フィギュアスケート世界選手権・女子シングルとエキシビションを見て
フィギュアスケートの世界選手権が終わった。
フジテレビとネット上で少し見た程度だし、あまり時間がないので、ちょっとだけ感想。
やっぱりフィギュアスケートの放送はNHKにやってほしい(特に女子シングルは!)。
実況アナウンサーのおかしなフレーズはもう結構。
今回の世界選手権では、スピードとメリハリのあるきびきびした振り付けの演技が好まれた感じがする。男子シングルの1位のライサチェック選手、2位のパトリック・チャン選手、女子シングルの1位のキム・ヨナ選手、2位のロシェット選手などがそう。反面、バレエ的要素の強い優雅な振り付けはあまり高い評価が得られなかったように感じた。
キム・ヨナ選手のショートプログラムの「死の舞踏」の演技は圧巻だったし、ヨナ選手が金メダルを取ったのには納得。
パトリック・チャン選手もそうだが、あそこまでスピードを殺さずにジャンプを跳ぶのは相当難しいだろう。フジテレビの「とくダネ!」で佐野稔さんが、「ヨナ選手が前を滑ると風を切るのを審判員は感じる」というようなことを言ってみえたが、テレビで見ていてもこれだけスピード感があるのだから、実際に目の前で見たら迫力があるのだろうと思う。
しかも、顔の表情、腕のしぐさなど細かいところにも神経が行き届いて、音楽との一体感も素晴らしかった。
他の選手の演技と比べて、やっぱり今回は1位だろう。
でも、ヨナ選手の演技と、4位の浅田真央選手や3位の安藤美姫選手の演技に、あそこまでの得点差がつくのかは疑問。
Mizumizuさんが怒っておられる(もはや発狂花火、キム・ヨナの演技・構成点 「安藤・浅田には勝たせないぞ」ルール突破して、安藤選手を台にのせるモロゾフのしたたかさ)のも分かる気がする。
私にはジャンプの得点を分析する能力も時間もないのでよく分からないが。
(関心のある方はこちらの ISUのリザルトページ プロトコル 女子SP 女子FS をご覧下さい。)
浅田選手には、ショートプログラムではルッツジャンプ、フリープログラムではトリプルアクセル1つの明らかなミスがあったが、それ以外は技術的にはまずまずの出来だったろう。でも、フリープログラムにはいつもの迫力がなかった。最期の見所のストレートラインステップも、グランプリファイナルのときのような盛り上がりが欠けていた。
この仮面舞踏会は攻めて攻めて攻めまくるプログラムだと思うが、浅田選手の今回の演技には今一つその攻めの気持ちが感じられなかったように思う。ショートのミスを取り返そうと逆に慎重になりすぎていたのだろうか、それとも疲れていたのだろうか。
(でも、この過酷なプログラムをこれだけ滑れたのだから、来期のプログラムがどのようなものでも滑りこなせる自信となったのではないか。このプログラムの後なら、通常のー途中で休憩の入るープログラムなら随分と楽に感じるだろう。今期で成果がでなくても、来期のオリンピックこそが最終目標なのだから、これもタラソワコーチの戦略ではないだろうか。)
安藤選手の演技はとても素晴らしかった。ジャンプの難度は落としていたが(前記のMizumizuさんによればモロゾフコーチの戦略らしい)、やはり高いジャンプには迫力があるし、腕の振りや顔の表情など細かな点にも気を配って優雅さもあった。エキシビションのボレロを見ても、大人の女性らしいしっとりした表現力も加わって魅力的な演技ができるようになったなあと思う。
スタンディングオーベーションだったし、会場の反応もカナダのロシェット選手のときよりも良かったのではないか。
他の印象に残った女子シングルの選手をご紹介。
・優雅で美しいこれぞフィギュアスケートという演技を披露した全米チャンピオンのアリッサ・シズニー選手(11位)。長くて真っ直ぐな美しい足に恵まれ、その180度開脚のスパイラルやスピンは素晴らしかった!ショートプログラムでジャンプの転倒が続いたのが残念だが、スパイラルとスピンだけなら金メダルだと思う。やっぱり女子はこういう優雅な演技も見たい。
・故国(グルジア)の不幸をものともせず、元気一杯のスケーティングを見せたエレーネ・ゲデバニシビリ選手(この名前はなかなか覚えられない。Wikipedia)(10位)。ジャンプを次々と決め、若さがはじけるような演技だった。
・ロシアの新星アレーナ・レオノバ選手(7位)。世界選手権で滑れるのが嬉しくてたまらないというのびのびとしたスケーティングで、オリンピックのロシア代表2枠を確保。キスクラでの笑顔がよかった(浅田選手もこういう時期があったのになあ・・・)。
・腰椎ヘルニアに苦しみつつ世界選手権への出場を果たしたスイスのサラ・マイアー選手(9位)。フリープログラム終了後大きな瞳に涙を一杯溜めている姿にもらい泣き。ヘルニアを抱えての練習は相当きつかっただろう。本人にとっては会心の演技ではなかったと思うが、頑張った自分に誇りを感じている姿に感動した。
こういう選手たちの姿を見ると、フィギュアスケートは点数や順位ばかりではないなあと思う。
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今回の世界選手権にも、いろいろなドラマがあった。
男子シングルのジュベール選手の勝利を確信した最期の最期のダブルアクセルの転倒はインパクトがあった。演技の後に呆然と頭をかかえたジュベール選手の表情が印象に残る。
ジュベール選手のエキシビションの穏やかな演技はよかったが、内心はオリンピックに向けて闘志を燃やしているのだろう(パトリック・チャン選手には負けないぞと思っているに違いない)。
いろいろと場外で騒がしいこともあったが、さすが世界選手権。トップ選手の気合いの入った演技を見ることができて本当によかった。
バンクーバーオリンピックに向けてどの選手もますます気合いを入れてくるだろう。
来年のオリンピックがとても楽しみ。
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平成18年8月の記事でご紹介した右の写真。




















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