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2009年3月12日 (木)

愛知県弁護士会常議員会顛末記ーその2

 常議員会の後、決議を得るべく尽力したメンバーらと話し合った。

 また、常議員会で発議案に賛成した若手会員らとも電話などで話をした。

 皆、日弁連の今回のやり方や常議員会の議事の進め方などに強い失望感や不信感を抱いていた。

 こんなやり方をしていては、執行部はどんどん若手会員の信頼を失っていくと思った。

 常議員会では、ある支部の役員をしている若手会員が、

 「支部でも急激に弁護士が増え、もはや適正人口を超えている。今は若手会員の生活は苦しい。これから2100人も増やされると路頭に迷う会員も出てくる。そんな中、自分は役員として裁判員制度の弁護人名簿に名前を載せてほしいと必死に頼み込んで若手会員を中心に約4割の会員に名簿に名前を載せてもらった。これから2100人以上の合格者が出れば、若手会員は路頭に迷い裁判員制度の弁護人どころではなくなる。弁護士会の求心力も失われる。」

 と声を震わせて発言していた。

 また、今回の提言案について「若手会員の意見を聞くという場をもうけたのか」という若手会員からの質問もあった。

 これに対しては理事者側から「提言案を全会員に配布したが若手会員からの意見書の提出はなかった。」「若手会員の意見を聞こうと呼びかけをしてもなかなか集まってくれない。」などの回答があった。

 確かに、最近はあまり自分の意見を言おうとしない若手会員が多くなったという印象だ。

 本当はもっときちんと意見を言っておかないと、もはや理事者や先輩弁護士らが何とかしてくれるわけでもないと思うのに・・・。これは昨今の若者器質なのか私にはよく分からない。そもそも、弁護士というのはきちんと自分の意見を言うことが資質として求められる職業だと思うし、そういう職業であることが気に入って弁護士になるものだと思うのだが。

 それとも、私の知らない何か「おりこうさん」な理由があるのだろうか。

 若手会員に何かの運動の呼びかけ人や賛同者になってもらおうと頼んでも、その運動自体には賛成だが自分の名前を出したくないという人が多い。名前を出して誰かに眼をつけられるのがイヤなのだろうか。

 とにかく目立ちたくないという人が多くなった気がする。昔は、元気一杯の(ちょっとはねっかえりかなと思うほどの)若手弁護士がもっといたと思うのだが。

 こういう組織には実に閉塞感を感じる。弁護士会がこんな組織になったのはいつ頃からだっただろう。

 実は、今回の発議案に賛同してもらおうと、有志のメンバーで手分けをして常議員に電話をした。直ぐに発議者になってくれた人もいるし、理事者に遠慮して立場上発議者にはなれないという人もいた。また、挙手をためらって欠席を選ぶ人もいた。

 理事者(副会長)も常議員に電話を相当かけていたらしい。理事者から「泣き」が入ったから発議者はかんべんしてくれという常議員もいた。常議員も理事者と私たちの両方の電話の対応で大変だっただろう。

 理事者と意見が割れるときは、いつもこういうことをやらなければならない。理事者の方が立場上やはり常議員に対する影響力は大きいと思わざるをえない。特にこれから理事になる人、いままで理事だった人はそうだ。だから、あまりこういうことはやってほしくないと思う。

 そんな中で堂々と名前を出して発議者となって下さった方、また挙手をして下さった方には感謝するとともに敬意を表します。

                                                    (つづく)

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