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2008年2月22日 (金)

橋下弁護士に対する懲戒請求のなぞが解けた!!

 最近また懲戒請求扇動関連の記事へのアクセスが多いと思ったら、こういうニュースが流れたためらしい。

   弁護士懲戒請求7倍、07年9585件・橋下氏の呼び掛け影響

                             (日経新聞)

 この記事については、町村教授がこういう記事を書いておられる。 

   Bar:橋下の弊害・懲戒事件が前年比7倍!(Matimulog)

      おー、辛辣!!

 橋下氏は、今でもこの結果について「自分の責任ではない」と考えておられるのだろうか。

 光市母子殺害事件の弁護団、弁護士会の懲戒請求担当の事務局、綱紀委員にかけた迷惑、それに橋下氏の言葉を信じて面倒な懲戒請求手続をした一般市民にかけた迷惑など、彼にとってどうでもいいことなのだろうか。

 最近は、橋下氏は懲戒請求扇動事件について全く触れなくなっている。

                            

 このブログのコメント欄で「Sezemonieさん」から

  376人の弁護士、市民が橋下徹弁護士を懲戒請求 元“親弁”の樺島弁護士が呼び掛け(浅野健一ゼミ)

 というHPをご紹介頂いた。

 このHPの記事の中に樺島正法弁護士の平成19年12月25日付「橋下徹弁護士に対する懲戒請求についてのコメント」が記載されている。

 私は、このコメントを読んでびっくりしてしまった。

 以前、このブログで

 今度は橋下弁護士が市民から懲戒請求される!?

 という記事を書いたが、こういうことだったのか。

※ この樺島弁護士のコメントは本当にご本人のものか、浅野健一教授が書かれていることは本当なのか、同弁護士の事務所に電話をして確認したところ、樺島弁護士ご本人から「間違いない」というお答えを頂いた。

 このHPの浅野教授の記事によれば、

 樺島氏は十二月二十五日、大阪司法記者会で記者会見して、懲戒請求と知事選挙は無関係であることを説明した。会見で発表したコメントは下記のとおり。
 樺島氏が懲戒請求の準備を始めたのは九月下旬で、十二月中旬ごろに懲戒請求するのは十一月の半ばに予定していた。橋下氏が知事選挙に出馬表明をしたのは、十二月十二日。樺島氏は「こちらの予定に橋下弁護士が何の予告もなく突然入り込んで来た、あるいは飛び込んできたというのが真実である。橋下氏が府知事選に出ることを見越して、九月当初から準備をしていたということはあり得ない」と強調した。

  実は光市弁護団の中道武美弁護士(安田好弘弁護士と同期)と橋本弁護士は共に樺島事務所で「イソ弁」だった。「兄弁」である中道氏を「弟弁」である橋下氏が不当にも懲戒請求を呼びかけたことについて、「親弁」の樺島氏が放置できないと考えて請求を行った。大阪の弁護士たちが請求に加わる動きもある。

 樺島氏は会見でこう述べた。「橋下氏は中道弁護士の所へ、光事件のことを聞きに行ったということもない。事件記録も見ていなかった。橋下弁護士は人権感覚をもって、もう一度、光市事件と弁護団の取り組みを、記録をよく読んで勉強し、再検討し、彼らの活動が、調べれば調べるほど、刑事弁護人として当然のことであり、しかも立派であることを理解し、テレビで彼らをあたかも国賊であるかのように宣伝した事を訂正し、反省すべきだ」

樺島氏の会見を報じたメディアは一つもなかった。

 ということである。 

 樺島弁護士のコメントにも、

 本件懲戒請求は、橋下弁護士が「知事選への出馬を表明した時期に懲戒請求した」のではありますが、上記に申しましたように12月17日頃に懲戒請求するのは元々、11月の半ばに予定していたことであります。橋下弁護士が大阪府知事選挙に出馬表明をされたのは、12月12日のことでありますから、こちらの予定に橋下弁護士が何の予告もなく突然入り込んで来た、あるいは飛び込んできたというのが真実であります。
 まさか、橋下弁護士が府知事選に出ることを見越して、9月当初から準備をしていたということはあり得ません。

 とある。

  とすれば、橋下弁護士に対する懲戒請求には何ら政治的な意図はなかったことになる。

 この樺島弁護士のコメントを報じたマスコミが一つもなかったのはなぜだろう。

 樺島弁護士は、橋下弁護士の親弁であった方である(もっとも橋下弁護士は9ケ月でイソ弁をやめたらしいが)。そして、光市母子殺害事件の弁護団の一人中道武美弁護士の親弁でもある(つまり、橋下弁護士は兄弁に対する懲戒請求を呼びかけたことになる)。

 また、本件とは関係ないが、以前紹介した元慶応大法科大学院教授植村栄治氏による新司法試験の「類題」指南問題で、植村元教授について国家公務員法違反(守秘義務違反)の疑いで東京地検に告発状を提出し、法科大学院教授を考査委員からすべて除外することなどを求める上申書を長勢甚遠法相に提出した、あの神戸学院大法科大学院の樺島正法教授でもある(またか?!新司法試験の不正出題参照)。

 樺島弁護士は、週刊文春の2月28日号の「公約撤回 キレまくり 橋下知事はナニワにお似合い」という記事の最後で、

 そんな橋下氏へ一足先に三行半を突きつけた人物がいる。

「彼の本(『まっとう勝負!』小学館)を読むと『ウソつきは政治家と弁護士のはじまりなの』と書いてある。私はそのような教育をした覚えはない」

 と憤るのは橋下氏の見習い弁護士時代の恩師、樺島正法神戸学院大学法科大学院教授。   

 と紹介されている。

  同記事によれば、樺島弁護士は、

 昨年十二月、自ら請求人となり大阪弁護士会に「橋下弁護士」の懲戒請求の申し立てを行った。

「いまは三百七十六人の賛同を得ています。彼の人を扇動したり、騙すような行動を弁護士として許すことができなかった」(樺島氏)

 ということである。

                     

 橋下氏がご自身の著書で「ウソつきは政治家と弁護士のはじまりなの」と書いていたなんて初めて知った。

  橋下氏は自らの未来を予言していたのか。

  そして、兄弁に対する懲戒請求の扇動によって、親弁から懲戒請求を受けるとは・・・・。

  なんという因果か。

  上記の町村教授のブログ記事と浅野教授のHP記事は、ぜひ多くの方に読んで頂きたい。

※ 但し、町村教授の「お○○な」タレント弁護士、浅野教授の「○○エ」のタレント弁護士という表現にはついていけない。大学の先生方の毒舌ぶりは弁護士の比ではない。

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刑事弁護」カテゴリの記事

コメント

12月に司法記者相手に出されたコメントは、確か報道されていたと思います。選挙との絡みで政治的意図が取りざたされていたときだったので、「確かに、350人も集めようと思えば、すぐには無理だね。この時期をねらっていないというのは信じられるな。」と思った記憶があります。

が、そのときは大学教授と報道されていたので、樺島弁護士とは思いもよりませんでした。
私は大阪の弁護士ですが、先週の週刊誌を読んでびっくりしました。ボス弁がイソ弁を懲戒請求したの?って。懲戒請求が出された事は知っていても、それがボス弁からだったという事を知っている人は、少なかったのでは。

まあ、懲戒請求の申立があった事を知った時点で、橋本弁護士自身は、誰から申立を受けたかは、分かったのでしょうが。

浅野教授の表現は、ハエに失礼だと思います。

今日の短歌の題は、懲戒にしてみました。アドレスのとこに出てくるものです。

久しぶりに思い出すときに、ブログが参考になりました。ありがとうございます。

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» lawyer橋下弁護士懲戒請求が政治的妨害というのもウソ! [Matimulog]
別にそう思ってはいないのだけど、そのように言い張る人がいるので、事実確認を。 橋 [続きを読む]

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