ある山登りの話
山道を下って帰る途中の一人の旅人Yがいました。Yの仕事はガイドでした。Yは仕事が入っているので帰りを急いでいました。
そのとき、山道を登ってくる別の旅人AとBとすれ違いました。AとBははじめて山登りをする旅人でした。
AとBは、Xというガイドから、「その山道は険しくありません。山歩きがはじめての人でも山頂にたどりつくのは簡単です。景色がいいのでぜひ登ってみて下さい。」と勧められて、ガイドを頼まずに登ってきたのでした。
YはAとBが登ろうとしている山道は、十分な装備や経験がないと登り切るのは難しい道であることを知っていました。落石も多いので、運が悪いと怪我をする可能性もありました。その山道の入り口には「落石注意」という看板も立っていました。
そこで、YはAとBに「その道は危ないですよ。その看板を見て下さい。」 と教えました。Yは、AとBとは初対面でしたので、どの位山登りの経験があるのか、どんな装備を用意しているのか、またその山道についてどの位調べてきたのか、などは知りませんでした。
しかし、Aは、「ガイドのXが簡単な道ですと教えてくれたんだ。お前は俺を行かせたくないからそんなことを言うんだろう。Xの方がガイドとして上だからやっかんでいるのか。俺は俺でこの山道のことを調べてきたんだから口を出すな。今の発言は脅迫だ。撤回せよ。」などとYに食ってかかりました。
YはAの態度に腹を立て、それ以上Aをとめませんでした。
Bの方は「そんなに危険な道なら登るのはやめます。落石にあって怪我をするのは嫌ですから。私は引き返します。」と言って、引き返しました。
Yは帰り道を急ぎました。
・・・・・・この話はフィクションです。実在の人物や団体とは何ら関係がありません。
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コメント
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何を暗示するかすぐに分かる話ですが(苦笑
世の中には,一定の割合で,痛い思いをしなければわからない人も
いるのですから,もうほかっておくしか仕方ないのではないですか。
ただ上の話とそれで暗示をさせようとする話の決定的な違いは,
上の話は自傷ですむが,暗示をさせようとする話は場合によっては他害の可能性があるということで・・・・。
上の例では,私はほかっておきます。
山に登ることは,愚かな判断だとは思うが,いい大人が自分で判断したことだから(エホバの証人も同様),たとえ怪我をしようとも尊重すべきと思います。
ただ暗示をしようとする話は,他害の可能性があるので,私は,自身に害が及べば排除する(言っても分からない人間には,
痛い思いを味あわせて分からせる)でしょうね。
投稿: yukar | 2007年7月14日 (土) 11時45分
M.T.さん、記事とあまり関係ない質問なのですが、刑法に関して意見を受けつけてる国会議員の方のブログやホームページをご存知でしたら教えてください。
投稿: ファブヨン | 2007年7月15日 (日) 13時10分
「懲戒請求」が1千通ほどになったとのTV放送がありましたが、私が最も恐れるのは、このようなできごとが「ネットへの規制」が権力側だけでなく、弁護士、知識人等専門家および一般の人々にまで「規制」を求める方向へ傾いていく風潮をつくるのではないかということです。
投稿: HS | 2007年7月16日 (月) 11時07分
例え話なのでしょうが、実際の所、中高年の登山での事故が多いです。
山には熊も蛇も居りますし、不慮の出来事も起こります。
携帯電話で簡単に「助けてくれ」と言われても、助けに行くのも大変です。
地元の人間が一生懸命、注意を呼びかけていますが聞いてもらえないのが現状です。
助けを求められれば放置するわけにも行かないですし。
人の話に傾ける耳を持って欲しいです。
投稿: すずろ | 2007年7月16日 (月) 14時52分
そういえば、、山で遭難して救助隊がでると
お金の請求がきたりするんでしたっけね・・・・
民間のヘリとか人員つかうと物凄い額に・・・・
(人数多いと割り勘でどうにかなるけど)
投稿: 山 | 2007年7月16日 (月) 20時24分
親切なYさんへ
もしもAさんが、人の忠告に聞く耳を持たない人物であるなら放置がよろしいでしょう。
もしもAさんが、自身の知識の不足や偏りからYさんの忠告を疑うなら、それを責めるのは酷というものです。
もしもAさんが、なんらかの原因で視野狭窄に陥り、Yさんの忠告が耳に入らない状態であるのなら、Aさんが救い難い愚物というわけではありません。
もしもBさんが、Yさんの忠告を素直に受け下山したのでなかったら、山を下りた事実だけでBさんが賢明な人であると言い切れません。
他人にもし忠告しようとする時は、相手が自分の忠告に従わなくても頓着しない方が良いのではないですか?
>しかし、Aは、「ガイドのXが簡単な道ですと教えてくれたんだ。お前は俺を行かせたくないからそんなことを言うんだろう。Xの方がガイドとして上だからやっかんでいるのか。俺は俺でこの山道のことを調べてきたんだから口を出すな。今の発言は脅迫だ。撤回せよ。」などとYに食ってかかりました。
>YはAの態度に腹を立て、それ以上Aをとめませんでした
親切にしてやったのに、と腹を立てるくらいなら最初から半端な善意など見せぬ方がよろしかったですね。
どうぞ痛い目に遭って下さい、そうおっしゃりたければ暗喩などしなくてもそう言えばいいでしょう。みなさんいい大人なんですから。
投稿: ふーむ | 2007年7月17日 (火) 07時52分
電車でマナー違反を注意した人が刺されるといった事件があります。もちろん、注意に対して暴力で反応するのは悪いことです。しかし、「その注意が正しい」としても、「相手を無知・未経験とみなしての注意」であった場合に、周囲の理解を得られるでしょうか?
投稿: 論理的思考 | 2007年7月17日 (火) 22時49分
久々にきて見たのがこの記事。
うーん、言いたいことはわかりますが、構造が単純化されすぎて
いる気がします。今回の出来事は
「死刑回避のためだけに荒唐無稽な主張をする弁護士」
「被告の主張に沿って弁護をしている弁護士」
という見解の相違から生じているのが最大要因なので、
そこは外せないかと。うまく山登りの例に当てはめられませんが。
時間がたった今ではある程度両方の主張を理解しているつもりです。
投稿: ずっと前の通りすがり | 2007年7月19日 (木) 02時40分
やっぱりというか、懲戒請求した人が困ってるようですね
http://oshiete1.goo.ne.jp/qa3110259.html
投稿: 通りすがりX | 2007年7月19日 (木) 10時50分
論理的思考さん<
正直な感想として、その例え話、かなり分かり辛いですよ。
ずっと前の通りすがりさん<
現在の心境お聞かせください。
投稿: ファブヨン | 2007年7月19日 (木) 17時52分
>ファブヨンさん
ここの元記事の例えよりは近いと思いますが。
どのように理解したかおっしゃっていただかなければ、分かり辛かったどうかも分かりません。
投稿: 論理的思考 | 2007年7月19日 (木) 19時23分
>http://oshiete1.goo.ne.jp/qa3110259.html
これは、ただこの人が迂闊な人なだけだな・・・
一瞬、「釣り」なんじゃないかと疑ったけど、実際
こういう人いるしな~。
ところで(一般の人に)懲戒請求されて本当に懲戒処分を
受けたって前例ってあるのだろうか?
なんていうか、一通だろうと100通だろうと
1000通だろうと協会に呼ばれて訓告うけて終わりって
感じがするのですが。
投稿: YK | 2007年7月20日 (金) 03時00分
論理的思考さん<
自分がここ全体を読んで最初に感じたことは、『丁寧に説明しようとするM.T.さん、それに丁寧に反論されてる方、双方がもっと上手く行って欲しいな。』です。
だから(上から目線には思われたくないですが)両者に等しく「プロの言ってることは、まず間違いなく正しい。聞くべき。」「プロと言えども、相手の感情や気持ちは別。伝えたいなら工夫が必要。」こう思ってます。
両者とも悪いことしてるわけじゃないし、対立する必要性もないので、十分両立できると考えています。
そう思ってるので、M.T.さんの例え話には、なんとなくM.T.さんなりに伝えたい気持ちとか上手く行かない苦悩が伝わってくる感じがして、理解は出来なくないです。
論理的思考さんの例え話は、自分のような視点から見るとM.T.さんにだけ「貴方が悪い」と言ってるようで、M.T.さんなりに伝えようとしたり苦悩してることも認めてないように思えます。
それと、例に出してる電車でのマナー違反トラブルそのものが単純なバランスの面で納得出来ない話です。
マナーの悪い人に注意して、それだけで刺されたら、注意の仕方云々の前に、罪のバランスを考えると圧倒的に刺した人が悪いと思えてしまいます。まず悪い方は刺した方に完全決定。その後に情状酌量の意味で多少は注意の仕方も吟味するくらいなら理解できます。
投稿: ファブヨン | 2007年7月20日 (金) 15時54分