被告人質問2日目
本日の被告人質問のニュース速報を拾ってみた。
毎日新聞 2007年9月19日 11時40分 (最終更新時間 9月19日 12時14分)
「殺すつもりなく殺した」 元少年、教戒師に打ち明け 光市母子殺害事件
Sankei WEB (2007/09/19 12:52)
Sankei WEB (2007/09/18 21:59)
これらの記事を読んでいて思ったのは、やはり記者の主観の入る要約記事ではよく分からないということだ。
被告人の供述の変遷の理由と反省の情を問うという重要な被告人質問は、やはり法廷で見聞きしないと(最低でも速記録がないと)、微妙なニュアンスは伝わらないし、その言葉の奥底にある被告人の心情も伝わってこない。
Sankei WEB の記事にある
・・・教戒師に「殺すつもりがなくて殺した」と打ち明けていたと明らかにした。
元少年は「背負いきれないほどの責任の重みを感じていた。弁護士は嫌いなので伝えられなかった」と述べた。
はあまりに要約がすぎて、趣旨が明確ではないのだが、これを1審、2審の弁護人はどんな気持で読んだのだろうか。
被告人が1審、2審の弁護人について述べていることが真実かどうかは分からないが、こういう事態に陥ってしまったことは被告人にとっても、1審、2審の弁護人にとっても、大変不幸なことだ。
本件のように重大かつ被疑者・被告人が少年という事件には、本当は捜査段階から弁護人がつくべきであったし、その弁護人も複数であった方がよかったのに、と大変残念に思う。
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コメント
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この種の報道にはコメントがない方がいいですね。
いずれにせよ被告人の表情や仕草などの非言語的な要素はわからない訳ですから見守るしかありません。
もう少し外野は静かにして欲しいです。
投稿: アメ社福士 | 2007年9月19日 (水) 21時30分
お久しぶりです。
少しずつ元少年の証言が出てくるにつれ
本心に近いことを話し始めてはいるのかな
という印象はあります。
やはり実際に傍聴しないとわからない部分は多数あるとは思うのですが、
個人的には元少年は自分の為に涙は流せても、謝罪という気持ちはないのかなぁ
という疑問はあります。
マスコミで報道されないだけなんですかね?
どちらにせよ反省をしている印象は未だありません。
家庭環境などから精神的発達が未熟だという話もありますが、
更正の余地という部分には疑問が残ります。
投稿: とも | 2007年9月20日 (木) 00時37分
拘留中、向精神薬の投与を受けていたとの報道が有ったように記憶するのだが、拘禁反応などと相俟って、被告の精神機能に影響を与えたりしないのだろうか?
裁判でもスルーされてしまっているのだが、格闘技好きなら、“スリーパーホールドで絞めた”のは、落して(失神)無力化しようとした(殺そうとしたのではない)からだと分かりますね。 弁護団にプロレスファンは居らんのか?
投稿: rice_shower | 2007年9月20日 (木) 18時11分
>rice_showerさん
>裁判でもスルーされてしまっているのだが、格闘技好きなら、“スリーパーホールドで絞めた”のは、落して(失神)無力化しようとした(殺そうとしたのではない)からだと分かりますね。 弁護団にプロレスファンは居らんのか?
これは結構大事なことかもしれませんね。
プロレスファンでない私は気付きませんでした。
ひょっとしたら弁護団も気付いておられないかもしれません。
確か被告人は、事件後でも弟とプロレスの話しかできないほど幼稚であり、また、プロレスファンであったとのこと。
だとすると、スリーパーホールドに関する被告人の供述は、殺意がなかったことを推認させる証言になり得るかもしれません。
投稿: だいちゃん | 2007年9月21日 (金) 02時59分
rice_showerさん、だいちゃんさん>
こちらで紹介されている産経新聞の記者の方のブログにて
元少年の証言を読ませていただいたところ、
私にはそのようには受け取れませんでしたよ。
スリーパーホールドをかけた時点では殺意はなかったかもしれません。
けれど、スリーパーホールドで気絶した弥生さんの意識が戻った後のことは殺意がなかったとは言い切れないように思います。
直接の死因はスリーパーホールドをかけられたことではなく、
意識が戻り抵抗された時に押さえつけた際だというのは元少年も認めています。
この部分まで認識された上での発言なのでしょうか?
投稿: とも | 2007年9月22日 (土) 00時29分
>ともさん、
>スリーパーホールドで気絶した弥生さんの意識が戻った後のことは~<
被告にとっては、スリーパーホールドでMさんが意識を失った時点で目的を達しており、もしそのまま意識が戻らなければ、性行為を完遂し、殺人に至らなかった、と推測します。 Mさんが覚醒した後の状況は弁護側の主張に説得力を感じています。(事実は分かりません)
中高生あたりの男子の性欲とは、どうしようもないもので、私だってその頃は(もう30年も前か...)年中妄想していたものです。 ただ、その妄想は“最初は強姦的でも和姦に至るという、身勝手で不届きで、罪深い”鬼畜なものでした。 精神年齢が非常に低かったとされる被告の心理も似たようなものだったのではないか、と想像したまでです。
もし、ともさんが女性の方なら、反吐を吐きたくなるほどの不愉快をお感じでしょうが、「無抵抗な状態を強いたいが、殺してしまっては自分が精神的にも、生理的にも気持ちよくなれない」という心理状態だったらなら、殺意は無かった、との論理は成り立ちます。
因みに、私は自称“死刑存置、右翼非道派”で、安田さんとは思想的に対極のスタンスです。 しかし、法理に疎いメディアと、蒙昧な大衆の形成する「鬼畜は吊るせ!」の空気を利用し、或いはこれに阿り、警察、検察がdue process of lawを無頓着に逸脱する昨今の状況を、心底憂うのです。
投稿: rice_shower | 2007年9月22日 (土) 09時49分