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2011年9月18日 (日)

「赤と黒」(スタンダール著)の話(その2)

 「赤と黒」の恋愛パート部分を現代におきかえると、さしずめ、

 はじめての恋愛の対象が家庭教師先のやさしい奥さん、その次の恋愛の対象が勤務先の高慢ちきな社長令嬢。そして、社長令嬢とのできちゃった婚を社長にようやく認めてもらって重要な役職にもつけてもらい前途洋々と思ったところに、奥さんからの中傷の手紙が社長に届く。

 といったところだろうか。

 こう書いてしまうと身も蓋もないストーリーなのだが。

 正直なところ、いくら名作といっても「赤と黒」のストーリー展開にはちょっと無理があると思う。

 純真無垢に描かれているレナール夫人が、(そんな手紙を送ったらジュリアンが破滅することが分かるはずなのに)いくら告職師に指示されたからといってそんな手紙を書くということがまずおかしい。その後の展開も、実際の事件をモデルにしているそうだが、拙速にすぎる気がする。

 そして、女性の眼で見ると、マチルドのような若い女性は現代でもいっぱいいそうだが、レナール夫人はどうかなあ・・・と思う。ちょっと美化しすぎではないか。

 作者のスタンダールは相当ロマンチストだろう。やっぱり、レナール夫人は男性が作り上げた理想の女性像だなと思う(女性作家が書くと、絶対にこうはならないだろうな、と思う)。

 緻密なストーリー展開ではなく、女性の描き方にも不満がある。

 しかし、やはり「赤と黒」は時代を超えて読み継がれるだけの名作だ。

                 typhoon               

 よく女性を踏み台にして出世しようとする男性を「ジュリアン・ソレル型」などと言うが、原作を読むとちょっと違うだろうと思う。

 ジュリアン・ソレルは、恋愛においても次々と自分に課題を課し(これがちょっと滑稽)、最初は自尊心から女性を征服してやろうという気持ちはあっても、もともとが純情なので、逆に自分の方が恋に落ちてにっちもさっちもいかなくなるところなどが面白くもかわいらしい。

 野心はあっても女性を踏み台にしてはい上がろうというような計画的なものではない。なにしろ20歳になるかならないかの年齢なのだから。

 そして、俗世間を馬鹿にして虚勢を張ったところ、うまく立ち回ろうとしてもできない不器用さ、俗物になりきれない純粋さ、正義感を捨てきれないところ、傲慢さと繊細さを両方持ち合わせているところなど、どの時代の若者にもあることではないだろうか。

 「赤と黒」はどうしても恋愛部分が注目されがちだが、それだけではない。 

 神学校を描いた部分などは、身につまされる。

 神学校では、ジュリアンはひどいイジメにあうのだが、そこではじめて「世間」というものを知るのである。

 学生たちは、ジュリアンと同じ下層階級出身者なのだが、とにかく食べていくこと、上流階級の人たちに取り入って司祭の職を得ることしか頭になく、たいして勉強もしないで考えることをやめてしまっている。

 「権威」に盲目的に従おうとせず、「自分で考え」「自分で判断する」ジュリアンを、彼らは異質なものとみて、卑劣な嫌がらせをし、足を引っ張るのである。

 ところが、ジュリアンがちょっと上の人間に取り立てられると、手のひらをかえしたようにジュリアンを丁重に扱う。

 聖職者たちは打算的で卑劣な偽善者が多いのだが、その中で唯一高潔な人物であり、ジュリアンを理解しその純粋さを愛してくれるピラール師は、大変印象的な存在だ。

 しかし、神学校の中には派閥があり、ピラール師は派閥争いに負けて辞職してしまう。

 このピラール師がイジメにあうジュリアンを心配する思いには、胸を打たれる。

 この神学校の描写は実にリアルで、現代でもこういう社会があちこちにありそうである(少々、皮肉を込めています)。

        (つづく)

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