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2011年10月25日 (火)

弁護士のアウトリーチの危険性は無視されるべきではないと思う。

 先頃のNHKのクローズアップ現代でアウトリーチの弁護士が紹介されていた。

私の記事:クローズアップ現代「弁護士を目指したけれど…~揺れる司法制度改革~」を見て 参照

 この方は、実は都市型公設事務所の弁護士(あるいは撮影時期によっては法テラスのスタッフ弁護士)で、しかも法科大学院卒業生ではない旧司法試験合格者だったらしい。

 それを番組では、新法曹養成制度によってこんな立派な弁護士が登場しましたよ、やっぱり法科大学院制度は市民にとってはよい制度だ、などと錯覚してしまうような構成になっていた。

 そして、通常どんな仕事でも自宅に来てもらえば「出張費」というものが請求されるのに(私はこの夏クーラーが故障してしまったので急遽修理に来てもらったが、しっかり出張費を払いました)、弁護士の場合はそんなものなしでも奉仕すべきである、とばかりの取り上げ方であった。

 都市型公設事務所や法テラスのスタッフ弁護士だからこそ採算無視の仕事もできる、ということが全く捨象されていた。                

 説明の時間が足りなかったということもあろうが、ちょっとNHKの看板番組としてはこれはお粗末というべきであろう。

                  libra 

 ところで、この「アウトリーチ」弁護士については、こんなことがあった。

 愛知県弁護士会で法曹養成・法曹人口問題についての総務省のヒアリングがあったとき、参加した弁護士の多くが「供給に見合うだけの弁護士の需要がない」と繰り返し述べたことに対し、元法科大学院教員でバリバリの法科大学院擁護派のある弁護士が「いや、最近はアウトリーチという方法によって需要拡大に成功している例もある。」などと反論をされていた。

 私は、それを聞いて「オヤオヤ」と思ったものだ。

 最近の弁護士増員の根拠は、「弁護士には国際的な場面で活躍できる場がたくさんある。国際競争に勝つためにはもっと弁護士を増やすべき。」という「国際競争論」が主流と思っていたのだが。

 参考:国際競争力を高めるためには弁護士の増員が必要?弁護士武本夕香子・最新情報詳細

 今度はアウトリーチですか。

 そして、案の定、鈴木修一氏(法科大学院修了生就職支援サイト「ジュリナビ」事務局代表)がコメンテータをされたクローズアップ現代でこのアウトリーチの弁護士が取り上げられ、鈴木修一氏が賞賛していたので、「やっぱりな」と納得がいったのだ。

 今、ロースクールは弁護士の将来に不安を抱いている入学希望者や学生たちに、このようなアウトリーチに取り組めば需要はまだまだある、どんどん外に出れば需要を掘り起こすことができる、などと安易に勧めているのではないか。

 もしそうなら、そのようなことを勧めるロースクールに怒りを感じる。

                  libra

 初対面の相談者の自宅を弁護士がたった一人で訪ねるということには、危険が伴うことを忘れてはならない。

 いかに教育を受け訓練を受けていたとしても、何が起きるか分からないという覚悟は必要であり、その対処法を予め頭に入れておく必要があると思う。

 これは、弁護士が男性であろうと女性であろうと言えることである。

法律事務所の窓辺から 納得できない“弁護士ドラマ”  愛知県弁護士会HPより

私の過去の記事:女性弁護士 参照

 特に若い女性弁護士にはお勧めできない。自宅に呼ばれた出張モデルが殺害された事件を忘れてはいけない。

 どうしても自宅訪問の必要があるのであれば、弁護士2人か(それだと採算が合うかどうかは分からないが)、自治体の担当職員と一緒に訪問すべきだと思う。

 警察官だって2人1組で行動するではないか。医師だって往診のときには看護師と一緒ではないか。

 アウトリーチを賞賛する番組で、このような危険を取り上げたものは一度も見たことがない。

 「相手の生活圏に入る」ということには危険が伴うことは心理学でも教えているはずだ。

 ロースクール関係者がそれを無視して弁護士の需要拡大の方策として、安易に「アウトリーチ!アウトリーチ!」と言っていることに対して、私は憤りを感じる。

                    libra   

 私が今読んでいる「検屍官シリーズ」(パトリシア・コーンウェル著)にはパーソナリティ障害者、パラノイア、そしてサイコパスと呼ばれる大変危険な人たちが一杯出てくる。法病理学者であり検屍官でもある主人公やその夫である法精神医学者、友人の女性検察官も逆恨みにあい、大変な自己防衛を強いられている。

 小説とはいえ、現代のアメリカ社会にはこのような危険な人たちやそのような人たちと対峙する職業の人たちがいるのは事実だろう。

 教育や訓練を受けている彼らにとっても対応は大変であり、その心構えや対応策はなかなか参考になる(※)。

 ※ 例えば、随分昔のことであるが、私の自宅に毎朝無言電話がかかってきたことがある。そのとき、スカーペッタが逆恨みされて無言電話に悩まされたときに「おはようございます、○○さん」と対応したら、それ以降電話がかかってこなかったという箇所を読んで、私も早速実践してみた。誰からかかってきた無言電話か、どうして私の自宅の電話番号を知っているのか、心当たりがあったので、「おはようございます、○○さん」と皮肉を込めて言ってみたら、以後無言電話がかかってくることはなくなった。

 こういう大変な方たちにどうしても付き合わざるをえない職業を選択した以上、仕方のない宿命ともいえるが、その苦労は並大抵のものではない。

 ただ、そのかわり、検屍官シリーズに出てくる主人公らは代償として高額な報酬を得ており、管理人がいるマンションに住んで警備にもしっかり金をかけることができる。

 日本でも社会の複雑化や格差社会の進行のせいか、こういう危険な方たちは近年増加していると思う。

 それに対して、日本の弁護士はどうなのか。

 (そもそも、そのような人たちに対応する本格的な教育や訓練を受けている弁護士はごく僅かだろう。そして、事務所や自宅の警備にしっかり金をかけることのできる弁護士もごく僅かだろう。その結果、殺人事件や傷害事件の被害者となった弁護士が少なからず存在することはご存じのとおりである。)

 私は弁護士会の法律相談でそういう方々に遭遇したことは何度もある。直ぐにそれと分かる人と一緒に狭い相談室に入るとき、弁護士会の若い女性職員から、こっそり「先生は本当にお気の毒だと思います。」と慰められたこともある。また、とある公的相談所の窓口の女性が本当に疲れ切った顔で「もうこの仕事やめたいんです。大変な人が多くって。」とため息をついているのを聞いたこともある。

 そういう大変な方たちは、たいてい警察の相談窓口も訪れていて、警察官は「それは民事だから弁護士に相談に行きなさい。」とさっさと追い払うのである。しかし、よく聞いてみると(相談者の話が本当ならば)刑事事件とされるべきものも多い。警察官はそういう方たちに病院を紹介すると怖いので弁護士に相談に行くようにとアドバイスすることが多いのである。

 (最近では、相談室に警報ブザーが設置されているところもあるが、私は全相談室に設置を義務づけてもらいたいと思っている。日本でもブザーくらい設置してもらってもいいのではないか。)

 もし、弁護士が一人でアウトリーチをしている最中にこういう方たちに出会ってしまったら、一体どうするのか。

 そういう相談などやったこともないようなロースクールの学者や弁護士の教官が、安易に「需要拡大にはアウトリーチを!」などと言っているのをみると、私は無性に腹が立つのである。

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コメント

アウトリーチというのが何かというのが曖昧なためある程度仕方有りませんが、
依頼者側と相手方側とが渾然一体に論じられてるので、ちょっとごちゃっとした読後感を持ちました。
区別して論じられた方がよいかと思います。

世の中、大変な人が多いのは確かですが、それが相手方である場合はある種弁護士の仕事の宿命なので(依頼者の楯となって)頑張るしかない(勿論時に警察等に頼りながら)。
一方、「大変な人」が依頼者側だったら、自分の人を見る目の問題になるのでしょう。
アウトリーチというのが飛び込み営業だったら、まさに自己責任度合いが強くなる訳で(私もそんなリスクの高い事はようやりませんが。)

なんでも弁護士に、というのは、上記ブログ記事にお書きになられた警察の対応に直面するとき、あるいは、刑事事件で被疑者被告人の生活上の要請を受けるときに、特に強く感じます。
中には、そこまで弁護士がやらなければならない理由がない場合も少なくありません。
弁護士の本来の職務から考えると、疑問の残ることは多々あります。

リーガル面での援助はできるとしても、実力行使などには対応できない。日弁連・弁護士会も、カッコつけてなんでもやろうとするのではなく、弁護士に弁護士としての業務に専念できる環境を作り出すよう、弁護士の職務外のことはできない、やらない、というのを鮮明にしておく必要があるのではないかと思われます。

こういうことをいうと、実務の現場を知らない学者なんかが「弁護士のおごりだ」などというのかも知れませんが。

ご趣意はわかりますが さんへ

>世の中、大変な人が多いのは確かですが、それが相手方である場合はある種弁護士の仕事の宿命なので(依頼者の楯となって)頑張るしかない(勿論時に警察等に頼りながら)。

 確かにそうですね。ただ、パーソナリティ障害の方を相手にするのは、暴力団関係者を相手にするよりも、大変なことが多いように思います。必ずしも警察が頼りになるとは限りません。
 引き受けた弁護士個人の責任としてしまうのには私は疑問を感じます。
 それだと、引き受けないのが1番です。

>一方、「大変な人」が依頼者側だったら、自分の人を見る目の問題になるのでしょう。

 そうでしょうが、それも引き受けた弁護士の自己責任として放置してしまってよいでしょうか。
 どちらにしても、弁護士には大変なリスクがありますね。
 そういうことを、世間の方々やマスコミはあまりご存じないのではないでしょうか。
 なお、今、弁護士会の理事会では弁護士強制主義を検討しているそうです。反対者もあまりいないとか。
 もし弁護士強制主義になったとき、こういう大変な方にも弁護士がつかないと問題視される可能性があります。そうなったときは、やむなくついた受任弁護士を「見る目がなかった」と突き放すことはできなくなるでしょう。

>アウトリーチというのが飛び込み営業だったら、まさに自己責任度合いが強くなる訳で(私もそんなリスクの高い事はようやりませんが。)

 電話1本でかけつけるというスタイルの方もみえるようです。クローズアップ現代で紹介されていた方は福祉課と連携してということでしたが、一人で相談者の自宅に出向いておられました(相談者は高齢者や身体障害者ではなく、精神的な問題を抱えておりアルコール依存が疑われる男性でした。弁護士はそのときはテレビクルーと一緒でしたが)。

 確かに自己責任と言ってしまえばそれまでですが、弁護士需要の拡大とからめて「アウトリーチ」という言葉を最近さかんに聞きますので、問題提起のつもりでこの記事を書きました。
 彼らも弁護士需要が十分にあれば、こんな危険なことはされていないのではないでしょうか。
 NHKではアウトリーチ弁護士として若い男性弁護士ばかりを紹介していましたが、もし若い女性弁護士だったとしたら見方も変わったのではないでしょうか。
 アウトリーチについて、美化するばかりではなく、こういう危険もあることはもっと訴えられるべきだと思います。

>弁護士の職務外のことはできない、やらない、というのを鮮明にしておく必要があるのではないかと思われます。

会計士では、「指揮命令の系統及び職務の分担を明らかにし」というように、予め役割分担を明らかにしています。
弁護士も事前に定型文を作成するなどして予め役割を明示すべきかもしれません。
こういうところは会計士を見習った方が良いかもしれませんね。

@さんへ

>弁護士も事前に定型文を作成するなどして予め役割を明示すべきかもしれません。

 父の葬式のとき、実家が檀家だったお坊さんと連絡が取れず、葬式の時間に間に合わなかったので、葬儀社に紹介してもらったお坊さんにお願いしました。
 そのとき、そのお坊さんは「初めてのご依頼だから。」と言って、すごく見やすい一覧表を示し、「きょうの料金でここまでー初7日までーやります。それ以降は別料金となります。」などと実に明快な説明をされました。
 私は、「すごいな。これは弁護士も見習わないと。」と思ったものです。

 檀家だったお坊さんには、いままでさんざん寄進もしていたのに、まるで顧問弁護士に裏切られたような気持ちでした。
 一覧表のお坊さんには立派に葬式をつとめて頂いて大変感謝しております。

 しかし、半日で30万円ほどのお布施というのは、弁護士の報酬をはるかに超えております。
 私の知人で弁護士と僧侶を兼業されている人がいるのですが、「僧侶の方の時給の方がはるかに高い」と言っておられます。

 中坊公平氏の「弁護士の報酬は僧侶のお布施と同じ」は、むしろありがたいお言葉として頂いておいた方がよかったのではないかと、今では思っております。

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