緒形拳さん、逝く。
俳優の緒形拳さんが亡くなった。
その最期に立ち合ったという友人の津川雅彦さんが「見事な最期だった。自分もああいう最期をとげたい。」とインタビューに答えていた。
私が緒形さんの演技で一番印象に残っているのは、数年前NHKアーカイブスで見た「破獄」というドラマ。
このドラマを見て、緒形さんはすごい俳優さんだと思った。
「破獄」は1985年に放映されたドラマだが、今みても実に新鮮である。そして、何よりも緒形さんの演技の迫力には圧倒される。
こういう役を演じられる俳優さんは緒形さん以外には思いつかない。
緒形さんは囚人の役。津川さんはその囚人に手こずらされる看守の役。
戦中戦後の囚人の人権などないに等しい時代、獣のように扱われることに抵抗し体力と知力の限りを尽くして脱獄を繰り返す主人公。その主人公に怒り闘いながらもやがて彼を一人の人間として認めるようになる看守。
二人の息詰まる攻防と友愛を描きつつ人間の尊厳を問うた優れたドラマだった。
このドラマは、10月11日土曜日(午後11:00~翌日午前0:30)NHKBS2で緒形さんの追悼番組として放映されるそうだ。NHKも追悼としてよいドラマを選んだものと思う。
緒形さんのご冥福を祈りつつ、もう一度「破獄」を見ようと思っている。
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