金沢へ出張+小旅行
金沢で開催された中部弁護士会連合会第55回定期弁護士大会に出席した。
この大会では、大変重要な1つの宣言と3つの決議がなされた。
「裁判員裁判の評議に関する明確なルール作りを求める宣言」
「悪質商法被害を根絶するため割賦販売法及び特定商取引法の抜本的改正を求める決議」
「改めて国選弁護人報酬等の大幅増額を請求する決議」
「適正な弁護士人口に関する決議」
私は、この最後の「適正な弁護士人口に関する決議」の発議者、呼びかけ人の一人として、この大会に参加した。発議書は、このブログの右サイドに掲載してある。
この発議議案は、賛成162名、反対29名、留保・棄権21名、という圧倒的多数で可決された。
asahi.com 2007年10月20日06時06分
定期大会には計212人が出席。「すでに新人弁護士の就職難の状況が出ている。過当競争で倫理が低下し、公共的な活動をなおざりにするなどの弊害が出れば、我々のみならず国民にとっても不幸だ」と提案理由が説明された。討論では、決議について「『業界利益を守ろうとしている』と見られる。3000人になってから検証すればよい」「競争すれば質は向上するはず」との反対意見も出た。賛成162人、反対29人(留保・棄権21人)で可決した。
中国弁連は12日に「司法試験の合格者数を適正水準まで削減するよう求める議題」を採択。賛成134人、反対64人だった。
埼玉弁護士会は12月の定期大会に同趣旨の議案を提出する予定だ。千葉県弁護士会も17日の常議員会で「弁護士増員問題対策本部」を設置する決議を採択した。
名古屋から金沢まで往復約6時間。この議案を可決させるため、愛知県弁護士会からも多くの会員がこの大会に参加して下さった。発議者、呼びかけ人の一人として感謝致します。
そして、この発議の提出と議案の可決のために並々ならぬ尽力をされたK先生をはじめとする諸先輩には敬意を表します。
法曹人口問題については、また改めてこのブログでも記事を書いていきたい。
※ 私が記事を書く前に津久井進弁護士が分かりやすい記事を書いて下さっていたので、ご紹介。
「津久井進の弁護士ノート」 弁護士はやたら多けりゃいいってもんじゃない
また、今大会では裁判員制度について大変興味深い模擬裁判による実験がなされ、「裁判員裁判の評議に関する明確なルール作りを求める宣言」に至っているので、これも機会があれば紹介したい思っている。
さて、私はここ数ヶ月ほとんど休暇を取っていなかったので、この機会に金沢近辺を小旅行してきた。
その写真を少し紹介。
まずは定番の兼六園のことじ灯籠。
あいにくの雨、紅葉にはまだ早い、という恵まれた条件ではなかったが、やはり天下の名園であった。
こちらも定番の武家屋敷界隈。
雨の石畳と黄色い塗り壁というのも風情があった。
武家屋敷の中で、唯一、建物内を見学できる「野村家」の庭。
決して広くはないのだが、立体的な設計、灯籠や石の絶妙な配置など、素晴らしかった。
紅葉には早いが、雨で木々の緑がさえ、黄色いつわぶきの花がきれいだった。
金沢から少し離れたところにある那谷寺(なたでら)。
不思議な形の岩が並んでいる。紅葉の名所だそうだが、まだ早くて残念。
芭蕉も参拝していて、
「石山の 石より白し 秋の風」
という句が奥の細道に残されている。
こちらは、那谷寺の参道のあちこちに配置されている「護美(ごみ)小僧」。
竹箒を持ち、赤い前垂れをしている姿が愛らしい。
「ごみ」から寺の「美」を護っている。
そして、金沢みやげ。
和菓子の詰め合わせと、九谷焼の急須と湯飲み。
旅行から帰ったら、日曜日の午前中から弁護士会の法律相談。
事務所に出たら、机の上に書類の山。
明日からまた仕事、仕事・・・。
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金沢ですか。懐かしいなぁ。2-3年前、外国人否認事件(私選)高裁に数回通いました。
仕事が終わったらすぐ帰ったので、あちこち行っていないのですけど。
それより数年前、妻子と一緒に金沢旅行に行き、「金沢大学は金沢城にある」と聞いて金沢城に行ったのですが、何もありませんでした。しょうがないから、香林坊で酒飲んでホテルに帰りました。
投稿: Barl-Karth | 2007年10月25日 (木) 01時17分
はじめまして。早速で恐縮ですが、一言御許し下さい。
「議案発議書」を拝読致しました。
>我が国の現状にふさわしい法曹人口政策をとることを、政府や国民に訴えていくべきである。
と主張なさっていらっしゃいますが、単刀直入に言って、どの程度の「法曹人口」がふさわしいと御考えなのでしょうか。
「従前通り500名程度に抑える」
「500名プラスアルファ」
「1000名程度」等々
具体的な数値をお教え願えれば幸甚です。
投稿: DH | 2007年12月14日 (金) 19時02分