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2008年2月

2008年2月29日 (金)

南房総の旅

 今週は千葉に出張した。

 医療事故の調査で、協力医の先生と面談するためだ。一部の専門分野の協力医は極めて少ないので、遠くまで出向かなければならないことも多い(しかし、まだ協力医の先生がみえるだけありがたいことなのだ)。

 片道約5時間。日帰りも考えたが、相当きつい旅になりそうだったので、思い切って一泊することにした。

 せっかくなので、帰りに有名な千倉の花畑に寄ってみた。

  047_3

  南房総はさすがに暖かい。

 きんせんか、ストック、キンギョソウ、矢車草などが咲き乱れていた。

 花摘みもできるが、時間がなかったのでやめにした。

 しかし、久しぶりに海を眺め、温泉にもつかることができた。

  3_2 

 それにしても南房総は車がないと移動に不便なところ。一時間に一本しかない電車やバスが多く、私のようないきあたりばったりの旅には向かない。

 帰りは東京湾アクアラインを通る高速バスを利用。有名な「海ほたる」でトイレ休憩があったが、時間がなく展望台に上がることはできなかった。

  058_2

 一泊はしたものの、外房から内房へ房総半島をほぼ一周。かなり強行軍の旅だった。

 おみやげはこちら。鯛せんべいとみそ落花生。

  2_3   

 このキンギョソウは千倉の花屋さんで箱詰めにしてもらい宅配してもらったもの。翌日届いたので、さっそく事務所に飾ってみた。

                 067

 やわらかなオレンジ色が気に入ったのだが、購入してから実は着色したものだとお店のお姉さんに聞いた。でもきれいだ。

 南房総の春をしばらく楽しめそう。

                             sun

 帰ったら机の上に書類の山。今週は土日も働かざるをえない。

2008年2月22日 (金)

橋下弁護士に対する懲戒請求のなぞが解けた!!

 最近また懲戒請求扇動関連の記事へのアクセスが多いと思ったら、こういうニュースが流れたためらしい。

   弁護士懲戒請求7倍、07年9585件・橋下氏の呼び掛け影響

                             (日経新聞)

 この記事については、町村教授がこういう記事を書いておられる。 

   Bar:橋下の弊害・懲戒事件が前年比7倍!(Matimulog)

      おー、辛辣!!

 橋下氏は、今でもこの結果について「自分の責任ではない」と考えておられるのだろうか。

 光市母子殺害事件の弁護団、弁護士会の懲戒請求担当の事務局、綱紀委員にかけた迷惑、それに橋下氏の言葉を信じて面倒な懲戒請求手続をした一般市民にかけた迷惑など、彼にとってどうでもいいことなのだろうか。

 最近は、橋下氏は懲戒請求扇動事件について全く触れなくなっている。

                 club           

 このブログのコメント欄で「Sezemonieさん」から

  376人の弁護士、市民が橋下徹弁護士を懲戒請求 元“親弁”の樺島弁護士が呼び掛け(浅野健一ゼミ)

 というHPをご紹介頂いた。

 このHPの記事の中に樺島正法弁護士の平成19年12月25日付「橋下徹弁護士に対する懲戒請求についてのコメント」が記載されている。

 私は、このコメントを読んでびっくりしてしまった。

 以前、このブログで

 今度は橋下弁護士が市民から懲戒請求される!?

 という記事を書いたが、こういうことだったのか。

※ この樺島弁護士のコメントは本当にご本人のものか、浅野健一教授が書かれていることは本当なのか、同弁護士の事務所に電話をして確認したところ、樺島弁護士ご本人から「間違いない」というお答えを頂いた。

 このHPの浅野教授の記事によれば、

 樺島氏は十二月二十五日、大阪司法記者会で記者会見して、懲戒請求と知事選挙は無関係であることを説明した。会見で発表したコメントは下記のとおり。
 樺島氏が懲戒請求の準備を始めたのは九月下旬で、十二月中旬ごろに懲戒請求するのは十一月の半ばに予定していた。橋下氏が知事選挙に出馬表明をしたのは、十二月十二日。樺島氏は「こちらの予定に橋下弁護士が何の予告もなく突然入り込んで来た、あるいは飛び込んできたというのが真実である。橋下氏が府知事選に出ることを見越して、九月当初から準備をしていたということはあり得ない」と強調した。

  実は光市弁護団の中道武美弁護士(安田好弘弁護士と同期)と橋本弁護士は共に樺島事務所で「イソ弁」だった。「兄弁」である中道氏を「弟弁」である橋下氏が不当にも懲戒請求を呼びかけたことについて、「親弁」の樺島氏が放置できないと考えて請求を行った。大阪の弁護士たちが請求に加わる動きもある。

 樺島氏は会見でこう述べた。「橋下氏は中道弁護士の所へ、光事件のことを聞きに行ったということもない。事件記録も見ていなかった。橋下弁護士は人権感覚をもって、もう一度、光市事件と弁護団の取り組みを、記録をよく読んで勉強し、再検討し、彼らの活動が、調べれば調べるほど、刑事弁護人として当然のことであり、しかも立派であることを理解し、テレビで彼らをあたかも国賊であるかのように宣伝した事を訂正し、反省すべきだ」

樺島氏の会見を報じたメディアは一つもなかった。

 ということである。 

 樺島弁護士のコメントにも、

 本件懲戒請求は、橋下弁護士が「知事選への出馬を表明した時期に懲戒請求した」のではありますが、上記に申しましたように12月17日頃に懲戒請求するのは元々、11月の半ばに予定していたことであります。橋下弁護士が大阪府知事選挙に出馬表明をされたのは、12月12日のことでありますから、こちらの予定に橋下弁護士が何の予告もなく突然入り込んで来た、あるいは飛び込んできたというのが真実であります。
 まさか、橋下弁護士が府知事選に出ることを見越して、9月当初から準備をしていたということはあり得ません。

 とある。

  とすれば、橋下弁護士に対する懲戒請求には何ら政治的な意図はなかったことになる。

 この樺島弁護士のコメントを報じたマスコミが一つもなかったのはなぜだろう。

 樺島弁護士は、橋下弁護士の親弁であった方である(もっとも橋下弁護士は9ケ月でイソ弁をやめたらしいが)。そして、光市母子殺害事件の弁護団の一人中道武美弁護士の親弁でもある(つまり、橋下弁護士は兄弁に対する懲戒請求を呼びかけたことになる)。

 また、本件とは関係ないが、以前紹介した元慶応大法科大学院教授植村栄治氏による新司法試験の「類題」指南問題で、植村元教授について国家公務員法違反(守秘義務違反)の疑いで東京地検に告発状を提出し、法科大学院教授を考査委員からすべて除外することなどを求める上申書を長勢甚遠法相に提出した、あの神戸学院大法科大学院の樺島正法教授でもある(またか?!新司法試験の不正出題参照)。

 樺島弁護士は、週刊文春の2月28日号の「公約撤回 キレまくり 橋下知事はナニワにお似合い」という記事の最後で、

 そんな橋下氏へ一足先に三行半を突きつけた人物がいる。

「彼の本(『まっとう勝負!』小学館)を読むと『ウソつきは政治家と弁護士のはじまりなの』と書いてある。私はそのような教育をした覚えはない」

 と憤るのは橋下氏の見習い弁護士時代の恩師、樺島正法神戸学院大学法科大学院教授。   

 と紹介されている。

  同記事によれば、樺島弁護士は、

 昨年十二月、自ら請求人となり大阪弁護士会に「橋下弁護士」の懲戒請求の申し立てを行った。

「いまは三百七十六人の賛同を得ています。彼の人を扇動したり、騙すような行動を弁護士として許すことができなかった」(樺島氏)

 ということである。

                    spade 

 橋下氏がご自身の著書で「ウソつきは政治家と弁護士のはじまりなの」と書いていたなんて初めて知った。

  橋下氏は自らの未来を予言していたのか。

  そして、兄弁に対する懲戒請求の扇動によって、親弁から懲戒請求を受けるとは・・・・。

  なんという因果か。

  上記の町村教授のブログ記事と浅野教授のHP記事は、ぜひ多くの方に読んで頂きたい。

※ 但し、町村教授の「お○○な」タレント弁護士、浅野教授の「○○エ」のタレント弁護士という表現にはついていけない。大学の先生方の毒舌ぶりは弁護士の比ではない。

2008年2月21日 (木)

都会の森

 何年前だったかも忘れたが、「都会の森」という新米弁護士を主人公にしたテレビドラマがあった。もっとも、私はこのドラマを見ていたわけではないので、題名と主題歌が徳永英明の「壊れかけのラジオ」だったということしか覚えていないのだが。

 タイトルだけがなぜか記憶に残っているのだ。

 この「都会の森」を思い出した理由は二つある。

 一つは、昨日ここへ行ったから。

       080220_1248022_3

 実はこの木立の奥は道路なのだ。

     080220_1255012

 名古屋市の伏見にある白川公園です。「ー木のまちかどー」と書いてあるが、中に入るとちょっとした「都会の森」だった。

 ここに行ったのは、直ぐ近くにある名古屋市消費生活センターが実施している「サラ金・多重債務特別相談」の担当だったから。

 愛知県では、グレーゾーン金利廃止を目前にしサラ金等の貸し渋りや貸しはがし等によって更に困窮する多重債務者の続出が予想されるため、その対策として自治体が各地に多重債務者向けの相談所を設置するようになっている。名古屋市消費生活センターもその一つ。

 午後からの相談だったので、早めに事務所を出て昼食をすませ、伏見にも早く到着したので、センター近くにあるこの公園を散歩した。

 きょうは名古屋も暖かく、公園に遠足に来ていた小学生も含め、たくさんの人が散策していた。

 私も木立の中の道を歩いてみたが、久しぶりに土の上を歩いた気がする。少しは運動不足の解消になった。

 これが「都会の森」を思い出した理由の一つ。

 もう一つは、こちらのブログを読ませて頂いたから。

 2/17朝日新聞社説:弁護士増員 抵抗するのは身勝手だ

           (夜明け前の独り言 水口洋介弁護士)

  この記事の中に

  私の事務所に「社会的弱者のためなら,俺は年収400万円で良い。だからノルマを下げて欲しい。稼げって言うな。」と言っていた元気の良い若手弁護士(青年のユニオンとともに闘う純粋な青年弁護士です!)がいます。でも,その話を聞いて,うちの事務局は真っ青になりました。「私らの給料とボーナスはどうなるのかしら・・・・」って。(で,彼は心を入れ替えて今は人一倍,稼いでいます)

 という一節がある。

 この青年弁護士の話で「都会の森」を思い出したのだ。

 ドラマの方は見ていないので、私の連想がドラマのストーリーと関係があるわけではない。

 この青年弁護士は私が想う「都会の森」をめざしていたのだなあ、と単にそう思ったのである。

 しかし、水口弁護士の書いておられるのが現実である。 

     

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          (公園内のウサギの銅像)

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         (公園内の噴水)

  昨日は本当に暖かな一日だった。  

  春が近いのを感じる。

2008年2月18日 (月)

論考「法曹人口問題についての一考察」のご紹介

 以前このブログの記事で、「どなたか本当の司法改革評論家の方いませんか?」と書いたが、いましたよ。適任の方が!!

 その人は、坂野真一弁護士が「早すぎた天才」と紹介されていた兵庫県弁護士会の武本夕香子弁護士です。

 私は、先週出席した委員会で配布された武本弁護士の「法曹人口問題についての一考察」という論文を読ませて頂いて大変感銘を受けた。

 まず驚いたのは、各種アンケート結果の緻密な分析である。

 平成18年10月に実施された日弁連による企業・官公庁・地方自治体の求人動向アンケート、市民の法的ニーズについてのアンケート、中小企業ニーズについてのアンケートのことについては、以前の記事に書いたが、私自身はなかなかそれを分析して記事にすることができなかった。

 それを武本弁護士はみごとに分析して論考にされている。

 更に驚いたのは、平成12年に司法改革審議会が実施した市民を対象とする弁護士ニーズについてのアンケート結果である。これは広く公表されることもなく、ほとんど無視されて同審議会の議論が進められたということである。

 この他にも、日本と諸外国の審理期間を比較して、本当に「日本の裁判は長い」のか等も検証されている。

 新聞各社の論説委員や記者は、こういうデーターにあたってから記事を書いて頂きたい。

 武本弁護士は多くの文献を読み、分析し、論考を進めている。

 仕事のかたわら、こういう作業をするのは本当に大変だっただろうと思う。

 そういう緻密な作業を、本職である大新聞社の論説委員や記者はやっているのか!? 

 今までの社説や記事を読む限り、ただただ弁護士に対する反感をむき出しにするものが多い(読者の弁護士に対する反感をあおっているとしか思えないものが多い)。

 過疎地問題にせよ、被疑者国選の問題にせよ、前提事実を正確に把握した上での冷静な論評は極めて少ない。

 新聞記者であれば、最低限、この武本弁護士の論文を読んでから、社説なり記事なりを書いて頂きたい。

            Birthflo08 

 さて、私は、武本弁護士に上記「法曹人口問題についての一考察」をこのブログで紹介させて頂きたいとお願いしたところ、快諾を頂くことができた。

 同論文は右サイドにPDFで掲げてある。

 また、このブログでも少しずつ引用させて頂きながら、紹介するつもりである。

 多くの方に読んで頂きたいと思う。

 

2008年2月17日 (日)

「弁護士の年収1600万円」は本当なのか?

 またまた朝日新聞が

    弁護士増員―抵抗するのは身勝手だ

という社説を出している(ボツネタ経由)。

 やれやれ、新聞社(ないしはその背後にある勢力)は弁護士をどうしても増員したいらしい。それなら、「法化社会」の実現のために、まず新聞社自身が率先して100人でも200人でも企業内弁護士を雇ったらどうなのか。

 朝日新聞は、

 弁護士が就職難というのも、額面通りには受け取れない。弁護士白書によると、弁護士の年間所得は平均1600万円らしい。弁護士が増えれば、割のいい仕事にあぶれる人が出る。だから、競争相手を増やしたくないというのだろうが、それは身勝手というほかない。

 と書いている。

 この年間所得が「平均1600万円」というのは、2006年版弁護士白書によるものらしいが、平成18年の厚生労働省 賃金構造基本統計調査等を元にする統計集計では772万円である(年収ラボ参照)。

※ 朝日新聞は、どうしてこの最近の772万円の方も弁護士の平均年間所得として書かないのだろう?

 2006年版弁護士白書と平成18年の厚生労働省 賃金構造基本統計調査による年収の違いは、調査の時期の違いや調査対象の違いにより弁護士の年収が下がったとみることもできようが、私は、2006年版弁護士白書の年間所得平均1600万円の元になっている日弁連実施のアンケート調査自体の信用性に疑問があるのではないかと考えている。

 思うに、このアンケートに回答した弁護士は、自分の年収に自信のある方(年収が何億もあるという渉外事務所の経営者弁護士なども含む)が多いのではなかろうか。

 そもそもアンケートに答えるのは面倒くさいし、日弁連執行部に対する反感もあるし、日弁連の実施するアンケートに自分の年収を書くのは恥ずかしいし(誰が見るかも分からないし)・・・。

 自慢できるような年収のない弁護士はアンケートに回答しないことが多いのではないか。

 かくいう私もこの手のアンケートに回答したことがない(自慢できることじゃないけど。でも別に強制ではないので・・・)。  

                 Yajirobei_mini_2               

 ちなみに、大手新聞社・出版社の記者は30代前半で年収は800~1,000万円相場、新人記者でも600~700万円部長クラスになると1,500万円なんだそうだ(年収ラボ参照)。 

 しかも、弁護士と違って、厚生年金だし、組合管掌健康保険だし、高額の退職金も保障されている。

 それから、弁護士のように収入から弁護士会の会費(月3~10万円程度)を支払う必要だってないわけだし。

 私は、新聞記者がそんなに高所得者だとは知らなかった。今では、新人記者の年収は新人弁護士の年収を上回っているのではないか。

 朝日新聞の論説委員は、「弁護士は不当に高所得を得ている。その高所得を維持するために競争をきらっている。」と言わんばかりの論調で弁護士に対する反感をあおっているが、PINEさんじゃないが「アンタに言われたくない」である。

 新聞社は再販制度によって競争から守られている。そして、多大な広告収入によって、記者の給料も高く維持されている。競争原理を排除するために新聞社の公益的使命を言うのであれば、国民のために記者の給料を下げてでも新聞の販売価格をもっと下げたらどうだろう。

 あるいは、新聞の購読料も払えない人達には無料で新聞を配布したらどうだろう。

 えっ、それでは経営が成り立たないって?

 でも、弁護士に「余裕があるからするのでは人権活動と呼ぶには値しない」とおっしゃった新聞社もあったのだから、余裕がなくても新聞社たるもの全国民が新聞を読めるようにすべきでしょう

              Sion1w

 私は、昨日、中日新聞を取るのを断った。朝日新聞も取るつもりはない。

 他の弁護士の関連記事:

 朝日新聞社並みの処遇を用意すれば「法テラス」に人は集まるが、弁護士風情にそんな「並外れた高収入」は許せない?

何と比較するのか。

                    (la_causette 小倉秀夫弁護士)

すごいね、東京新聞もがんばるね。その2。

「弁護士の年間所得は平均1600万円らしい」について

                     (PINE's page )

朝日新聞社説 弁護士増員抵抗するのは身勝手だl(坂野智憲の弁護士日誌)

新聞社の遵法意識と自由経済の理解度について(さんけんブログ)

とんでもない朝日の社説(日々を大切に tamagoのブログ)

更にもっと恐ろしい朝日新聞の社説(坂野真一弁護士)

 ※ 皆さん、怒ってます。

    この怒りを力にできないものか・・・・・。

 

2008年2月15日 (金)

もう中日新聞(東京新聞)は取らない。

 私は今日決意した。

 20年以上取っていた中日新聞(東京では東京新聞)を来週早々お断りすることにした。

 その後、どこの新聞を取るかまだ決めていないが、おそらくどこの新聞も取らないだろう。インターネットの発達した今の世の中、別に新聞を取らなくても困らないし。長年お世話になった販売店には悪いけれど他に選択肢はない。

 理由は次のとおり。

 2月13日の社説は、多くの弁護士の怒りを買っている。

  私が知っている弁護士ブログだけでも、これだけの批判記事がある。

  すごいね、東京新聞もがんばるね。(PINE's page )

  日弁連新会長 改革後退は許されない (弁護士落合洋司の日々是好日)      

  東京新聞の論説委員は、自らの号令によって、どれだけの数の弁護士が、人権活動のために人生を捧げると予想しているのでしょうか。

 安定した暮らしを保障して欲しければ

 「都会で恵まれた生活」どころの話ではない。

    (以上 la_causette 小倉秀夫弁護士)

 余裕があるからするのでは人権活動と呼ぶには値しない(ろーやーずくらぶ)

 余裕があるからするのでは人権活動と呼ぶには値しないのか?(元検弁護士のつぶやき)

マスコミと弁護士人口問題 史上最悪の社説(坂野智憲の弁護士日誌)

  特に多くの弁護士の怒りを買ったのは、次の2文。

 日本弁護士連合会の新会長を決める選挙では、「安定した生活をしたい」という多くの弁護士の本音が噴出したようだ。

 「生存競争が激化し、人権擁護に目が届かなくなる」ーこんな声も聞こえるが、余裕があるからするのでは人権活動と呼ぶには値しない。

 (太字は私が付した。)

 私は、他の文章については(他の新聞も似たり寄ったりであったので)まあいつもの現実無視の理想論をふりかざした弁護士バッシング記事かと読みとばすこともできたが、この2文だけは断じて許すことができなかった。

 この2文によれば、

  弁護士は、安定した生活をしたいと望んではいけない

  弁護士は、生存競争が激化して余裕がなくなっても、人権活動をしなければならない

 ということである。

※ これは「弁護士の報酬は(僧侶の)お布施と同じ」( by 中坊公平氏)以来の驚きであった。

 私の知人の弁護士は、会長宛に「このような無理解な社説がまかり通っていいものなのでしょうか。これでは、今後、弁護士になる人はいなくなると考えます。」という上申書を提出したほどである。

※ 私はこの社説のせいで弁護士になる人が減るというよりも、弁護士のところに嫁に来たいという人が減るのではないかと思った。何しろ「安定した生活が許されない」職業だそうだから。私がこの社説を読んだ親なら「娘は弁護士の嫁にだけはしたくない」と思うだろう。

 どこを探したらこのような暴論がまかりとおる近代国家が見つかるのだろう。

 弁護士増員の際に必ず引き合いに出されるアメリカか。アメリカの弁護士は、競争よりも人権擁護活動を優先しているのか。

 ボランティアにばかり精を出して生活費を得るための本業(きびしい競争にさらされている本業)を二の次にし生活がままならない人に対し、誰でも「ボランティアはほどほどにして、本業に身を入れなさい。」とアドバイスするだろう。弁護士だってそうアドバイスする。

 しかし、弁護士自身はそうすることが許されないわけだ。 

               Buranko

 この社説は、

  法曹の一翼である弁護士会の路線変更は国民待望の司法改革を危うくする。

 とか、

 しかし、四月に正式発足する日弁連の新執行部が増員に急ブレーキをかけるなら、弁護士会の信頼は失墜し、司法改革が頓挫しかねない。それは国民にとって不幸であり、避けなければならない。

 と述べている。

  へぇー、東京新聞(中日新聞)に読者から「弁護士が増員見直しを主張している。これじゃ、私たちの司法改革があぶない。何とかしてくれ。」という投書が殺到でもしたのか。

 そもそも司法改革の目玉とされる裁判員制度を「待望」している国民がそんなに多いのか。むしろ、廃止を望んでいる国民の方が多いだろう。

 大体、私の知る限りでは、弁護士人口問題とかロースクール制度とかに関心のある一般の方(財界やロースクール関係者は除く)は少ない。

 法テラスや過疎地問題だって、実際に法テラスを利用したり利用しようとしたりする方や交通の不便な地域に住んでおられる方は関心があるだろうが、そうではない方(ロースクールと法テラス関係者は除く)がそれほど関心を持っておられるとは思えない。

             Houki             

 私一人が中日新聞の購読をやめたところで(ついでに毎年3、4回出している名刺広告もやめるからね。少なくとも12,3万円程度の売上減少にはなるだろう。)、天下の大新聞社は痛くもかゆくもないだろうが、私のできるせめてもの抗議である。

 なお、これからは、新聞社がその維持にやっきとなっている再販制度(あまりこの問題については一般の方々はご存じないだろう)についても、時期をみて記事を書くつもりである。

諸外国の国選弁護の報酬額ー弁護士人口を比較するなら、国選弁護報酬額も比較すべき。

 弁護士人口の増加を主張する方々がまずその根拠とするのは、諸外国の弁護士人口との比較である。

 先頃も朝日新聞が社説で「日本の弁護士の数は欧米に比べて極端に少ない」と書いていた(ネット上では既に読めず)。

 読売新聞は、訴訟社会の先鋒国で莫大な金額の懲罰的慰謝料なんてのも認められているアメリカと比較して

    法曹人口比率 米は日本の18倍

という記事を書いていた。

 しかし、日本には数々の隣接士業(司法書士、税理士、弁理士、行政書士など)が存在すること、日本と他国の法制度の違い(たとえば、登記や戸籍の制度の有無、ADRの発達の程度)、国民の紛争解決の方法についての意識の違いなどを無視して、単純に人口数のみ比較してもはじまらない。

 ただ、単純に人口数を比較するのであれば、新聞各社はこういう比較もして頂きたいものだ。

 国選弁護に対する報酬の大幅増額を求める決議(北海道弁護士連合会)より

 我が国の国選弁護報酬額が低額であることは、欧米各国等の国選弁護報酬と比較しても明らかである。
 日弁連の調査に基づき各国の国選弁護報酬を比較すると、標準モデル事件においては、日本142,000円、アメリカ(連邦)377,300円、アメリカ(ニューヨーク州)314,440円、英国333,085円、カナダ313,180円、オーストラリア242,048円となっている。
 これを時給換算で比較すると、日本4,057円、アメリカ(連邦)10,780円、アメリカ(ニューヨーク州)8,984円、英国11,113円~14,774円、カナダ7,954円~9,943円である。
 もちろん、各国によって刑事法制度が異なることから、単純な比較はできないものの、概ね各国とも弁護活動に要する時間は大差がないようであることなどから、我が国の国選弁護報酬の低さは際だっていることは間違いない。

     (枠内は上記決議からの抜粋、太字は私が付したもの)

2008年2月13日 (水)

「光市事件」報道を検証する会のHP紹介

 ちょっと前のことになるが、光市母子殺害事件のテレビ報道について、NHKと民放でつくる第三者機関「放送倫理・番組向上機構」(BPO)の放送倫理検証委員会が、「刑事裁判の弁護人の役割に対する無理解や誤解、一方的な見解の表明が見られる」として、小委員会を作って意見をまとめることを決めたそうである。

光市母子殺害事件報道で調査委=BPO検証委

 放送倫理・番組向上機構(BPO)放送倫理検証委員会(川端和治委員長)は11日、山口県光市の母子殺害事件の裁判報道で、一方的な弁護団批判や事実誤認、歪曲(わいきょく)があったと市民団体から指摘があった6放送局の18番組について、委員3人で組織する小委員会を設置し、調査に乗り出すことを決めた。
 また、香川県坂出市で起きた殺人事件では情報番組での不適切なコメントや取材方法について視聴者から多数の抗議が寄せられており、5月をめどに犯罪や裁判の報道についてシンポジウムを開き、制作現場に注意喚起する方針を決めた。

                    時事通信(2008/01/11-21:37)

  これについては、 Because It' s Thereさんが

「放送倫理・番組向上機構」(BPO)、光市事件裁判報道の調査を決定

 という記事で詳しく紹介されている。

 また、風の精ルーラの囲碁と法律雑記さんが、

    久々に光市事件のことを書きます。

 という記事で触れておられる(若者らしい正義感の感じられる文章だと思う)。

 上記2つの記事は、多くの方々にぜひお読み頂きたい。

 「「放送倫理・番組向上機構(略称=BPO、放送倫理機構)」の「08.01.07 放送倫理検証委員会、議事概要を更新」の、「第8回 2007年12月14日」議事概要には、

 「光市事件」の報道を検証する会から、「光市事件の差し戻し審報道では、あまりにも弁護団へのバッシングがひどく、事実関係についても間違いや歪曲がある。また、制作姿勢としての作為や、いわゆる演出過剰、再現映像でも事実に反した部分もあって非常に誤解を与えている。当該局には、質問書を出したが、いずれも門前払いのような回答で、真剣に考えてくれない。裁判員制度導入を間近に控えて、こういう裁判報道のありかたについて、6局18番組を取り上げて、委員会で検証して欲しい」と申し入れがあった。

 という記述があるが、

 このBPOに申立てをした「光市事件」報道を検証する会のHPでは、BPOへの申立書や添付資料も読むことができる。

 その中には、6局18番組(ニュース番組やワイドショーなど)のキャスターやコメンテーターの発言を一部反訳した資料(PDF)もある。 

 私は、例の「たかじんのそこまで言って委員会」しか見ていなかったのだが、それ以外にもこんなにたくさんの問題番組があったのかと驚いてしまった。

 BPOにはきちんと検証して頂きたい。そして、テレビ局は大いに反省し、報道機関としての良心を取り戻してもらいたいと思う。

             Xxx

 最近、こういう本が出版された(右サイドの「本の紹介」にも追加)。

      Photo   

   「光市事件報道を考える」現代人文社編集部

  「光市母子殺害事件」裁判が投げかけている問題について、論者がさまざまな角度から切り込む。被害者感情に傾いた世論や弁護団バッシングの中、もう一度、冷静な視点に立ち返る方向を提示している。

 逆風的な報道の中で刑事弁護がマスコミ対策や一般市民に理解を得ることを、被告人の正当な権利、利益よりも優先しなければならなくなる状況の危険性を指摘している。

   (2008年2月1日 週間法律新聞 新刊案内より)

 ちょっと時間ができたら読んでみようと思う。

2008年2月12日 (火)

最近のアクセストップ記事がこれとは・・・・・。

 検索してこの記事に到達した方ごめんなさい。

 私は大阪府民ではなく府政についての知識も評論する力もないので、橋下知事関連の記事は今後も書くつもりはない。

 ただ、私も日弁連を逃げ出したくても逃げ出せない(日弁連は強制加入団体のため)ので、大阪府を逃げ出したくても逃げ出せない方にはご同情致しますdespair

2008年2月11日 (月)

日経新聞の企業内弁護士は国選弁護をやっているのだろうか?

  日経新聞が、

   「弁護士は多すぎ」は本当か 

 という社説を出した。

  弁護士ブログにおいては小倉秀夫弁護士と並ぶ毒舌弁護士の一人、PINEさんが、この社説に対して面白い反論を書いておられる。

   アンタたちに言われたくない。

 PINEさんの批判に尽きるが、私も腹が立ったので少し書くことにした。

 日経新聞は、

 「大幅増員すれば弁護士間の生存競争がひどくなり、人権の擁護・社会正義の実現を目指す仕事には手が回らなくなる」。増員反対派の、こんな言い分にうなずき、法曹は増やさないほうがよいと判断する国民はどれほどいるだろう。

 という。

  日経新聞はアンケートでも取ったのだろうか。

 およそ企業なら、競争が激しくなれば勝ち残るために利潤の上がる部門に力を入れ、不採算部門は切り捨てるだろう。そうしなければ、倒産してしまうからだ。

 およそ自営業者の家庭の主婦なら、家計が火の車で食費の工面すらままならないときに、金にならないボランティア同然の仕事にばかり精を出し、ちっとも売上を上げない夫に対して、それでも「ボランティアの仕事が大事だから、利益の出る仕事を二の次にしてでも頑張って。」と言うだろうか(※)。

 ※ これはたとえ話ではなく、実際の弁護士の家庭で起こりうる(現実にもう起こっている?)ことです。

                 Pencil1

 ところで、日経新聞にはおそらく企業内弁護士がいるだろう。

 上記社説は、

  また、刑事事件で資力に欠ける人などに付ける国選弁護を担当するのは、全弁護士の半分強にすぎない。国選弁護が起訴前から付けられるようになり、さらに刑事弁護の仕事量が急増する裁判員裁判や犯罪被害者の法廷参加の導入が間近なことを考えれば、大変に心配である。

 と言っている。

 よし、そんなに心配して下さるなら、日経新聞の企業内弁護士の方々にも、国選弁護をしっかりやってもらって下さい。

 これから裁判員制度が導入され公判前整理手続が本格的に始まると、1週間や2週間は専念しないとまともな刑事弁護なんてできないよ。

 その間、日経新聞の仕事が二の次になる、なんてことになってもいいんでしょうね。

他の弁護士ブログの関連記事

 弁護士はロボットではありません。(黒猫のつぶやき)

 「「弁護士は多すぎ」は本当か」などと述べる日経の愚かな社説(超初級革命講座)

2008年2月 9日 (土)

韓国のロースクール事情

 きょうは、名古屋は雪だった。

 たいして働いてもいないのに、なんだか選挙疲れしてしまい、連休中は自宅で休養することにした(といっても、かたずけのために事務所に一度は出向く予定だが)。

※ 会長選の選挙結果についての分析や感想は、後日他の弁護士と語らった後に書くつもりである。

 他の弁護士のブログを拝見していたら、小倉秀夫弁護士がこういう記事を書いておられた。

 法科大学院入学者の進路と奨学金の貸倒率と階級的参入障壁

 なんだか難しそうな表題なのだが、要するに、

 今後修習生の就職難、新人弁護士の低収入化が続くと、ロースクール生向けの奨学金の回収率が低下する→奨学金の利率が高まる→家庭環境に恵まれない人はロースクール入学を敬遠する→優秀な人材が集まらなくなる。

 ということらしい。

 確かに、今でも、ロースクールの学費負担は大変だ。加えて、司法試験合格のためにはロースクールだけでなく予備校の学費まで必要らしい。更に追い打ちをかけるように、司法修習生の給与は2010年から貸与制になる。

 本当に経済的に恵まれていない家庭のロースクール生は気の毒だ。

※ これについては、過去に「ロースクール生の悲劇」という記事で紹介し、多くの方にアクセスを頂いた。なお、この記事で紹介したロースクール生の方は無事新司法試験に合格し、東京で弁護士登録されたそうである。

 小倉弁護士の言われるように、本当に奨学金の利率が上がるかどうかは分からないが、ロースクール生の悲劇はますます深刻なものとなっていくだろう。

 小倉弁護士は、

 なお、「法科大学院への財政支援【平成18年度予算】」によれば、学生個人に対する奨学金の融資を除く法科大学院への財政支援の額は64億円強です。これは、年間の国選弁護報酬支払額約20億円の約3倍です。それだけの予算を費やして、無産階級出身者をフィルタリングする機能を働かせていることになります。

 と結んでおられる。

 そうか、ロースクールへの補助金は64億円もあるのか(もっとも、弁護士会が過疎地対策に毎年5億円も出すという記事を先日書いたばかりなので、国の行う財政支援としては驚くほどの数字でもないが)。

 (むしろ、年間の国選弁護報酬支払額の約20億円という少なさにびっくり。)

 補助金はあっても、ロースクールの講師をされている先生方にお聞きすると、多くのロースクールは経営的には赤字なのだそうだ。それでも、法学部(医学部などと比べてコストは低い)に対する人気を維持するためにはロースクールを維持したいらしい。

 今や司法試験合格者数の増加は見込み薄となってきた。合格率が低かったり文部科学省から問題を指摘されているようなロースクール関係者の方々は戦々恐々だろう。

 司法試験合格者数についての新聞の論調には、ロースクール側の意向を反映しているのではないかと疑ってしまうものさえある(私見)。

 これから、法務省と日弁連が改めて弁護士の適正人口に関する検証、司法試験合格者数についての提言をしていくだろうが、それまでにはロースクール側からの強い抵抗にあうだろう。

 しかし、弁護士を利用する国民にとって本当にロースクールは必要なのか。また、法曹をめざす若者にとってロースクールは必要なのか。

 かつての司法試験にも問題はあった。確かに弁護士数も少なすぎる時期があっただろう。

 しかし、司法試験の出題を記憶偏重主義に陥らず法的思考力を試すものに工夫し、法曹の需要やオンザジョブトレーニングの限界を検証しながら合格者数を徐々に増加させ、研修所教育を実務に役立つように充実させるなどすれば、十分に克服可能な課題だったはずだ。

                   Arousok

 ところで、お隣の国韓国でもロースクールが設置されることになったらしいが、これがまた大変なことになっている。

 ロースクール司法百年大計画は前途多難(中央日報)

 この記事は、落合弁護士のブログ弁護士 落合洋司 (東京弁護士会) の 「日々是好日」記事で知った。

 どうやら、韓国ではロースクールの認可や定員数の割り当てをめぐって、訴訟にまで発展しているようだ。

 韓国ではロースクールは「定員割り当て方式」を取っていて、当初国立大と私立大が「同盟」して定員総数を「3200人以上」と主張していたらしい。ところが国立大の抜け駆けによってその同盟が破られ定員総数が「2000人」に決まってしまい、定員数の割り当て数が少なくなったロースクールが不満を持ち、訴訟にまで発展したらしい。

◇「相次ぐ訴訟を防ぐことは不可能」=檀国大はこの日、ソウル行政裁判所にロースクールの予備認可拒否の処分取消を求める訴訟を起こした。学校側は「同校出身の弁護士100人が代理人として乗り出した大規模な訴訟だ」と述べた。

 すごい!! ロースクールが弁護士100人を代理人として大規模訴訟をするらしい。

 ロースクール自身が弁護士需要を掘り起こしたわけだ。
 

 この韓国のロースクールのすさまじい定員数獲得闘争や日本のロースクールがもたらしている数々の悲劇を思うと、

 日本でも韓国でも、ロースクールというものが様々な人を不幸にしているような気がします、と言うと、悲観的過ぎるかもしれませんが、そういう印象は拭えません。

 という落合弁護士の感慨に共感してしまう。

2008年2月 8日 (金)

日弁連会長選ー選挙結果

日弁連会長選挙開票結果 仮報告集計表(日弁連HP PDF)

   宮崎候補 9,402票 獲得会  38

   高山候補 7,043票 獲得会  13

                 同点の会  1

 ちなみに、私の所属する愛知県弁護士会は、

   宮崎候補   248票

   高山候補   476票 

     (投票率62.59%)  

 でした。

  両候補、選挙に関わった会員の皆様、本当にお疲れ様でした。

  この結果をどうみるかについては、また落ち着いてから記事を書きたいと思います。

 

2008年2月 7日 (木)

明日は投票日!!

 明日2月8日(金曜日)はいよいよ

      日弁連会長選 投票日

です。

 このブログを読んで下さっている弁護士の方々、お忘れなく。

 今回の選挙は、弁護士だけではなく、裁判員制度の帰趨など一般市民にも大きな影響を与える選挙です。

 派閥やら義理やら○○の圧力などと言っている場合ではありません。

 失敗の歴史を繰り返さぬよう、これ以上あやまちを続けさせぬよう、あなたの貴重な一票を大事にして下さることを期待しています。   

 何も言えない日弁連から、市民と会員のために言うべきことははっきり言う日弁連に変えるのは、あなたの貴重な一票です。         

弁護士と市場原理と過疎地問題

 週間法律新聞には、中殿政男弁護士(大阪弁護士会会員)の「平成事件譚」という名物コラムがある。これが大変面白い。中殿弁護士は(今までご紹介してきた弁護士ブログのどの毒舌弁護士にも負けないくらい)毒舌である。しかし、単なる毒舌にとどまらず、その切り口がすばらしく鋭い。そんなわけで、私はこの中殿弁護士のコラムの密かなファンである。

 2月1日付週間法律新聞の中殿弁護士のコラムの「弁護士会の会長選挙」の欄をご紹介。

 大阪弁護士会の会長選挙では、強弱の差はあれ、ともに弁護士の増員見直しを掲げている。大幅増員の問題点に今ごろ気付くのも鈍感過ぎるが、だれが当選しても公約を果たしてもらわなければならない。

 ところで、増員をあくまで推進しようとする者は、弁護士の大幅増員を実現したうえ、あとは市場原理に任せるべしという。一方、弁護士会には、「ゼロワン地域を解消しないと(増員に)反対しにくい」などという声がある。

 だが、弁護士が都市部に偏在するのも、「ゼロワン地域」が生じるのも、これみな市場原理によるものだ。であるのに、「ゼロワンを解消しないと市場原理導入に反対できない」という発想になるのが、よく分からない。

 増員見直しを言う候補の話がいま一つすっきりしないのも、「ゼロワンが生じたのは市場原理の結果である」という点を、きちんと押さえていないせいではあるまいか。

 ※ 太字は私が付したもの。

 私は、この中殿弁護士の文章を読んで実にすっきりした。

 中坊会長以来、日弁連執行部は何かというと「ゼロワン地域解消」「津々浦々にひまわりの花を」と提唱し、過疎地問題を解消することを日弁連の至上命題としてきた。中殿弁護士の言われるように、日弁連執行部はまさに「過疎地問題を解消しない限りは弁護士増員の見直しを訴えられない」という卑屈な態度を取ってきたのである。

 しかし、確かに弁護士がゼロワン地域に行かないのも、都市部に集中するのも、市場原理によるものである。とすれば、「弁護士を増やして淘汰させればいい」と主張する市場原理主義、新自由主義の規制改革会議の財界人らに「過疎地問題を解消しない限りは弁護士増員の見直しを訴えられない」などという遠慮は無用であろう。

 企業は赤字覚悟の過疎地域に支店を設けるか。駅や郵便局を設けるか。

                   Leaf3

 確かに人口100人の村にだって法律紛争は生じうるだろうから、弁護士がいればそれは便利だろう。しかし、採算の取れない過疎地にボランティア覚悟で行く弁護士がいなくても「弁護士が悪い、弁護士会が悪い」と文句を言う住民はいないだろう。住民の命にかかわる地方の医師不足であっても、住民が「医師が悪い、医師会が悪い」と言わないのと同じである。

 地方のある病院は数千万円の年俸を提示して産婦人科医を招致しているそうだ。しかし、自治体などがそのような高額の年俸を提示して弁護士を招致したという話は聞いたことがない (招致されていなくても、弁護士はひまわり公設事務所の弁護士として、あるいは法テラスのスタッフ弁護士として、出向いているのである)。

 それどころか、日弁連は、ひまわり公設事務所、スタッフ弁護士養成等に、多額の補助金(法律相談センターの維持、ひまわり公設事務所の設置に年間約5億円必要、スタッフ弁護士、ひまわり公設事務所に派遣する弁護士の養成事務所に養成弁護士1人当たり年間100万円援助 日弁連臨時総会2006年12月7日議事録 弁護士過疎・偏在対策のための特別会費徴収の件参照)を出している。

 つまり、過疎地対策のために弁護士会は人だけではなく金まで出しているのである。そして、その金の出所は個々の弁護士が支払っている高額な弁護士会会費の一部である。そして、その会費は(先頃新人弁護士には多少減額されたというものの)あの即独の中井弁護士や年収200万円の生活苦の新人弁護士(「弁護士に“就職難の時代”到来!!」 参照)ですら負担しているのである。

 これって、おかしくありませんか?

(私などは、新人会員の会費を多少減額する位なら、いっそ「税金」として累進課税方式で会費の額を決めて頂きたいと思うくらいである。)

 これからは弁護士会会費を支払うこともままならないようなワーキングプア弁護士が加速度的に増えるのである。そして、弁護士は競争に勝ち残るために不採算業務(国選弁護、委員会活動、法律扶助事件、少額事件など)は切り捨てざるをえず、仕事をビジネスライクにしか考えられなくなり、著しくモチベーションが低下して、冤罪事件、弁護過誤事件、果ては非行も多発し社会的信用を失うことにもなりかねない。

 それでもなお、過疎地に弁護士が少ない、国選弁護をしっかりやれ、とマスコミから責め立てられるのである。

 日弁連執行部としては、市場原理主義を排斥するために、過疎地対策をもって公益性重視の姿勢を示したいのであろう。

 しかし、それをしたところで、市場原理主義者は「ああ、そうですか。ご立派ですね。」で終わり。

 過疎地の住民も「弁護士ってそんなに余裕があるの。そんならうちの町にも(金も人も出して)ひまわり公設事務所をつくってちょうだい。」で終わり。

 これでは、もはや自己犠牲を通り越した自虐としか思えない。

 

                   Sumires1w

 ところで、ゼロ地域は全国であと2か所のみとなったそうだ(ボツネタ2008年1月2日より)。

 宮崎候補によればゼロワン地域をなくすためにはあと30人程度が必要なのだそうだ(名古屋の公聴会において私の質問に答えられたもの)。そして、公聴会で、宮崎候補は「ゼロワンをなくすために3000人の増員は必要ない。ただ3000人は多すぎるのでスピードダウンするということでは、市民の理解は得られず、30人程度の弁護士がなぜ配転できないのかと問われる。」と述べられていた。

 30人程度の人数であれば、弁護士過剰増員によるオーバーフローを期待したり、若い弁護士に過疎地に行けという前に、「津々浦々にひまわりの花を」と提唱してきた日弁連執行部のお歴々とその賛同者の方々が率先して行けば足りることではないのか。

過去の関連記事:

 法テラスのスタッフ弁護士が集まらない理由

 

合格者数3000人になったのはなぜ?

 さんけんブログさんの

  敗戦処理として責任を軽く考えてよいのか?

 を読んだ。

  第28回司法制度改革審議会議事録 (平成12年8月29日(火) 13:30 ~16:55 )
からの抜粋

【山本委員】(東京電力副社長の山本勝委員)

 非常に素朴な質問なのですけれども、久保井会長にお聞きします。確かに今度の議論は司法の容量をうんと増やそうということで、これはだれも異論はないのですが、率直に申し上げて、急激な増加ということについて、多少の危惧を持っているのです。増加の幅というのはこの間議論されたようなことになるのですけれども、ずっと750 人で来た体制が一気に4倍になるわけですね。多少の条件整備等は置くわけですけれども、久保井会長から御覧になって、現実問題として、これまでの例えば過疎地域というのは、増える方向で推移してきていますね。これがいろんな手立てをやるわけですけれども、これからの日本の地域社会の在り方を見ると、例えば、規制緩和が進んでいきますと、かなり中規模の都市でも、郊外に大きなスーパーができると、商店街が全滅するというふうな現象が実はあるわけです。そういったこれからの社会経済の発展方向を考えたときに、弁護士さんの仕事という面で、過疎地区が多少解消される方向に経済社会は動いていくのだろうかという疑問があるんです。先ほど行政指導とおっしゃられましたけれども、行政指導を幾らされても無理なことはやはり無理じゃないかという気持ちがあるのですが、その辺はどういうふうにお考えでしょうか。
 それから、過疎地区以外でも、いろんな資料を拝見しますと、弁護士の受任率というのは、都市部でもそんなに上がっていないと。こういった問題が、例えば、今議論されている司法の透明化とか、できるだけ広告をするとかいう手段をこれからやるわけですが、これが飛躍的に上がっていくのかどうか。極めて劇的に、ドラスティックに上がっていくものかどうか。我々が今議論しているのは4倍という法曹人口を議論しているわけですから、そういったことについてどうお考えでしょうか。

【佐藤会長】

 今は既に1,000 人。

【山本委員】

 1,000 人というのは、ついこの間で、3倍でもいいですが、そういうところが気になるんです。

 もう一つは、これも鶏と卵なのですけれども、弁護士さんの数というのは、今これからも議論されなきゃいけないんですけれども、隣接職種の問題ですとか、言われている30条の問題ですとか、72条の問題、いろいろあるわけです。3,000 人という増員について、最初に申し上げたように、社会経済の流れを踏まえて、久保井会長御自身の実務の経験に照らしたときにどうなのか。加えて、今申し上げた仕組みとの関係ではどういうふうにお考えか。その2点についてお聞かせいただければと思います。

【日弁連(久保井一匡会長)】

 先般の集中審議で、21世紀の法曹人口について、3,000 という数字をお出しいただいたということについては、これは弁護士会としても、国民の声をくみ上げた結果お出しになった数字として、これを真摯に受け止めなければならないと。そして、これを積極的に受け入れていかなければいかぬというふうに私としては思っています。

 それが大丈夫かという御質問ですけれども、私は十分に大丈夫だろうと思います。明日から3,000 人になるわけじゃありませんし、これから法律扶助もこの間国会で第一段階の改革がなされ、大幅に扶助費が拡大するということになりまして、さらに、今回の改革に加えて、次の改革が既に打ち出された。それからまた、当番弁護士制度というものが10年前から行われているんですけれども、これを刑事被疑者弁護士制度として、国費によるものとする制度化も急速に進んできている。今非常に破産事件が多い。数年前は5万件くらいしかなかった破産事件が、今は十数万件になっている。しかも、潜在的な破産者というのは非常にたくさんおる。管財人の引き受け手がなくて、裁判所も大変困っておられるというようなこともありまして、我々が至急に対応しなければならない。そういう公的なニーズが非常にたくさんある。

 新しい弁護士の就職問題、本年は800 人の修習生の就職が10月にあり、4月に前の期の就職があって、一遍に1,500 人余りの修習生の就職があるんで大丈夫かという声があちこちから上がって、弁護士会の2000年問題ということで面白おかしく書かれたこともございましたけれども、関係者の危惧をよそに、極めて短期間に、全然心配なく吸収されていったという経過がございます。

 そういうことを考えますと、私は今まで1,000 人だったものが、今度審議会がお出しいただいた数字の方向にいくとしても、十分に日本社会で吸収し得ると思います。

 もう一つは、弁護士の活動スタイルも、先ほどのプレゼンテーションでも申し上げたように、広がっていく。つまり、これまで裁判所の近くに固まって裁判所の城下町的な仕事しかしていなかったのが、社会のすみずみにまで広がって、例えば、今年の4月から高齢者の財産管理について、いわゆる成年後見制というのが整備される中で後見人を引き受けるということになれば、これはホーム・ローヤー的な弁護士が非常に必要になってくる

 また、企業もアメリカのようなことにはならないにしても、これからいろんな国際的な活動もしていかなければならない。いろんな高度な活動をしていく中で、弁護士に対するニーズも非常に増えていく

 行政もいろんな分野で弁護士を必要としている。例えば、外部監査制度を導入するということも動きとして出てきている。

 そういうことを考えますと、我々が対応しなければいけない弁護士ニーズというのは非常にたくさんある。勿論、それは計画的に進めるということは必要だと思いますけれども、決して審議会がお出しになった数字を無理な数字だとは、私どもとしては思っていないのが実情です。

 ※ 太字は私が付したもの。

 これを読んで、唖然としてしまった。これが当時の日弁連会長の見解か。

 むしろ、企業人としての山本委員の方に「そんなに急激に増員して大丈夫なの。」とご心配頂いているのである(企業経営者の立場から「そんなに急成長する業界ってあるの?」と不審に思うのは当然だろう)。

 それに対して、日弁連会長のなんという見通しの甘さ・・・。 

 こういう議論の後に3000人増員が決まったわけだ。

 そして、その後の弁護士需要が(久保井会長が「弁護士に対するニーズは非常に増えていく」と大見得を切られたようには)増えず、法律扶助費用や国選弁護報酬などの司法予算の拡大もなかったことはご存じのとおりである。

 なんか、ばかばかしくさえなってきた。

2008年2月 6日 (水)

ここ1週間の検索ワード

1 弁護士のため息  G Y M 149 7.7%
2 今枝弁護士  G Y M 146 7.5%
3 法テラス  G Y M 95 4.9%
4 橋下弁護士  G Y M 93 4.8%
5 弁護士 就職難  G Y M 83 4.3%
6 弁護士 ブログ  G Y M 56 2.9%
7 裁判員制度 問題点  G Y M 53 2.7%
8 中坊公平  G Y M 48

 

 ついにブログ名がトップになりました。なぜ?

 あいかわらず、今枝弁護士と橋下弁護士での検索も多い。

 法テラスが3番目なのはよく分からない(最近は記事を書いていないし)。

 時間があれば、司法改革問題について山積みになっている資料や文献をひもとき、法テラスだろうとロースクールだろうと裁判員制度だろうと法曹人口問題であろうと、いくらでも批判の記事を書くことができるのだが、仕事の資料や文献も山積みになっているので、とてもそんなことはできない(依頼者の方々に申し訳ない)。

 それにしても、読売新聞の記事朝日新聞の社説を書いた方、司法改革(今の司法改革が市民の声によって生まれたものなのか、本当に市民のためになるのか等)についての資料や文献にあたってみえますか?そして、現場の弁護士の生の声を聞いていますか?

 どなたか本当の司法改革評論家の方いませんか?

他の弁護士のブログ記事:

 法曹増員しても刑事弁護の質は上がらない(長城紀道弁護士)

 少ないのは弁護士の数ではなく国選の報酬(小倉秀夫弁護士)

 朝日新聞の社説に反論(坂野真一弁護士)

 また繰り返される的はずれな「業界エゴ」批判(増田尚弁護士)

 戦わなければ勝利はない(同上)

追記:

 坂野真一弁護士の国選弁護報酬の時給換算は大変興味深い。

 ところで、朝日新聞の記者や論説委員(+日経新聞の社説を書いた論説委員)の給料って、時給換算にするといくらなのかしらん。

  

 

日弁連会長選その2ースーパーフライデー近し

 日弁連会長選挙(2月8日の金曜日)がせまっている(このブログを読んで下さっている弁護士の方々は投票をお忘れなきよう)。

 毎日毎日、ファックスと葉書がこれでもかと送られてくる。私は一方陣営のファックス受信をお断りしたのだが、それでも送ってくる。両陣営からネガティブキャンペーンとも取れる内容のものまで登場している。

 今回の選挙は、いわば日弁連の与党と野党の対決のようなもの。

 かつて小泉さんは「自民党をぶっこわす」と言って人気を得たが、従来の日弁連執行部路線を継承し元会長らを推薦人とされる与党候補が抵抗勢力(ロースクール関係者など)に屈することなく(これまで日弁連執行部が容認してきた)司法試験合格者数3000人路線を本当にぶっこわすことができるのか。野党候補は抵抗勢力や政府や法務省や文部科学省と互角に渡り合えるのか。

 本当は、ブレーンが作成していると思われるファックス文書による空中戦ではなく、両候補の生の声でそのご覚悟を聞かせて頂きたいし、できれば討論の場を見せて頂きたいものだ。

 そう思っていたら、昨日、週間法律新聞が届いた。この新聞の論評等は明らかに野党路線に立っている。しかし、新聞として情報そのものには客観性がみられると思う。

 今週の週間法律新聞の記事は大変興味深い。

 見出しだけでもちょっと紹介すると、

 司法試験合格者 「3000人」見直しへ検討組織 法務省、3月までに作業着手

 法科大学院調査で23校が「改善必要」 専任教員の年齢偏りなど 文科省実施

 そして、日弁連会長候補者アンケート

    両候補に書面による14項目のアンケートを実施したそうだ。

    このアンケート結果はぜひ原文をお読み頂きたいのだが、

  その見出しだけをまず紹介すると、

「企業ニーズ拡大見込める」宮崎候補 

「弁護士雇用の意志はない」高山候補

「増員減速、具対数は検証で」宮崎候補

「年1000人、多くても1500人程度」高山候補

「日弁連悲願実る裁判員制」宮崎候補 

「『人質司法』と一体の裁判」高山候補

 ちょっと一部だけその内容を紹介すると、

Q 司法試験合格者数の人数は、ズバリ年何人が妥当だと考えますか。

 宮崎 これからの検証によって、説得力ある具体的な数字を示す考えです。しかし現状のニーズとアクセスを前提とする限り、三千人を見直す必要があると考えます。ニーズ拡大が何より重要です。

 高山 個人的には年千人程度、いかに多くとも千五百人程度と考えている。会員の意見を集約して適切な結論を得たい。

 もう一つこのブログの読者には関心あると思われる内容も紹介。

Q 「光市母子殺害事件」弁護団について、橋下徹弁護士が、テレビ番組やブログ上で、懲戒請求を呼びかけた行為をどう思いますか。

 宮崎 言論の自由を尊重することは重要ですが、刑事弁護の内容について十分な調査をすることなく一方的に非難し、懲戒を呼びかけた行為等、一連の言動は弁護の独立を危うくするものだと考えます。

 高山 およそ弁護士の行動ではない。被疑者や被告人の権利を守り抜くのが刑事弁護人の使命だ。憲法が求める弁護活動の基本的意義を根本から否定する蛮行に対する現日弁連執行部の対応も機敏を欠き、手ぬるく、極めて遺憾である。

  ※ 上記枠内は、週間法律新聞からの引用です。

 さて、宮崎候補は弁護士のニーズと適正人口についてまだ検証が必要とお考えのようだ。しかし、日弁連執行部は長年その調査や検証を実施してきたのではないか。

 日弁連が実施した調査や検証については、昨年10月17日に大阪弁護士会館で開催された第2回法曹人口問題シンポジウム「法的ニーズと業務の観点から探る法曹人口問題」の報告集を読むとよく分かる。ぜひ法曹人口問題を考える弁護士の方々にはこれはお読み頂きたいものだ。

 (ところで、このシンポジウムで発表された61期修習生に見込まれる就職難については先日記事を書いたところであるが、その後一般紙も就職難の記事を取り上げていた。昨年10月の発表なのに、なぜ今なのかというのは謎であるが。日弁連希望の修習生 3人に1人が就職難 日弁連調査 (東京新聞))

 このシンポジウムでは日弁連が実施した企業・官公庁・地方自治体の求人動向アンケート、市民の法的ニーズについてのアンケート、中小企業ニーズについてのアンケートの結果が発表されている。これらのアンケート結果を本当はこのブログで紹介したいのだが、かなり詳細なものなので要約が難しい。月刊大阪弁護士会の2007年11月号にも掲載されているのでぜひご覧頂きたい。

 私はこのアンケート結果を見て、企業等や市民が弁護士をどんどん欲しがっているとはとても思えなかった。また、たとえ欲しがっているとしてもそれが弁護士の経営基盤を確立できるような需要かというと大いに疑問である。弁護士に対するアクセス障害を広報で補っていく必要は感じるが。

 宮崎候補は企業のニーズの拡大を見込めると言われているようだが、先日記事に書いたように日弁連実施のアンケートでは企業等の今後5年間の採用予定合計は108名~232名と出ている。いくら日弁連が売り込んだとしても、この数字がそれほど増大するとも思えない。 

 そして、修習生の就職難。日弁連の「ノキ弁のススメ」作戦ももはや限界だろう。今後はどんどん宅弁、アパ弁、即独の弁護士が増えていくだろうが、それが弁護士を利用する国民にとって望ましいことなのか。

 次期会長の前には問題が山積みである。

 過疎地問題についても(なんとか会長選前に)ちょっと記事を書きたい。

2008年2月 2日 (土)

はや2月

 1月はあっという間に過ぎてしまった。年末から取り掛かっていた仕事で忙しく、ブログをなかなか更新できなかった。その仕事もようやく目途がつき、ちょっと一息。

 ブログを休んでいた間も、ココログのアクセス分析では、大阪府知事選の影響か、「橋下弁護士」での検索、それに「今枝弁護士」での検索で、このブログに来られる方が多かった。

 昨年の光市母子殺害事件についての懲戒請求煽動事件は、たまたま私が橋下氏の問題発言のあった番組を見ていたことから、ブログの記事に取り上げたことを契機として、多くのコメントを頂き、昨年は思いもかけずこの問題についての記事やコメントを書くことが多くなってしまった。

 この問題について関心のある方ではじめて私のブログに来られた方は、(当分私はこの問題についての記事を書かないと思いますので)右サイドバーの下の方にある検索窓でブログ内検索を選択して、「光市」「橋下弁護士」「今枝弁護士」などのワードを入れて頂くと、過去の記事がたくさん出てきます。つたない文章ですがよろしければご覧下さい。

 また、この懲戒請求煽動事件を契機に、刑事弁護人の役割、裁判員制度の問題点などについても考えてみたい、という方は左サイドバーの刑事弁護の記事や、やはりブログ内検索で「刑事弁護」「裁判員制度」などのワードを入れて頂くと、過去の記事がたくさん出てくると思います。私は刑事弁護から離れて久しいので、内容にいたらない点があると思いますが、よろしければご覧下さい。

              Guitarman

  さて、毎日毎日、書類の山の中で仕事をしているが、そこへ日弁連会長選の葉書やファックス文書が次から次へと送られてくる。

 しかし、こういう葉書や文書からは、両候補が難しい局面を迎えた司法改革問題について、具体的にどう対処されるおつもりか、今ひとつ伝わってこない。

 先日4時間もの公聴会を聞いた私でさえ、法務省の3000人見直しの記事が出た後、本当にどうするつもりなのか、再度両候補にお聞きしたい位である。

 それに公聴会では、会員からの質問に対し順番を交替し合っての回答(後の順番の方が反論できるので有利)なので、本当は両候補同士の議論を拝見したかった。あれだけの舌戦だったのだから、さぞかし議論も白熱したであろうし、問題点も浮き彫りになったであろうに。

 選挙についての会則を改正して、政治家のように双方の候補がHPでマニュフェストを公開したり、日弁連のHPで双方の候補が演説をしたり議論をするところを映像で見ることができるようになったらいいのにと思った。

 忙しくて公聴会に出席できない若手弁護士もそれなら見ることができるし、選挙にもっと関心を持つと思うのだが。

 今、日弁連執行部の実施したアンケート結果や業務改革・推進委員会の委員の意見などを読むと、司法試験の合格者数の大幅増員が問題になった最初の時点で、どうしてこういうアンケートを実施し適正人口についてもっと実証的な検討をしなかったのか、と大変残念に思う。

 現状をみると、合格者数3000人という数字が、弁護士の需要や質の維持、オンザジョブトレーニングの限界などについて深く考察した上で割り出された数字であるとはとても思えない。

 当時の法務省、政府、日弁連執行部は、一体何をしていたのかと思ってしまう。

 あやまちは早く是正して頂きたいものだ。

過去の参考記事:

 規制改革・民間開放推進会議の中間答申が出る。

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