東電記者会見の裏側
これは面白い!
東京電力4月8日の記者会見
http://www.ustream.tv/recorded/13850669
テレビでは絶対に見られない映像だ。
東電の記者会見には2種類あり、大きな講堂のような場所で実施されるものと、比較的小さな会議室で実施されるものがある。
フリージャーナリストの岩上安身氏が、若者(ほとんどボランティアらしい)の力を借りて、ustreamに常時UPされている。
いろいろと評判の悪い東電だが、よくこういう映像のUPを認めたものだと思う。
もっとも、東電側は、フリーランスの記者らの厳しい質問に対して、まさに「のれんに腕押し」状態。
まるで一昔前の株主総会のよう。きっとフリーランスの記者は「総会屋」みたいな要注意人物とみなされているのだろう(東電側は前もってしっかり写真でチェックしていることだろう)。
東電側は相当したたかだと思った(株主総会のノウハウを生かしているのではないか)。
絶対に出したくない情報は出さない(「調査中」「検討中」などいろいろな表現を使って)。これは一貫している。
岩上氏らは相当しつこく頑張っておられ、大変貴重な映像だと思う。
![]()
しかし、私がこれを見た感想は次のとおり。
もはや東電と国民の間には信頼関係はない。先日の地震直後のデータを東電が自ら公表していなかったことでも明らか。
信頼関係のなくなっている以上、国民の代表者である記者らがいくら情報開示を東電にせまっても、出てきた情報自体が信用できないし、東電が正当な理由があって情報を開示しない場合にも「故意による情報隠匿」という疑念が生じてしまう。
これでは互いに徒労となろう。
データを「出さない」と決めている組織に対して、「出せ、出せ」と言っても無駄だから、強制的にでも出させるほかないのである。
こういう場合、たとえば医療であれば、患者が治療中のときは状況が許されるなら「転院」ということになる。つまり、病院を変わることだ。転院後ないしは治療後であれば、裁判所によるカルテの証拠保全という手段もある。
今はまだ原発危機が続いているので、治療中であるから「転院」するほかない。
医療の場合も治療中の「転院」には困難が伴うが、原発事故の場合も同様だろう。
しかし、東電の対応を見ていると、もう「転院」しかないと思った。
つまり、もう東電に福島第一原発の「治療や説明」を任せておいてはダメということで、国が「治療や説明」をすべきだということだ。
もはや国が責任をもって福島第一原発の管理をするほかないだろう。
もちろん、東電の技術者や現場の作業員らの協力は必要だ。しかし、東電のトップにはもはや指揮能力はないだろうから手を引いて頂くほかないだろう。
しかし、その国のトップのリーダーシップに疑問がある(転院先に不安がある)のが、悩ましいところであるが。
ただ、このまま東電に事故処理を任せても、国民の不安も不信も募るばかり。
東電の記者会見、保安院の記者会見、原子力安全委員会の記者会見、あちこちで記者会見ばかりやっていても仕方がなかろう。記者会見ばかりでなく、情報があちこちに散らばっていて、あちこちで実施されている会議も踊っているのではなかろうか。
情報を集約するところを一カ所にしぼり、情報の発信も一カ所にしぼるべきだと思う。
管首相は早く国民を安心させてほしい。
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