裁判員制度の正体(ここまで言っちゃっていいの?)
PINE’s page さんが裁判員制度の正体という本を紹介されていた。
今日、早速購入してちら読みした。本のリンク集にも紹介。
この本の売りは
元判事の大学教授が「赤紙」から逃れる法を伝授
というところ。
その部分
第9章 この「現代の赤紙」から逃れるにはー国民の立場から
を読んで笑ってしまった。
たとえば、「裁判員選任の手続の日に裁判所に行って、自分は裁判員にはならないという辞退理由を説明し、裁判長から免除を勝ち取る、つまり辞退を正式に公認してもらう」方法の一つとして、
その三は、きわめて「難儀な」人を装い、そもそもこの人は合理的な思考や発言はできないようだ、とてもこういう人と一緒に法廷をつとめるのは無理だ、と裁判長に思わせることです。そのためには、この面接にあたって、相手の論理の土俵に乗らない、というのが議論の鉄則になります。具体的な方策としては、そういう事由に当たりそうな事情を何でも針小棒大に申告し、「非学者、論に負けず」という諺そのままに、一歩も引かず、自分はやれない、やらない、こういう事情を抱えているのに、もし損害が発生したらどうしてくれるのか、とまくし立てるのが適切です。裁判官は、日頃、論理と合理性の世界に生きていますから、論理も合理性もまったく通用しない、そもそも最初から話が通じない、という人には非常に弱いのです。裁判長は、裁判員候補者を合理的な論理で説得しようとするでしょうから、これに対抗するには、絶対に合理性の土俵に乗らず、あくまでクドクド、ねちねちと不合理の世界で応対するのがよろしいでしょう。
同書 203,204頁
元裁判官がこう語られると説得力がある。光景が目に浮かぶようだ。
民事裁判に被告本人が出頭したとき、こういう態度を取る被告に裁判官がほとほと困り果てている姿を私は何度も見ている。
なるほど、確かにこういう態度に出れば、裁判官から「あなたには裁判員になって頂かなくても結構です。いや、なって頂かない方がありがたい。」と言ってもらえるだろう。
この本は、この他にも「いかにして裁判員という不当な義務から逃れるか」いろいろな方法を伝授してくれる。
しかし、単なるハウツウ本ではない。
裁判員制度がいかに、無用、違法、粗雑、不安、過酷、迷惑な制度かを真面目に説明している。
こちらの内容については、おいおい紹介していきたい。
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コメント
この記事へのコメントは終了しました。
私も、「裁判官は、日頃、論理と合理性の世界に生きていますから、論理も合理性もまったく通用しない、そもそも最初から話が通じない、という人には非常に弱いのです。」のところで大爆笑でした。
投稿: PINE | 2007年8月26日 (日) 19時43分
昨日、札幌の裁判所で裁判を傍聴して来たものです。
多分資料を持っていたので裁判員制度の勉強若しくはエントリーしている大学生(バカ学生)かと推察されました。12月19日(水)16時からの交通裁判でした。傍聴に来ていて寝ている学生が数名見受けられました。
どこの大学だぁー?言ってみろ!バカ学生。
裁判を何と考えて傍聴に来ているのか?裁判所職員含めて
あのような人間に裁判員制度を任せるのであれば
まったく意味がないと思います。もし、当該者と思われる人間が
この書き込みを閲覧したなら直ちに、裁判員制度のエントリを
辞退し、自らの行動を改めて欲しいと思います。
「ふざけるな!バカヤロー!」とその場で殴ってやろうかと思いましたが
私は大人なので堪えました。あんな人間(若者)がこれからの日本を
支えていくかと思うと不安でなりません。生きている価値ないから
死ね!って気持ちです。
投稿: MAKOTO | 2007年12月20日 (木) 23時26分
>第9章 この「現代の赤紙」から逃れるにはー国民の立場から
これこれ。
いやー、いかにして召集から逃れるかをここんとこ真剣に考えてたんですよ。
なーんだ、そんなに悩む必要なかった。
まず、私は論理など必要でないというタイトルやサブタイトルを打ったあらゆる本を読んでいる。最近では政治家が座右の銘にまでしたといわれる階級社会好きな品格ものも読んだ。
加えて、氏ね、木もい、う材、九才、といった書き込みをなんの躊躇なくできる。
さらに、マスコミにも洗脳されやすい。金メダル捕ったオリンピック選手の身内の選手の事が週刊誌に載っていたら、気になってコンビ二で立ち読みせず、わざわざ買ってしまうほうだ。
よし、これで悩まずに済む。
情報ありがとうございました
投稿: これだ! | 2008年8月31日 (日) 15時36分
>第9章 この「現代の赤紙」から逃れるにはー国民の立場から
これこれ。
いやー、いかにして召集から逃れるかをここんとこ真剣に考えてたんですよ。
なーんだ、そんなに悩む必要なかった。
まず、私は論理など必要でないというタイトルやサブタイトルを打ったあらゆる本を読んでいる。最近では政治家が座右の銘にまでしたといわれる階級社会好きな品格ものも読んだ。
加えて、氏ね、木もい、う材、九才、といった書き込みをなんの躊躇なくできる。
さらに、マスコミにも洗脳されやすい。金メダル捕ったオリンピック選手の身内の選手の事が週刊誌に載っていたら、気になってコンビ二で立ち読みせず、わざわざ買ってしまうほうだ。
よし、これで悩まずに済む。
情報ありがとうございました
投稿: koreda! | 2008年8月31日 (日) 15時39分