前川清成議員の法曹養成制度検討PTについてのブログ記事
民主党の法曹養成制度検討プロジェクトチームでは、今、有識者のヒアリングが実施されているようだ。
前川清成議員のブログ 8月19日(金)
【司法修習生の給与】
午後1時から民主党・法曹養成制度検討プロジェクトチームです。
昨日に引き続き3回目の有識者ヒアリングです。今日は文科省から昨日の宿題、つまり法科大学院における受験指導に関して説明を受けた後、日弁連、法科大学院生、元姫路獨協大学法科大学院長らから意見を伺いました。
元姫路獨協大学法科大学院長の竹橋正明弁護士は、私の高校、大学の先輩です。貴重な体験をお聞かせ頂きましたが、なんと昨日、面識もない文科省の役人から電話があり「明日はどうして出席されるのですか?誰からの依頼ですか?どんな話をしますか?」と、探りを入れてきたそうです。いや、役所は自らの権益を守るためなら一生懸命です。
なかなか意味深な記載である。文科省は、総務省や国会議員によるヒアリングには神経をとがらせているのだろうか。
しかし、法曹養成問題については、あちこちでヒアリングがなされていますね。
【法科大学院】
民主党・法曹養成制度検討プロジェクトチームは今月3日に立ち上がりました。私が、その事務局長に就任しています。8日に役員会を開催し、11日、昨日、今日と法務省、最高裁、文科省や日弁連、元法科大学院教員などからのヒアリングを行いました。
法科大学院構想が破綻したこと等に関しては、参加した議員らの意見はほぼ一致しています。法曹養成制度全体の見直しが必要なことも、ほぼ全員の意見が一致しています。
参加した民主党議員の意見は、「法曹養成制度全体」の見直しが必要、ということでほぼ一致したとのこと。
今の惨憺たる現状からすれば、当然のことではあるが、ホッとする。
ただ、政府の「法曹養成に関するフォーラム」が司法修習生に給与の支払いを続けるか、廃止して、「貸与制」をスタートさせるかに関して月内に結論を出す見込みです。したがって、私たちのプロジェクトチームでも月内に結論を得る必要があります。
この点、以前も書きましたが、法曹になりたいという志があるものの、おカネがない若者から「夢」を奪っているのは、司法修習生に給与が支払われるか、支払われないかではありません。法科大学院の高額な学費と、法科大学院卒業を受験資格としている、現行司法試験です。したがって、プライオリティは法科大学院であることは明らかです。
しかし、法曹養成制度全体の見直しが進みません。法科大学院も「学者」たちが必死で既得権益にしがみついています。この現状で、政治が何を判断し、どのように舵を切るべきか、来週には結論を出す必要があります。
法曹養成に関するフォーラムの第4回議事録が公開された。
http://www.moj.go.jp/content/000078254.pdf
この中では、法曹養成制度全般についての問題点や見直しの必要性については検討しない、給費制か貸与制かは法曹養成制度の検討と切り離して検討可能、とされてしまっている。
弁護士である丸島委員も、川上オブザーバーも、法科大学院の問題に切り込まない(切り込めない?)ため、結局、論理破綻を来たし、「給費制か貸与制かの問題は切り離して検討可能」という意見に押されてしまっている。
それに対して、
法曹になりたいという志があるものの、おカネがない若者から「夢」を奪っているのは、司法修習生に給与が支払われるか、支払われないかではありません。法科大学院の高額な学費と、法科大学院卒業を受験資格としている、現行司法試験です。したがって、プライオリティは法科大学院であることは明らかです。
という前川議員の意見の方が率直だし、国民にも分かりやすいのではないか。
もともとフォーラムの委員の人選が法科大学院関係者に傾いている以上、フォーラムで法曹養成問題について掘り下げた議論がなされることは期待できなかった。
しかし、民主党・法曹養成制度検討プロジェクトチームが法曹養成制度全体の見直しと併せて給費制についての意見を月内にまとめるのは大変だろう。
精力的にヒアリングを実施されているようだし、前川議員をはじめとする民主党・法曹養成制度検討プロジェクトチームの議員の方々のご努力には頭が下がります。
ぜひ、法科大学院卒業が司法試験の受験資格となっているために法曹になることを断念せざるをえない若者たちを救って下さい。
それが法曹志望者の層を厚くし、日本の司法のレベルを上げ、国民の利益にもなると思います。
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