給費制維持運動、そんなに悪かった?(番外編)
これから準備書面を起案しようとパソコン前に座ったのだが、早朝に書いた記事の余韻が残っていて、まだ怒りがおさまらず、ちょっと記事を書くことにした。この怒りは、実は、「こんな日弁連に誰がした?」(小林正啓弁護士著)を読んで以来、ずっとくすぶっていたものである。
小林正啓弁護士は、私の「給費制維持についてのご自身の意見を表明しないのはなぜか」との問いに対し、日弁連の給費制復活運動に関するいくつかのコメントについて を修正され、
(なお、貸与制の是非についての私の立場は、この問題に関する最初のエントリで明らかにしていることを付記します。)
という一文を加えられている。
この「最初のエントリ」というのは、司法修習生に対する給費制「維持」等の決議 という記事であり、この記事は以前に読ませて頂いている。
この記事の中でも、小林弁護士は、給費制維持の決議に賛成はしなかったが、貸与制には反対だ、と述べるのみであった。
給費制維持の決議に賛成しなかったのは、「リスクがある」からだそうだ。
この文章を読んで思ったのは、小林弁護士は総会においてそのリスクについて意見表明されたのか、ということだ。
この文章の中には、ある一派について
特に間違ったことをいっているわけでもないのに、軽蔑されるのは、自分の正義を振りかざすだけで、多数を獲得する努力もせず、内輪で小さくまとまる偏狭さゆえだと思う。
という一文がある。
それでは、小林弁護士は、
「今給費制維持を言い出すのはリスクがあるから危険だ。やめておけ。」というご自身の意見を表明して、「多数を獲得する努力」をされたのか。
と言いたい。
(そして、前記の一文については、コメント欄の5番目のコメントに私は共感を覚えた。)
なお、小林弁護士の言われる給費制維持運動のリスクについては、次の記事で書こうと思っている。
増田尚弁護士が、ご自身のブログ「ろーやーずくらぶ」で、小林弁護士のことを、
小林弁護士は、給費制維持の運動にとりくんだ若手弁護士に対し、「思慮の浅い」「純粋なお馬鹿さん」などと悪罵を投げ、さも自らが「思慮の深い」、「清濁併せ呑む冷静沈着な人物」を装っていますが、彼らほどに現実を動かす力も発揮せず、その意欲もなかったのであり、あれこれと非難できる立場にないはずです。
と評されているが、全く同感である。
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コメント
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いつもこのブログを楽しみにしております。要するに小林さんは、単なる評論家、批評家に過ぎないのではないでしょうか。それ以上でもそれ以下でもないと思います。私も、今回うまくいかなかったとは言え、給費制維持運動を行った現執行部はこれまでの執行部と比較して格段にましだと思っていますし、実際に運動に加わった若手には本当に敬意を表したいと思います。
投稿: 山口 | 2010年11月 1日 (月) 08時19分