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2007年9月

ついに・・・マスコミの事件報道のあり方に最高裁参事官もクレーム

<裁判員制度>「予断与える恐れの報道」で6項目 最高裁

          9月27日20時36分配信 毎日新聞

 国民が刑事裁判に参加する裁判員制度の施行(09年)に伴う事件報道について、最高裁の平木正洋・総括参事官は27日、福井市で講演し、裁判員に予断を与える恐れがある報道として▽容疑者の自白の有無や内容▽生い立ち・対人関係など6項目を例示した。「裁判員は職業裁判官と異なり、報道された事実と証拠に基づく事実を区別することに慣れていない」と説明した。最高裁関係者が裁判員制度と報道の関係について、公の場で懸念を示したのは初めてだが、報道規制につながりかねない内容で、論議を呼びそうだ。

 平木参事官は講演やその後の質疑で「職業裁判官は予断を排除する訓練をしているが、経験のない裁判員の場合、証拠を前にしても報道の影響を受け、公正・中立な判断をできるかどうか大きな不安がある。裁判員は報道が間違いがないと思ってしまうのではないか」と見解を述べた。
 また、報道規制につながりかねないとの質問に対しては「自白などの報道を一切するなという趣旨ではなく、報道に対する法規制はなじまないと考えている」と答えた。
 一方、報道側からは、「事件の背景や、社会的問題を明らかにするためには自白の内容や前科・前歴の報道が必要な場合もある」「捜査に誤りがないかどうかをチェックする役割がある」と事件報道の意義を強調し、参事官の発言に反発する意見が出された。
 日本新聞協会は裁判員制度の導入に伴う取材・報道のあり方について、年内をめどに加盟各社の参考になる指針を自主的にまとめることにしている。

 この最高裁参事官の意見について、学者の意見も紹介されている。

 ◆大石泰彦・青山学院大教授(メディア倫理法制)の話

  仮に示された6項目の規制がなされれば大変なことだ。犯罪は時代を映す鏡と言われ、社会のゆがみとして分析しなければいけない出来事なのに、当局が規制を始めれば報道を通じて犯罪を読み解くことができなくなる。例えば冤罪(えんざい)の告発は報道の役割の大きな一つだが、もし偏向報道だと言われると「無罪ではないか」と言うこともダメということになり、私は反対だ。
 しかし最近の報道では、犯罪を人間ドラマ、娯楽として扱う内容が目立つ。例えば元検事や弁護士といった出演者に感情的なコメントを語らせるのはやめたほうがいい。メディアの自浄努力が働いておらず、公権力に規制の口実を与える状況になっていると思う。捜査機関に誤りがないかチェックするのは報道の大きな役割だが、今は非常に弱い。無罪推定の原則を著しく傷つけるような報道はすべきではない。

 ◆服部孝章・立教大教授(メディア法)の話

 今回、参事官が示した懸念は、報道機関に対して事件に関する独自取材をするな、と言っていることに等しい。犯人視しない配慮は大切だが、公正な裁判の実現を名目に捜査機関が捜査の過程を明らかにしないことにお墨付きを与えたり、報道機関による捜査や起訴、裁判の誤りに対するチェックを困難にさせるもので、社会全体の利益を損なう恐れが大きい。

 裁判員制度を目前にして、最高裁参事官からも今の日本の事件報道のあり方に問題提起がなされたわけだ。

 今回の光市母子殺害事件のマスコミ報道とその影響も、おそらく平木最高裁参事官の

 裁判員は職業裁判官と異なり、報道された事実と証拠に基づく事実を区別することに慣れていない

 職業裁判官は予断を排除する訓練をしているが、経験のない裁判員の場合、証拠を前にしても報道の影響を受け、公正・中立な判断をできるかどうか大きな不安がある。裁判員は報道が間違いがないと思ってしまうのではないか

               上記 毎日新聞 より

という懸念に繋がっているのだろう。

 大石教授の

 最近の報道では、犯罪を人間ドラマ、娯楽として扱う内容が目立つ。例えば元検事や弁護士といった出演者に感情的なコメントを語らせるのはやめたほうがいい。メディアの自浄努力が働いておらず、公権力に規制の口実を与える状況になっていると思う。

              上記 毎日新聞 より

というご意見も、もっともである。

 本来、メディアには刑事裁判を監視するという役割があったはずだ。

 刑事裁判が適正な手続にのっとって進行しているか、弁護人だけでなく、検察官、裁判官をも監視する役割があるはずだ。

 今回の光市母子殺害事件の裁判報道では、なぜか被害者遺族と弁護団にばかり光があてられ、検察官の捜査や訴訟活動、裁判官の訴訟指揮などには、ほとんど光があてられていない。

  検察側主張の犯行態様を争い、被告人の殺意を否認している弁護団が、その証拠として重視している、遺体の鑑定書、法医鑑定人(弁護側、検察側)の証言などの詳細を報道したメディアは殆どなかった。

 被告人の奇異な発言のみをセンセーショナルに取り上げ、その被告人の供述に基づいて主張を組み立てる弁護団を攻撃することに終始する報道が殆どだった。

 そして、「弁護団は死刑廃止運動のためにこの裁判を利用している」などという根拠なき風聞を、テレビのキャスター、コメンテーターらから何度聞かされたであろうか。

 このままでは、江川紹子さん(江川紹子ジャーナル 刑事弁護を考える~光市母子殺害事件をめぐって)が言われるように、

 自主的な対応ができず、今のように感情を煽るような番組が垂れ流されている状況が続けば、様々な規制がかけられる事態も考えられる。そうなれば、事実を詳しく伝えたり、批判をしたりする報道の自由も危うくなってしまう。

 ことにもなりかねない。

 今のところ、平木最高裁参事官は、

 自白などの報道を一切するなという趣旨ではなく、報道に対する法規制はなじまないと考えている

       上記 毎日新聞 より  

と答えておられるが、こんな事件報道が続けば「法規制」もやむなし、という方向に進むかもしれない。

 町村先生が、ブログMatimulogで、このニュースについて次のように論評されている。

 news:マスコミの事件報道に最高裁参事官が注文をつける

 マスコミの問題性は、警察発表をとりあえず真実と発表し、捜査機関が意図的に流していることかもしれない内容を無批判に受け入れてしまうやり方である。
それから、被害者の感情や社会的な義憤に迎合し、かえって煽り立てるような報道姿勢も大きな問題である。
こうした報道姿勢が予断と偏見に充ち満ちた世間の見方を作り上げるのが問題なのであり、裁判員もその一部として予断を植え付けられるにすぎず、要するに裁判員の予断が独立して問題なのではなく、マスコミが世間に発する予断偏見の問題性の一部に裁判員もあるにすぎない。

 しかし他方で、犯罪を犯したと疑われる人について、マスコミが独自に様々な観点から調査し、取材して報道することは、必要なことである。平木参事官が挙げる6項目は、全部、自制すべき点ではなく、積極的に明らかにして欲しい点である。もちろんそこには、家族のプライバシー尊重とのせめぎ合いがあるわけだが。

 そういうわけで、裁判員制度の推進のためになすべきことは、マスコミに自制を求めるのではなく、報道の影響を受けた人が裁判員候補になることを前提に、予断排除のための手続的工夫を、陪審選定手続や評議における説示などを通じて実行していくこと、それしかないのである。
後は、アメリカのように、裁判員をホテルに缶詰にしたり、地域的な問題があればより被害者感情の少ない土地に移送するとかの方法もあり得るところである。

 町村先生は、

 マスコミの問題性は、警察発表をとりあえず真実と発表し、捜査機関が意図的に流していることかもしれない内容を無批判に受け入れてしまうやり方である。

 それから、被害者の感情や社会的な義憤に迎合し、かえって煽り立てるような報道姿勢も大きな問題である。

 とされながらも、

 裁判員制度の推進のためになすべきことは、マスコミに自制を求めるのではなく、報道の影響を受けた人が裁判員候補になることを前提に、予断排除のための手続的工夫を、陪審選定手続や評議における説示などを通じて実行していくこと、それしかないのである。
 後は、アメリカのように、裁判員をホテルに缶詰にしたり、地域的な問題があればより被害者感情の少ない土地に移送するとかの方法もあり得るところである。

 とされている。

 しかし、私は、自主規制にせよ、法的規制にせよ、マスコミの報道規制なしに、今の日本で、「予断排除のための手続的工夫」によるのみで裁判員による公正・中立な裁判を期待することなど夢物語ではないかと思う。

 これは、このブログで光市母子殺害事件の記事を書くようになって、一般の方々から多くのコメントを頂いて実感したことであるひょっとしたら、平木参事官は今枝弁護士や私のブログのコメント欄をご覧になっておられるのではないか)。

 もちろん、アメリカのように裁判員をホテルに缶詰にしてテレビ、新聞、雑誌を見せないのがベストだろうが、そんなこと実現不可能である。そんなことをしたら予算がいくらかかるか知れないし、自由を束縛される裁判員も黙ってはいないだろう。

 ボツネタ(岡口裁判官のブログ)には、こういう記事も紹介されている。

「イギリスの刑事司法制度に見られる幾つかの特徴について(要旨)」                         著者 仙台地方検察庁検事正 倉 田 靖 司

 イギリスの報道規制はたいへん厳しいようだ。

 私は、やっぱり、マスコミの事件報道について何ら規制のない今の日本で、裁判員制度を実施することなど無謀にすぎると考える。

 裁判員制度には絶対反対!!

追記:

 「辺境通信」さん経由で知った記事

 【野菊】裁判員制度で報道はどうなる?

         (Sankei Express、9月17日)

  産経新聞の福富正大記者の記事である。にしてんま傍聴記でおなじみの司法記者さんである。

 新聞社45社とNHKから、社会部長やデスク、司法担当記者らが参加する裁判員制度の勉強会というものがあるそうである。そこでの話。

  
 裁判員法が制定される過程で、03年に政府の司法制度改革推進本部が用意した「たたき台」には、以下のような規定が盛り込まれていた。

 「報道機関は事件に関する報道を行う際、裁判員らに偏見を生じさせないよう配慮しなければならない」

 刑事裁判は、法廷に提出された証拠のみで判断するのが鉄則だ。それが職業裁判官ならともかく、素人の裁判員の場合、報道によって「有罪」の心証を抱いてしまいかねない-というのがこの規定の趣旨だ。

 結局、表現・報道の自由との兼ね合いで、裁判員法に先の規定は盛り込まれなかった。だが、制度が始まるまでに、業界内でなんらかの「自主ルール」を策定しなければならない。

 勉強会では、陪審制が実施されている英国などの事例も報告された。英国では裁判所侮辱法により、逮捕あるいは起訴後の「裁判の公正な進行が妨げられる危険のある報道」は処罰対象となる。裁判所が報道禁止命令を出すことすらある。

 山口県光市の母子殺害事件のことも話題になった。現在、審理がひと区切りつくたびに遺族の本村洋さん(31)の会見の様子が報道されている。だが、英国の基準に照らしたならば、問題となる可能性が高いという。例の懲戒請求発言なども、オンエアは難しかろう。さてさて、今後の事件報道はどうなっていくのだろうか。

 司法記者さんたちも、光市母子殺害事件の報道について、こういう問題意識を持たれているのだなあ、と興味深く読ませて頂いた。

 裁判員制度が始まる前に業界内の「自主ルール」の策定がなされるというが、どんなルールだろう。

 前記したイギリスの報道規制では、今回の光市母子殺害事件のテレビ報道の殆どがオンエアは無理だろう。もちろん、今回の懲戒請求煽動事件の発端となった、あの「たかじんのそこまで言って委員会」などは絶対にオンエアできまい。

 さて、マスコミ業界はどうするのだろう。

 私はその遵守が期待できそうもない「自主ルール」の策定よりも、問題山積みの裁判員制度の実施を諦める(最低限延期する)ことの方を検討すべきだと思うのだが・・・。

               Hana3bb

「光市母子殺害事件のマスコミ報道をについて、あなたはどう思いますか?」のアンケート間もなく締め切りです。関心のある方はご参加をどうそ。

   アンケート記載の記事「ようやく・・・。」   

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橋下弁護士懲戒煽動事件:原告の意見陳述

 きょうは、橋下弁護士の懲戒請求煽動事件の第1回弁論期日だったようだ。

 原告らの意見陳述があったということだ。

  「今枝vs橋下」第1回口頭弁論で全面対決

                   Sankei Web(2007/09/27 14:27)

   橋下弁護士への損賠訴訟で口頭弁論「TV発言で業務妨害」

      (2007年9月27日14時49分  読売新聞)

 原告らの意見陳述は、光市事件懲戒請求扇動問題 弁護団広報ページで全文読むことができる。

 原告らも被告も、双方とも訴状、答弁書、準備書面をネット上に公開するという、前代未聞の裁判になっている。

  橋下弁護士のブログ→ 橋下徹のLawyer's EYE

  原告ら代理人のHP→ 光市事件懲戒請求扇動問題 弁護団広報ページ

 この裁判は、法的観点からみても、なかなか興味深いものがある。今後も注目したい。

               Hana3f 

 さて、昨日の私の記事に対して、たくさんのアクセスやコメントを頂いている(たいした記事ではないと思うのだが)。

 「こんな子供っぽい事件を取り上げること自体が子供っぽい」などというコメントも頂いたが、私としてもたいそうな事件だと思って取り上げたわけではない。しかし、どういう事件を題材にするかはブログ主の自由だろう。

 この事件(事件というほどの事でもないが)は、どなたかがコメントで指摘されていたように、この裁判においては実に些細な手続的な行き違いにすぎない。

 しかし、それをあえて「おおごと」のようにまず取り上げたのは橋下弁護士である。それに対して、原告ら代理人が反論しただけのことである(反論といっても、ただ事実関係を明らかにしただけのことである)。

 橋下弁護士のこの2つの出来事に対する反応には、「自分のやっていることは全て世間の常識にかなったことだ」という彼の奢りを感じたので、あえて記事に取り上げてみた。

 ちなみに、私は、90枚もの準備書面を(たとえ事前に相手方に連絡するとしても)ファックスで送ることなどしない(したこともない)。相手のファックス受信に支障をきたすだけでなく、ファックス用紙を使わせてもらうことにもなるから。

 また、裁判所に90枚もの準備書面を(たとえ事前に裁判所に連絡するとしても)ファックスで送ることなどしない(したこともない)。裁判所のファックス受信(緊急の要件もあるだろう)に支障をきたすだけでなく、ファックス用紙(税金でまかなわれている)を使用させてもらうことにもなるから。

 更に、期日の調整については、裁判所が候補に掲げてきた日時には、できるだけ○をつけるようにしている(たいていは、裁判所がファックスで候補日時をいくつも記載した書面を送付してくるので、そこに都合のつく日時に○、都合のつかない日時に×などをつけて返信するようになっている)。

 ましてや、電話会議のときは、事務所で裁判所からの電話を待てばいいので、×をつけなければならない日時は格段に減るのである。

 ( 別に自慢にするようなことでもないけれど。)

  こういうことも考慮に入れつつ、橋下弁護士の記事を読んで頂ければと思う。

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橋下弁護士ブログ考:子供のケンカじゃあるまいし・・・。

 橋下弁護士が、答弁書のファックス送信のことやら、期日の調整のことやらで、また吠えておられる。

 答弁書のファックスの件は、

  橋下弁護士の言い分はこう↓

    原告らのあまりにも身勝手な法律上の義務

    (長いので引用はカンベン)

※ 事実関係の提示と感情の発露がごっちゃになっていて長いこと、言葉遣いが荒く品がないこと、から引用は差し控えさせて頂きました。

   懲戒扇動被害弁護団の言い分はこう↓

  橋下弁護士が9月22日のブログで触れられている「大量のFAX送信」に関するご連絡について,ご説明をしておきます。
 大量のFAXを送る前に連絡を入れることが法律上の義務であるなどと言うつもりは毛頭ありません。社会的マナーとして,次回からのお願いを差し上げた次第です。
 なお,9月21日に橋下弁護士にお送りしたご連絡文書の全文は以下のとおりです。
「広島地裁 平成19年(ワ)第1417号事件 について,当職宛に答弁書及び準備書面1の送信を受けておりますが,文字のポイント数が小さく,読みづらい箇所がありますので,クリアコピーを郵送いただけますよう,お願いいたします。
 また,今回の答弁書のように大部にわたる書類を送信されるときは,郵送されるか,FAX送信前にご連絡をいただけるようお願いいたします。」
 Posted by 弁護団事務局長(管理者) 2007年09月23日(日) 22:48:25
    (太字は管理人による)  
 
 期日の調整の件は、
  
   橋下弁護士の言い分はこう↓
      原告らいい加減にしてくれよ!!
     (長いので引用はカンベン)
※ 事実関係の提示と感情の発露がごっちゃになっていて長いこと、言葉遣いが荒く品がないこと、から引用は差し控えさせて頂きました。
   
   懲戒扇動被害弁護団の言い分はこう↓
第2回期日(弁論準備手続)  期日は未定です。
 被告橋下弁護士は,平成19年9月26日付けのブログで,「原告らには、代理人がぞろぞろ就いているんだけど、全員が第2回にも出席するとの一点張りで、向こうの日付がなかなか合わないわけ。」と記載されておりますが,この点は事実と異なります。
 原告側は,裁判所の示された候補の中から,5名の代理人のうち一部しか出席できない期日を含めて,これまで4日間に及ぶ候補日時について出席可能と回答しております。
 裁判所からお聞きした限りでは,これまで,被告のご希望の時間帯がかなり限定されていた(木曜午後1時から2時のみをご希望されていた)ため,調整が調わなかったようです。
    (太字は管理人による)

はてさて・・・

  どっちが、非常識? どっちが、子供?
         Seesaw
追記:「光市母子殺害事件のマスコミ報道をについて、あなたはどう思いますか?」のアンケート間もなく締め切りです。関心のある方はご参加をどうそ。
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着服?いや着席!

 きょうは、朝から消費者被害事件の訴状の起案をしている。そろそろ仕上げなければならない。

 ちょっと休んで、いつも拝見させて頂いているボツネタ(岡口基一裁判官のブログ)を見たら、こんなニュース(?)が・・・。

 []社保庁関係者 記者会見で「着席」を「着服」と言い間違える。

「失礼ですが,着服してお話をさせていただきます。もとい,着席してお話をさせていただきます。」

 きっとこのお方は「着服問題」で頭がいっぱいだったのだろう。

 笑えるけど笑えない話。

              Bassman2

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今枝弁護士、産経新聞福富記者、フリージャーナリスト綿井さんの記事の紹介

 光市母子殺害事件の差戻審の集中審理が終了した。第1回公判が5月24日であるから、昨日の第10回公判まで約4カ月である。

 このような重大事件の審理としては異例のスピードだったのではないか。

 昨日からこのブログのアクセス数も増えている。昨日のアクセス数は1万を超し、今日も既に1万4,000を超えている。

 コメントも頂いているが、あいかわらず仕事に追われており、お返事をしたり、まとまった記事を書いたりできそうにもない。

 ひょんなことからネット上でこの事件に関わることになって以来、私もこの事件について多くの資料を読んできたし、思うところも多い。もうちょっと時間に余裕ができたら、まとまった記事を書きたいとも思う。

 さて、昨日は本村さんの意見陳述があったり、被告人の思わぬ発言があったり、また記者会見で今枝弁護士が号泣されるなどの出来事があったようだ。

 私はテレビのニュースでちらっと見た程度で、そもそも事実の詳細を知らないので、意見を述べることはできない。

 以下の3人の方のブログは事実を知る上で、また考える上で、大変参考になるものだ。ぜひお読み下さい。

 今枝弁護士のブログ 

   本村洋さん 1   

   検察官は、僕をなめないでいただきたい! 

 産経新聞福富正大記者のブログ

   彼が犯した新たな罪《光市母子殺害・番外》

 フリージャーナリスト綿井健陽さんのブログ

   【また広島にて その3】    

 

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被告人質問3日目

 きょうは、午前中に検察側申請の法医鑑定人の証人尋問があったようだ。

光市母子殺害差し戻し控訴審、法医鑑定人の証人尋問

Sankei WEB (2007/09/20 11:52)

光母子殺害:法医鑑定の教授弁護側主張否定…集中審理で

毎日新聞 2007年9月20日 11時37分 (最終更新時間 9月20日 12時25分)

 私が今回の集中審理で一番注目していたのは、実はこの検察側の法医鑑定人の証言。しかし、あまり詳しく報じた記事がなかったのは残念である。

 やはり弁護側申請の法医鑑定人と検察側申請の法医鑑定人では真っ向から意見が対立しているようだ。医療事故の調査で専門医の意見が割れたり、医療過誤訴訟の鑑定人の意見が割れるのと同じである。

 裁判官はどう判断するのか。裁判官も苦しいところだろう。

 昨日の被告人質問については、産経新聞の記事が比較的詳しく報じていた。

光市母子殺害差し戻し審第9回の詳報(上)

光市母子殺害差し戻し審第9回の詳報(下)

Sankei WEB (2007/09/19 23:49)

 被告人質問の一部を担当された今枝先生、お疲れ様でした。

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きょうは四日市へ出張

 きょうは四日市に出張した。

 暑い日の出張は辛い。駅から裁判所まで歩いたら汗びっしょり。

 帰りに○○百貨店で安売りしていたCDを2枚購入。

1枚目はこれ。「朝のモーツァルト ☆リラクゼーション」

    Sutoresu

 私は事務所まで車で通勤している。大体2,30分位の運転なのだが、朝は大体クラシック音楽を聞くことにしている。別にクラシックファンというわけでもないのだが、雑念が湧かなくて落ち着くから。

 特にお気に入りはモーツァルト。それで、「朝の」モーツァルトという題名に惹かれて購入した。

 もう1枚はこれ。「アルファ波分析によるストレス解消 ストレス解消の音楽」。

   Storesu

 こちらは、聞けば誰でも知っている、カノン(パッヘルベル作曲)、四季の春(ヴィヴァルディ作曲)、愛の夢第3番(リスト作曲)などが入っている。

 確かにアルファ波が出そう。

 帰りの車の中で聞こう。最近ストレス溜まり気味だから。

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被告人質問2日目

 本日の被告人質問のニュース速報を拾ってみた。

光母子殺害:元少年「反省仕方分からなかった」 集中審理

 毎日新聞 2007年9月19日 11時40分 (最終更新時間 9月19日 12時14分)

「殺すつもりなく殺した」 元少年、教戒師に打ち明け 光市母子殺害事件

 Sankei WEB (2007/09/19 12:52)

「弁護人に言われ起訴事実認める」母子殺害差し戻し審

 (2007年9月19日13時52分  読売新聞)
  [時事通信社:2007年09月19日 19時10分]
 新聞社ごとに少しずつ光のあて方が違っているようだ。
 
             Xxx
            
                
 昨日の被告人質問については、産経新聞が詳細を報道している。

詳報・光市母子殺害差し戻し審第8回

 Sankei WEB  (2007/09/18 21:59)

 これらの記事を読んでいて思ったのは、やはり記者の主観の入る要約記事ではよく分からないということだ。

 被告人の供述の変遷の理由と反省の情を問うという重要な被告人質問は、やはり法廷で見聞きしないと(最低でも速記録がないと)、微妙なニュアンスは伝わらないし、その言葉の奥底にある被告人の心情も伝わってこない。

 Sankei WEB の記事にある

・・・教戒師に「殺すつもりがなくて殺した」と打ち明けていたと明らかにした。

 元少年は「背負いきれないほどの責任の重みを感じていた。弁護士は嫌いなので伝えられなかった」と述べた。

はあまりに要約がすぎて、趣旨が明確ではないのだが、これを1審、2審の弁護人はどんな気持で読んだのだろうか。

 被告人が1審、2審の弁護人について述べていることが真実かどうかは分からないが、こういう事態に陥ってしまったことは被告人にとっても、1審、2審の弁護人にとっても、大変不幸なことだ。

 本件のように重大かつ被疑者・被告人が少年という事件には、本当は捜査段階から弁護人がつくべきであったし、その弁護人も複数であった方がよかったのに、と大変残念に思う。 

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被告人質問始まる。

 きょうは光市母子殺害事件の差戻審の大詰めとも言うべき被告人質問が始まる日。

 京都から帰って夕方のテレビニュースをちらりと見た。

 ネット上では次のような記事が。

   「傷害致死知らなかった」(共同通信)

     [共同通信社:2007年09月18日 19時26分]

  「傷害致死知らなかった」 母子殺害の元少年が殺意否定

              中國新聞  '07/9/18

   被告「黙秘権知らされず」光市母子殺害差し戻し審

             産経新聞  (2007/09/18 19:46)

 ほぼ最高裁弁論要旨、差戻審更新意見書記載どおりの供述内容だったようだ。

            Waremokouc

 それにしても・・・。

 テレビニュースの被告人の供述のアテレコ(?)の声。

 ちょっと意地悪すぎやしないか。

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きょうは京都出張

 きょうは医療過誤訴訟の打ち合わせのために、京都へ出張した。

 名古屋も暑いが、京都も暑い。

 新幹線を降りて、汗だくになって市営地下鉄の乗り場に向かった。

Rokka_2

 乗り場近くのロッカーがこれ。

 さすが京都。コインロッカーにも桜の花びらが描かれている。

  

 

 

  烏丸御池付近の交差点にさしかかったとき、チンドン屋さんに遭遇。

  Tindonnya_3

  残念ながら後ろ姿しか撮影できなかった。

  チンドン屋さんを見たのは何十年ぶりか。

  本日の京都土産がこれ。

          Miyage_2

 今まで使っていた扇子が夏うちに使い倒して骨が折れてしまったため、新しいものを購入。

 紙でなく布製で、少々高かったが丈夫そうなので購入した。

 あとは、京漬け物と生麩餅。

 生麩餅は先回の京都出張でお土産に買っていったら事務員に好評だったため購入。

 日持ちはしないが、生八つ橋よりもおいしいと思う。

   

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懲戒請求扇動被害弁護団のホームページが開設

 今枝弁護士のブログに続いて、懲戒請求扇動被害弁護団のホームページも開設された。

 ホームページを開設した趣旨は、

 ここは,光市事件弁護人のうち4名が原告となって提起した橋下徹弁護士に対する損害賠償請求訴訟事件の原告代理人弁護士グループ(懲戒扇動被害弁護団)の広報用ページです。
 この事件に関する情報発信を通じて,より多くの方々に,光市事件に限らず,刑事裁判・刑事弁護の意義について考えていただきたいと思っています。そのためには,なるべく原典に近い情報に直接触れることができるよう,提供できる情報は提供し,皆さんの疑問に答えていくことが大事だと考えています。

ということだそうだ。

 このホームページには、橋下弁護士を被告とする損害賠償請求事件の訴状の主要部分も公開されている。法曹関係者には関心のあるところだろう。

 そのほかにも、

  • 平成19年9月3日 提訴記者会見でのプレスリリース(提訴の趣旨)
  • 平成19年9月6日 橋下弁護士記者会見に対する弁護団のコメント

などは、今回の懲戒請求事件に関心のある方は必見である。

 これからも、このホームページでいろいろな情報が開示されるようだ。

 光市母子殺害事件の弁護団の今枝弁護士も、懲戒請求扇動被害弁護団も、ついに自らの手で情報の発信を開始された。

 このような情報の開示が社会にどのような影響を及ぼすのか、静かに見守りたい。

   Cosumosu0002

 

 

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ようやく・・・。

 きょうは、こんなニュースが!

 光市事件:「報道を検証する会」がテレビ局に申し入れ

     毎日新聞 2007年9月13日 21時04分 

  この光市事件:「報道を検証する会」のメンバーは学者とジャーナリストらしい。メンバーがどういう方かは知らないし、申し入れ自体にどの程度の効果があるかも分からないが、ともかくこういう動きがあったのは喜ばしいことだ。

追記:上記記事に

 同会は放送界の第三者機関「放送倫理・番組向上機構(BPO)」の放送倫理検証委員会にこの問題を取り上げるよう求めるという。

という一文の追加がありました。BPOの調査・検討に期待します。

 読売テレビも対象になっていたらしいから、例の「たかじんのそこまで言って委員会」もしっかり検証して頂きたいものだ。

 今枝弁護士もブログを立ち上げられたことだし、私はちょっとブログを休ませて頂こうと思う。

 その前にこんなアンケートを考えた。9月30日までです。よろしければご参加下さい。

 「マスコミ報道」というと抽象的すぎるかもしれませんが、テレビ、新聞、雑誌など全てを含め、何かおかしいと感じたら「おかしいと思う。」、まあこんなもんだろうと思ったら「普通だと思う。」をご選択下さい。

  

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光市母子殺害事件の弁護団の一人、橋下弁護士を提訴した原告の一人、今枝仁弁護士の話(総まとめ)

今枝仁弁護士の話をまとめて掲載する。

 この話は、超初級革命講座(坂井弁護士のブログ)と私のブログのコメント欄へ投稿されたものである。

 ご本人のものであることは確認できている。また、転載についても許可を頂いている。

 ※ この今枝弁護士のお話は転載OKです。ご本人の了解を得ています。弁護団の一人である今枝弁護士から直接発信された情報として、できるだけ多くの方にお読み頂きたいと思います。 

 今枝弁護士は、最近になって、ご自身のブログを開設された。

 そのブログはここ→弁護士・人間・今枝仁

 今、橋下弁護士と並んで渦中の人であることからすれば、ご自身のブログを開設するというのは勇気がいることだと思う。

 現在、弁護団が差戻審で裁判所に提出した更新意見書の全文を少しずつアップされている。ぜひお読み下さい。

 下記に、当ブログの記事「今枝弁護士の話」へのリンクをはっておく。

   今枝仁弁護士(光市事件弁護団の一人、橋下弁護士を提訴した原告の一人)の説明  

   (事件全体について)

 今枝弁護士の経歴

  (橋下弁護士もびっくりのご経歴の持ち主です。しっかり「世間の風」を吸い込んでおられます。)

 今枝弁護士(光市事件弁護団の一人、橋下弁護士提訴の原告の一人)の話ーその1

  (弁護団に加わった経緯、被告人の斜視についてー本村氏を法廷で睨んだとの報道に関するもの、被告人の未成熟性の主張について、その他被告人の問題の手紙について)

 今枝弁護士の話ーその2

  (弁護団の主張の報道について)

 今枝弁護士の話ーその3

  (弁護団による情報提供について、もっと早く情報を開示すべきではなかったかという批判に対して)

 今枝弁護士の話ーその4

  (被告人の問題の手紙について)

 今枝弁護士の話ーその5

  (被告人が4~5歳の発達レベルで(問題の)手紙を書いたというのかという批判に対して)

 今枝弁護士の話ーその6

 (今枝弁護士に最高裁の弁論に欠席した責任を追求することに対して)

 今枝弁護士の話ーその7

 (弁護団は被害者・遺族の気持ちを考えていないという批判に対して)

 今枝弁護士の話ーその8

 (弁護団からの説明方法についての反省、間違った報道による誤解、弁護団からの説明の限界、差戻審の集中審理は弁護団からの提案であったこと等について)

 今枝弁護士の話ーその9(コメントの質問に対する回答)

 (コメントの質問に対する回答ー今枝弁護士のコメントに対する他の弁護人の反応、弁護人が22人も必要な理由、被告人の反省について、被告人の未成熟について、被告人の不謹慎な手紙について、被告人をサポートしなかった周囲の責任について)

 今枝弁護士の話ーその10(コメントの質問に対する回答2)

 (被告人の手紙について、最高裁弁護人の最高裁の弁論欠席について)

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今枝弁護士がブログを開設

 光市母子殺害事件の弁護団の一員で、橋下弁護士を提訴した原告の一人である今枝仁弁護士が、ブログを開設されました。

 こちら→http://beauty.geocities.yahoo.co.jp/gl/imajin28490/view

 現在は更新意見書を少しずつアップされています。

 ぜひご覧下さい。

 また、皆様、ぜひリンクもお願い致します。

         Cosumosu0001

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今枝弁護士の話ーその10(コメントの質問に対する回答2)

 引き続き今枝弁護士の話を掲載する。

 ご本人のものであることは確認済みである。

 誤解が生じてはいけないので取り急ぎ説明します。

  <被告人の手紙について>

 被告人は、「少年は7年で仮釈放される」という知識は、A君が差し入れてくれた本村さんの「天国からのラブレター」の末尾にそう記載されていることで知った、と言います。しかし、現在出版されている「天国からのラブレター」で、そこは削除されています。なぜ削除されたのか、理由は分かりません。

 被告人が持っていた「天国からのラブレター」を見ると、平成12年3月発行で問題の手紙より前であり、末尾に、少年は無期懲役になっても7年で仮出獄する、と記載がありました。

 もちろん、本村さんが悪いわけではありません。ただ、こういう経緯を前提にすると、被告人がそういう知識をもっていたからと言って、「法制度まで詳しく知っていたのだから、悪質」と言うのはいかがでしょうか。

 もっとも、被告人は、本村さんの書籍で知ったとしても、それをああいうかたちで手紙に書いた不謹慎さは、今反省しています。

 「犬がある日かわいい犬と出会ってやっちゃった。これは罪でしょうか?」についてこれは、弥生さんに対する本件犯行についてふざけて書いたものかのように言われています。しかし、被告人によれば、そういう意図ではなく、この手紙を書いた経緯や動機からは「犬」というところに意味があり、自分が当時、人間としてではなく犬畜生として扱われていた不満を表したものでありそれに尽きると述べます。

 捜査段階で、検察官は、被告人に、「罪を受け入れ、生きて償いなさい。」と諭しました。そのことは検察官調書に記載があります。しかし、「生きて償おう」と考えた被告人が検察官の言うとおりのストーリーの調書作成に応じた(「罪を受け入れ生きて償え」という言葉とともに、「罪を受け入れなければ死刑を求刑する」という威圧を感じていた)被告人に対し、死刑を求刑するという矛盾、被告人の認識と異なる事実関係を前提にすすむ裁判、こういう状況で孤立した被告人が、「僕は人間ではなく犬畜生として裁かれている。」と卑屈に考えたとしても、不自然ではありません。

 たしかに、読み手にとってはいろいろと邪推の余地がある不謹慎な手紙かもしれませんが、この手紙は特定の友人に送られ公表を予定していなかったものですし、読み手がどう受け取るかというよりは被告人がどういう認識や動機で書いたかどうかで不謹慎さは評価されるべきではないでしょうか。被告人が述べる理由でも不謹慎には違いありません。しかし、一般に理解されているような動機ではない可能性も吟味された上で評価すべきと思います。 これらの指摘を前提にしても、評価はいろいろ分かれるでしょう。しかし、評価の前提としての事実関係が、誤解されている状況は改善しなければなりません。

  A君は検察庁に手紙を提出するのと並行して、被告人にふざけた手紙を書いたり面会してことさらに被告人を煽り、またその手紙を検察庁に提出することを繰り返していた、この経緯だけでも、被告人の不謹慎さへの認識がある程度改められるべきではないでしょうか。

 さらに、手紙は伝聞証拠ですから、簡単に証拠として裁判所に採用されることはありません。当然、2審の弁護人は、これらの手紙の証拠採用に抵抗しています。しかし、最終的には、被告人が裁判所からの質問に答え、「手紙を提出してもらっていいです。」と述べたことで、証拠採用されています。

 被告人は、友達の気を引くために非公開を前提に書いた手紙ながら、そういう手紙を書いたのは事実であり、正々堂々いさぎよく裁判所に提出されることを受け入れようとし、受け入れました。手紙の提出を阻止しようとしていたら、手紙の内容でここまで責められることもなかったでしょう。死刑の求刑で命を危険にさらされている中、このような手紙の提出を甘んじて受容した行為、そこに一定の誠実さを看取るのはあまりに甘すぎるでしょうか。

 <最高裁の弁論欠席について>

  最高裁の弁論欠席について私の見識を示せとの要望についてこれを述べることは、私にとってリスクが大きいだけですが、疑問を示されるのももっともですから、誤解され得ることを承知で述べておきます。

 これはよく知られているように、決してドタキャンではありません。期日変更の要請が却下され、それでは出席できない旨の事前連絡がなされていたようです。それでも弁論期日開催を強行した裁判所にも、疑問を感じます。「その日は都合が悪い」という理由で欠席の連絡を受けたのであれば、「じゃあこの日はどうですか。この日は。」と、できるだけ審理の遅延がない間近の期日を指定するという対応で問題を回避することもできたはずです。

 私自身は、他の事件で、最高裁から期日指定の連絡を受け、「準備に時間がかかるから」と言って9ヶ月後に延期してもらったことがあります。しかもその間準備し主張したことが影響し、重要判例集に載るような新判例になりました。ほかの弁護士にも同様の体験があります。

 この事件に限り、裁判所はこういう慣例に反した強硬な対応をしており、その理由も示されていません。ただ、私は当時の状況を直接体験したのではないので知る限りの情報や結果から見た独断的な評価にすぎませんが、私自身であれば、裁判所がこのような強硬な姿勢を示しているのに対し、それは不当と思うものの、他方でもっと早くから被告人と接見を開始するなどして、最終的には弁論期日を欠席しなかったであろうし、最終的に欠席という方法を選択したことは過ちであったと言えるだろうと思っています。

 裁判所の姿勢から、確実と断定できないものの、破棄差し戻しが予想されます。なにより欠席する度胸がありません。前述したような裁判所の通常の対応は法曹界のみの常識ですし、弁護人の欠席連絡を遺族に連絡しなかった裁判所の態度に不満を持つとしても、遺族として弁護人の行動に疑問と不満を感じるのはやむを得ないことですから、遺族に経緯を説明し過ちを謝罪する努力をするでしょう。しかし、実際には、言うは易く行うは難し、ですし、当時の状況から遺族が会ってくれない状況であったのかもしれません。

 もっとも、当時の弁護人としては、漫然と弁論に出席したことにより万が一にも最高裁が弁論を終結して自判し、すぐに被告人に死刑判決が下されることを容認することができずその損失を、自分らの信用失墜等の損失よりも回避したかったのでしょうから、価値観のウエィトの置き方が私などのレベルよりはるかに卓越しており、私の意見はたぶんに当事者でない者による結果論の性質もなくはありません。

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今枝弁護士の話ーその9(コメントの質問に対する回答)

 今枝弁護士が、当ブログのコメント欄記載の質問に回答されたコメントをここに掲載する。

 ご本人の了解を得て、一部編集及び誤記の訂正をさせて頂いた。

いくつかの疑問に答えます。

Q 私のコメントに対する他の弁護人の反応
  静観されています。辞めろ、とか、こうしろ、という声は一切ありません。

Q なぜ22人も必要か
 本件は、最高裁が「事実認定は揺らぎなく認められる」とまで述べており、実質的に再審請求に近い困難な状況です。しかしなぜわざわざそこまで言及されたのか、読み方はいろいろあるでしょうが、差し戻し審に対する牽制の意味もあるのかもしれません。そうすると最高裁自身、差し戻し審で事実が覆らないか不安があったとも読む余地も生じます。
 再審弁護団で20人くらい集まることは珍しくありませんし、再審弁護団もほぼボランティアです。
 また、法医鑑定、心理鑑定、精神鑑定、短期集中審理などの方針から、通常よりもはるかに多くの人員を要します。

Q 被告人の反省について
 被告人は、最高裁段階まで、親にも見放され、友達も離れ、「不謹慎な手紙」の提出で誰にも手紙も書けなくなり、孤立していました。
 しかも、旧2審までは、被告人自身が認識していない事実関係を前提に、反省を迫られていました。「僕のやったことと違う。」という思いの中、真摯な反省ができるのは、どれほどの人間でしょう。
 彼の反省が十分ではなかった、到底反省していると思われにくい状況であったとしても、それを全て彼の責任にするのは酷ではないかと思います。
 今現在、被告人は、自分のした事実と厳密に向き合い、弱いところは弱いところとしてさらけ出し、今後反省を深めていくための努力をなしています。
 特に、彼を分析した家裁記録を彼自身が読んで内省を深めることが、成長に影響した面は少なくありません。
 私も当初は接見中、?、と思うこともありました。しかし、徐々に、本当に徐々にではありますが、ようやく彼も成長し始めています。十代の少年の苦悩と成長を、ようやく26歳の今ゆっくりと始めています。

Q 被告人の未成熟について
A 家裁の調査記録の随所に現れています。

 家裁記録で、

  •  「自尊意識が傷つきやすい未成熟」
  •  「原始的な迫害不安がでてくる」
  •  「幼稚で自己愛が強く」
  •  「性格偏奇、精神障害の疑いがある。」
  •  「内的活動は活発で空想癖を持ちやすい。」
  •  「3歳以前の生活史に起因すると思われる深刻な心的外傷体験や剥奪、あるいは内因性精神病の前駆等により人格の基底に深刻な欠損が生じている可能性も窺え」
  •  「父親から当時の少年としては理由の分からない強い叱責を受けていたことが原因であろう」
  •  「このような家族状況が、自己無価値感や傷付きやすい幼児的な自尊心の源泉」
  •  「同姓の友人関係での親睦や連帯に大きな価値を置いており」
  • 「異性関係については、未熟である」
  •  「男女の接近した関係を、『母と自分、それに介入する父(エディプス的状況)」といった枠組みで認知してしまいがちであり、そのために生起した依存感情や憎悪と性愛的感情の区別がつかなくなり混乱した行動に至りがちであろうと推察される」
  • 「被害者に実母を投影」
  •  「退行した心理状態」等とあり、「死者が生き返ると本気で信じている」
  • 「劇画化して認識することで安定しようとのの防御機制が働いている」

旨報告されています。
 学校の先生から見た被告人像も、「動作や話の内容が幼稚」「幼稚さがあり、判断力も甘い」等、その幼稚性を窺わせるものです。
 さらに、被告人が逮捕後に実弟から来た複数の手紙を見ると、延々とプロレスの話題のみが書かれています。こういう事態になって、兄弟とプロレスの話しかできない関係であった、ということです。

Q 不謹慎な手紙について
A これは私は、手紙の相手が酷いと思います。仮に相手をA君とします。
 A君は、検察に「こういう手紙をもらっている」として被告人の手紙を提出しながら、並行して、被告人に手紙を書き、その中で被告人を挑発し、誘惑してことさら不謹慎な手紙を書かせています。
 「天国からのラブレター」を差入れ、「こんなん書いてるけど、どう思う?」と感想を求めたのもA君です。ほとんど「おとり捜査」です。
 一方被告人は、自分の認識している事実とは異なる事実に反省を求められ、親からも見捨てられ、親しく話や手紙ができるのはA君でした。A君とは拘置所の部屋が隣りだっただけの関係なのに、A君を「親友」と呼びます。
 A君には分かってもらいたい、A君に離れていってほしくない、そういう寂しい状態の被告人が、A君が手紙の中でふざけた手紙や本村さんへの非難に迎合して、書いたものに過ぎません。少年記録にも、「その場ごとの期待に合わせて振る舞う順応性を見せる。」「周囲の顔色をうかがいながら行動することが習性になっている。」等と評価されています。
 それにしてもあまりに不謹慎すぎるとは思いますが、そういう背景を前提に評価して頂きたいと思います。

Q サポートしなかった周囲の責任
 少年記録にも、

  •  「受け入れがたい自分の悪の部分を切り離さずに自分のものとして受け止めていく作業を必要とするものであり、事件の重さに応じた相応の期間を要する。」
  •  「精神的にサポートを受け、ある程度安定した状態にないと困難であるため、定期的なカウンセリングが望まれる。」
  •  「今後起こりうる精神的な落ち込みを語れる場がないと大きく崩れるおそれも否定できない。社会復帰後の予後は施設内での経過次第である。」
  •  「いわゆる自己愛の傷つきに由来する人格の偏りであると考えられるため、将来的に当人格障害を含む、いわばDSMーⅣのクラスターBに該当する人格障害に固まっていく可能性はある。」
  •  「今後さらなる精査を行う機会があれば、衝動統制の問題については、器質的な負因の存在の有無を確認すること」
  • 「刑事裁判手続を通じて、罪の重さと現実の厳しさを直視させることが、本少年については不可欠の教育的意義を持つと考えられる。その上で、かなり長期間の施設内教育に委ねることが相当であろう。とりわけ贖罪教育に重点を置いて指導を行い、少年に罪の重さを認識させ、遺族に対する償いの念を深めていきたい。」

とあります。
 このような対処を、司法の過程できちんとなしていたら、もっと早く被告人に真摯な反省と更生の芽が生じていたのではないでしょうか。
 残念なことです。

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産経新聞福富記者とフリージャーナリストの綿井さんの記事

 橋下弁護士がらみの場外乱闘に気を取られていたら、

 もう光市母子殺害事件の公判期日が迫っている。

 そのせいか、ジャーナリストや司法記者らのブログも更新されている。

 かねてから注目していたお二人のブログも更新されている。

 その一人は、産経新聞記者の福富正大記者のブログ

   にしてんま傍聴日記

 もう一人は、フリージャーナリスト綿井健陽氏のブログ

   チクチクPRESS

 このお二人とも、先回の公判のときの被告人の服装(タンクトップに軍パン)を取り上げているのが興味深い。

  福富記者の7月25日の記事はこちら

     月日はめぐれども

 別に被告がどんな服装をしようが決まりはないんだが、やっぱりタンクトップってのはこういう場でこういう立場でいかがかと思う。ちなみに遺族の本村洋さんは、どんなに暑かろうが法廷ではダークスーツを着ている。もちろん、ジャケットを脱ぐこともない。

 私もこのブログの記事を読んだときに、えーっと思った。弁護人は被告人に最低限「不謹慎と思われるような服装は避けるように」と注意するはずだ。ただでさえ被告人に対する眼が厳しいのに、どうしてこんな服装をさせてしまったのだろう、と思っていた。

  そして、綿井氏の9月12日の記事はこちら

     ランニングシャツ

 この服装に対して、傍聴していた記者たちの間でも様々な「推測」から「憶測・思い込み」までが飛び交った。「戦闘モードに入った」「調子に乗ってきた」などなど。その後のメディア報道でも同じだ。その服装に対して「ここに反省の情のかけらも見ることは私にはできません」とまで結びつけるテレビキャスターまで。毎回裁判の傍聴記を書いている人たちは、「猛暑とあって…」「梅雨明け直後の広島が暑かったこともあるだろうが…」と単純な想像をしていた。

 さて、実際にはこのランニングシャツの向こう側にどんなことがあったのだろう。なぜ彼はそんな服を着ていたのだろうか? いまヤフーにアップされている弁護団会見映像(7月分)の1回目を見てほしい。

 この被