、と,の謎・・・Twitterもどき(2月19日午前9時20分)
少し部屋のかたずけをした後、パソコン前に座り、一つ準備書面を作成する予定。
非常にやりがいのある仕事なので、これは「休日の仕事」としてもあまり苦にはならない(苦になる仕事がないわけではありません)。ただ、今週の仕事の疲れがまだ抜けていないので、休み休みしか書けそうもないのが残念だ。
ところで、表題の件なのだが、私は、裁判所が横書文書になってから「,」を使用し続けるのが、どうしても納得がいかない。
今月は、裁判所の作成した医療過誤事件の主張整理案を原告と被告が補充するという作業があった。
裁判所は一太郎からワードの使用に変更となった(私は、ずっとワード使用なので、うれしいのだが、相代理人は一太郎なので不便だろう)。
しかし、裁判所は依然として「,」を使用している。
なぜ、日本語なのに、横書きだと「,」を使用しなければならないのか、私にはどうしても理解できない。
ネット上の文章を見ても、マスコミ関係は圧倒的に「、」を使用している(「,」が使用されているのを見たことがない)。
弁護士も「,」使用派は少数であろう。
・・・・・というわけで、私は裁判所の作成した主張整理案にも「,」ではなく「、」を使用して補充した。その結果、「,」と「、」がゴチャゴチャの書面となってしまったことはいうまでもない。
どうせ裁判所は一括変換で「,」に訂正することだろう。
日本語なのになぜにコンマか裁判所
裁判所作成書面の「,」を「、」に一括変換する勇気はなし
(詠み人 ため息弁護士)
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基本的に、公用文を横書きするときに、「,」が使われるのは、内規でそうなっているからです。
もっとも、この内規そのものは行政機関のものではあるのですが、司法機関(司法権の担い手である裁判所)においても、おそらく準拠されているでしょう。
少なくとも、裁判における検察の正式文書は、間違い無く当該訓令に従って、「,」が使われている筈です。(検察は行政組織の一部ですから。)
※公用文作成の要領(昭和27年4月4日 内閣閣甲第16号)の「第3 書き方について」において、
『句読点は,横書きでは「,」および「。」を用いる。』
とされていて、いまでも有効な訓令であることから、横書きの公用文においては「、」ではなく「,」を使うのが正式な書き方なのです。
投稿: 秘匿希望。 | 2011年2月19日 (土) 16時35分
秘匿希望。様へ
情報ありがとうございました。
訓令ですか・・・。
おかしな訓令ですね。
早く改正されるべきだと思います。
裁判所も困っていることでしょう。
ところで、行政機関は全て「,」を使用するということですが、私は警察が「、」を使っている文書は持っているのですがね
投稿: M.T.(管理人) | 2011年2月19日 (土) 18時08分
当該の訓令が制定された昭和24年というとGHQ占領下で、”国語”というものに関して、国内でも問題・論争がアレコレあった時期ではあります。
勝手な思いつきですけど、横書きは英文に習って「,」という形で落ち着いたとしても、まぁ不思議ではないかも知れません。
とはいえど、現状では「、」に変えればいいのに・・・と常々思います。
で、現実問題として、日常の行政実務で、どこまで厳格に遵守されているか?については、興味深いところです。
>警察文書の「、」の話
「単に訓令を知らなかっただけ」とかいう話なんでしょうねぇ。行政内部でも知らない人は、それなりの多数いらっしゃるのではないかと・・・。
一応、エラソーに想定しうる理屈を書いてみます。(無理矢理)
当該の訓令は、各省庁事務次官あてですので、直接の対象は国家行政組織です。
で・・・、”戦後の警察は、基本的には自治体の組織”ですので、訓令の効力が直接及んだかどうかは、まぁ考慮の余地はあるだろうと思います。(我ながら苦しい理屈だなぁ。)
※(現行)警察法の下では警察庁に限り、当時の(旧)警察法の下では国家警察に限り、国家行政組織で後は自治体の組織。
投稿: 秘匿希望。 | 2011年2月19日 (土) 20時49分