥の力はあいかわらずなので、弁護士会がなくなっても派閥の力だけは残りそうだ。医師の場合の「医局」は、むしろ弁護士の場合は「派閥」なのかもしれない。

 医師の世界も、メディカルスクールの創設や、医学部の定員の増加などが話題になっていて、「弁護士業界の二の舞になるな」なんて言っている方もいるようだし、これからどうなっていくのだろうか。

2012年12月 1日 (土)

ドラマ「ドクターX」を見て・・・スーパードクターへの憧れ。

 脚本家の中園ミホさんの大ヒットドラマ「ハケンの品格」のドクター版。

 ハケンの品格は私も少し見たことがあるが、確かに面白かった。派遣社員と正社員の軋轢の場面で、正社員の小泉孝太郎さんに「どうしてこうなっちゃったんだろう。」と嘆いてみせているところなんかクスッとさせる演出だった(小泉政権下の新自由主義を皮肉ったんでしょう)。

 このドラマの米倉涼子さん演じる「わたし、失敗しないので」が決めゼリフの「ハケン外科医」大門未知子医師はとにかくカッコいい。

 そして、彼女の過去は謎だらけ。

 (いろいろ謎の多い大門医師だが、私が最も謎に思うのは、彼女がなぜこの寒空にいつもいつも超ミニであそこまで生足を出しているのかということ。体力のいる外科医なのだから、あんなに足出して風邪でも引いたらどうするのか。)

 医療行為についてはあまり深く考えると、このドラマを楽しめないので、そこは要注意。

 手術シーンがメインだから難しい医療用語もいろいろ出てくるが、わずかに出てくる説明のテロップもあっという間に消えてしまうので、たいていの人には理解不能だと思う。まあ、それがメインの話ではないので、気にしない気にしない。

 大門先生の手術(消化器だろうが脳だろうが血管だろうが、どんな臓器の手術もこなす)と同様、ドラマの展開もテンポがよく、小気味よい。

 視聴率がいいのも納得。

 このドラマは、大門医師のカッコよさだけでなく、大学病院の人間模様も描いているが、「白い巨塔」的深刻さはなく、医局制度崩壊後の医師のあり様が毎回軽いペーソスとともに描かれる。

 学究肌だけど手術はからっきしヘタな外科部長や患者のことよりも教授の腰巾着になって出世をねらう準教授なども皮肉たっぷりに描かれる。

               hospital

 このドラマでは、内田有紀さん演じる麻酔科医がクローズアップして描かれているのもいい。

 中園さんは、きっと医療現場の取材もされたのだろう。実際の手術では、麻酔科医が重要なポジションを占めることをよく知っていらっしゃるようだ。

 麻酔科医はいろいろな手術に立ち会うので、外科医の腕や性格を把握していることが多い。そして、熟練した麻酔科医は、手術前に予め執刀医の腕前を見越して準備をするそうだ。

 麻酔科医の城之内医師は「わたし、失敗しませんので」の大門医師に「失敗しない医師なんていない」と言って対立しているように見えて、大門医師に頼まれると休日でも手術にかけつけ、実は大門医師の腕を買っている。大門医師も、城之内医師の腕を買っていて、休日だろうとなんだろうと呼び出す。

 麻酔科専門医は大変少ないので、病院内でも尊重される。そして、手術においては、外科医とは対等、時には上位の立場に立つ。

 このドラマでも、手術がヘタな外科部長が途中で投げ出してしまったため大門先生が執刀医を交代したところ、助手にまわった外科部長があれこれうるさいのを、城之内麻酔科医は「助手は吸引だけしてればいいのよ!」なんて叱咤したりしていた。 

 この2人の女医の関係も面白い。

 医師も人間だから、人間関係が仕事に影響することもあるに違いない。

                 hospital

 大門医師は、「わたし、失敗しないので」の決めゼリフどおり、本当にいつもいつも大成功をおさめるスーパードクター。確かに、患者としたら、こんなドクターに手術をしてもらいたい。

 そういえば、映画「ジェネラル・ルージュの凱旋」の救急救命医の速水医師(堺雅人さん)も全く同じ。

 速水医師は救急救命センター長だから自らが直接患者の救命に当たるシーンは少なかったが、副センター長(山本太郎さん!)が救命を諦めた患者に対して、チャチャッと開胸して心臓マッサージで蘇生させる(しかも、開胸心マッサージを開始するまでにあれこれ雑談もしているので、思わず時間大丈夫か?患者は低酸素脳症になっていないか?なんて心配してしまった)シーンが天才救命医としての見せ場であった。

 しかし、実際には「絶対に失敗しない」「絶対に死なせない」ことなんて人間として絶対に無理。それに、自分が失敗しなくても、チームの誰かがミスするかもしれない。手術は一人でやっているわけではないから。

 中園さんは、そこを分かっていて、あえてこういうセリフを言わせているのだと思う。要するに、「わたし、失敗しません」とは、「わたしは逃げません。一切の責任を負います。それ位の覚悟で手術をします。」という意味で、自己保身よりも患者の救命を優先するという姿勢を象徴する言葉なんだと思う。

 今は、後々の責任を怖れて、ものすごく長い手術同意書(読んで理解できる患者って皆無に近いんじゃないかと思う)に署名捺印を求めたり、術前説明においてリスクを執拗に説明したり、悪い結果が出ることを怖れて難しい手術は回避してしまうことが多くなっていると思うが、こういうことに対するアンチテーゼなんだろう。

 でも、実際に「わたし、失敗しません」なんて言ったら、過失ではなくても手術の結果が芳しくなかったときにどうなるかは、中園さんだって分かってのことだろう。「ドラマの中だけ」のこととして視聴者も理解してくれるだろうという視聴者に対する信頼に基づいているんだろうか。

                hospital   

 それにしても、 「ジェネラル・ルージュの凱旋」の救急救命医の速水医師といい、ハケン外科医の大門医師といい、傲慢でわがまま、だけど天才、という似たようなテイストのスーパードクターだわ。

 「絶対失敗せず、結果を出す」という医師なら患者にとってはそりゃ理想だろう。確かに、カッコいいことこの上ない。

 しかし、そんな医師は本当にいるんだろうか?

 この2人は現実には相当危ない橋を渡っているが、失敗しないからカッコよく見えるのであって、失敗したらどうなるのか、私にはその結果が容易に想像がつく。 

 未熟な医師も怖いけど、自信家の医師も怖い。自らの腕を過信して準備を怠ったり、他のスタッフへの気配りに欠ける怖れもある。

 私なら、こういうスーパードクターじゃなくていいから、アメリカの人気ドラマERシリーズのグリーン先生やカーター先生のようなお医者さんの患者になりたいけどなあ。

 天才じゃないけど努力家、誠実で「慎重」(これ、大事!)、そして普通の人間として悩みつつも患者に対する思いやりを欠かさない・・・やっぱりこういう方が一番信頼できる気がする。

 でも、日本じゃ、やっぱりこういうタイプのスーパードクターが人気なのかも。「ゴッドハンド」なんていう言葉もはやっているようだし。

                xmas        

 ところで、大門医師を演じた米倉涼子さんと速水医師を演じた堺雅人さんは、売れっ子俳優さんである。

 米倉さんはズバズバ物を言う姉御肌で仕事のできる女性役がとっても似合うし、堺さんはどうみても優男で(「大奥」で言われていたように)「たけだけしさのない、やさしげ」だけど頭が良くて仕事もできるという男性役が似合うし、現代日本では、こういうタイプの男女が今一番好まれているのかも、なんてことも考えさせられました。

 そして、この2人の当たり役が「スーパードクター」っていうのも、なんだか面白いと思った。 

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