マイペット

アクセスカウンター

  • 2006年5月18日~

コメント・トラックバックについて

  •  このブログのコメント、トラックバックは管理人の承認制となっています。このため、ブログに記載されるのに時間がかかることがあります。管理人の判断でブログの記事と無関係なコメント等や、誹謗中傷等の公序良俗に反する内容のコメント等は承認致しません。

アクセスランキング

ブログランキング

  • ブログランキング・にほんブログ村へ
     クリックして頂くとブログランキングがアップします。 よろしければクリックお願いします。

ねこちか2

サイバーキャットと遊べます。猫じゃらしで遊んだり、エサを与えることもできます。

« 道路脇のラベンダー | トップページ | 小説「破裂」 »

2007年5月 8日 (火)

「ノキ弁」とは(その5)

 しつこくノキ弁の話を続ける。でも、その前にイソ弁(勤務弁護士)の話の続き。

 日弁連の「ノキ弁採用のススメ」(但し、私の命名)のパンフには、

 「勤務弁護士」タイプ

 基本内容

① 勤務弁護士は、勤務先事務所に所属し、経営弁護士からの依頼または指示により業務を行い、約定の報酬または給与を支給されます。指示は包括的であり、勤務弁護士の広範な裁量が認められるのが一般です。

② 事務所諸経費は、経営弁護士が負担します。

 このタイプのメリット

経営弁護士にとってのメリット

① 顧客のニーズに対応しやすくなり、対外的信用が高まります。

② 当面の事務処理にとってプラス(スピード・仕事の質・事件の幅等)になります。

③ 時間的・体力的・精神的余裕が確保できるようになります。

勤務弁護士にとってのメリット

① 安定した収入が確保できるようになります。

② 事件処理を通してノウハウを習得できます。

③ パートナーに昇格して、経営弁護士との共同事務所になることもよくあります。また、経営弁護士の事務所を承継することもあります。

 (青字はパンフからの引用)

 本当に、ボス弁にとってもイソ弁にとっても、こんなメリットばかりなのだろうか。一般論として言えることではなく、ケースバイケースだろう。   

 私はイソ弁の経験しかないが、この基本内容とメリットには疑問を感じる。

 たとえば、基本内容の「(ボス弁の)指示は包括的であり、勤務弁護士の広範な裁量が認められるのが一般です。」は、ボス弁の個性によると思う。具体的な指示を出さないと気がすまない人もいるし、イソ弁に任せっぱなしの人もいる。また、イソ弁の方も事件については一切任せてほしいという人と、任せられては困るのでボス弁に細かくチェックしたり指導したりしてほしいという人がいる。

 とある飲み会で他の弁護士から聞いた話では、最近のイソ弁はボス弁に具体的な指示を出してほしい、細かく指導してほしい、むしろ仕事を具体的に教えてもらわないと困るという人の方が多いそうだ(私が弁護士になった当初はその逆のイソ弁ー事件処理は任せてほしい、ボス弁にはあまり口を出さないでもらいたいというイソ弁ーの方がはるかに多かったが)。

 また、イソ弁とボス弁との間で、事件の処理方針(時には人生観にもかかわる)等について意見の相違が生じることもある。あるいは、ちょっとした感覚や好みの違いから、どうしても人間関係がうまくいかないこともある。

 特にボス弁一人、イソ弁一人という場合は、対立が深刻化することがある。

 私のイソ弁当時は、イソ弁になって1年も経たないうちにボス弁とうまくいかなくなって事務所を跳び出してしまう新人弁護士だっていた。しかし、当時は、そういう新人弁護士に対して、一時的に事務所に席を置かせてくれたり(いわば「ノキ弁」のはしり)、事件をまわしてくれたりする、親切な先輩弁護士が誰かしらいたものである。当時は弁護士にも余裕があったので、こういう互助会的なことが可能だったのだ。

 ところが、今は事情が違う。

 私は、昨今のイソ弁事情はよく知らないが、今のイソ弁のおかれている環境が厳しいだろうことは容易に想像できる。

 最近、愛知県弁護士会の理事者室ニュースに次のような理事者からの「お願い」が記載されていた。

 勤務弁護士を雇用されている会員の皆様へお願いです! 

 勤務弁護士の会務活動にご協力下さい。弁護士会は若手会員の熱意ある支えが不可欠です。また、委員会活動、国選弁護等は、皆様の弟子である勤務弁護士がりっぱな弁護士として成長するため、必ずや良い経験となります。

 (青字は引用)

 確かに弁護士会館に行くと普段は若い弁護士をあまり見かけない。委員会等は日常的に開かれているはずなのにである。

 ところが、「○○研修会」となると、ものすごい数の若手弁護士が会館に集結する。そういう研修会は、弁護士業務に直結する知識の習得に必要だから出席するのはいいのだが、業務には全く結びつかない委員会が閑散としているのとは実に対照的である。

 上記理事者ニュースの文章からはボス弁の方に原因があるように読めるが、若手弁護士の意識が変わってきていることにも理由はあるのではないだろうか。

 競争が激しくなり余裕がなくなれば、ボス弁からすれば事務所の経営、イソ弁からすれば地位の確保のため、ボランティアのような委員会活動や国選弁護など「やってられない」となるのは当然の成り行きだろう。

 弁護士会の形骸化、そして弁護士自治の崩壊が近いのを実感する。

 これは、弁護士人口を不必要に拡大して弁護士の業務に市場原理を持ち込もうとする規制緩和推進派(背後には日本の財界やアメリカの存在があるといわれている)がまさに意図するところである。

               Xxx_4   

 さて、ちょっと脱線したので、イソ弁の話に戻すと、日弁連のパンフには「イソ弁側のメリット」として「安定した収入」を掲げているが、「ボス弁側のメリット」として「売上の増加」は掲げられていない。

 経営弁護士側のメリットとして「時間的・体力的・精神的余裕が確保できる」という記載はあっても、「経済的余裕の確保」は掲げられていないのがミソ。

 これについては、福岡若手弁護士のblog がアンケート結果を明解に分析されている。

 イソ弁に相場の給料を払っていては経済的なメリットがない(むしろ経済的にはマイナス)のであれば、大量増員によって売上の確保が厳しくなることが予想される経営弁護士が、コスト削減のために相場以下の給料でイソ弁を雇おうとするのは自然の成り行きである。また、イソ弁を雇うことを差し控える経営弁護士も増えよう。

 更に、イソ弁の独立が難しくなってきていることで、イソ弁の空席が減り、これがイソ弁の就職難に拍車をかける。

 ノキ弁のススメは、こういうイソ弁雇用の限界を見越した日弁連の苦肉の策なのだろう。

 しかし、日弁連のパンフの掲げるノキ弁のメリットにも大いに疑問がある。

              (続く)

« 道路脇のラベンダー | トップページ | 小説「破裂」 »

弁護士」カテゴリの記事

コメント

コメントを書く

コメントは記事投稿者が公開するまで表示されません。

(ウェブ上には掲載しません)

トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.cocolog-nifty.com/t/trackback/165174/14848588

この記事へのトラックバック一覧です: 「ノキ弁」とは(その5):

» イソ弁(雇われている弁護士) [ブログで情報収集!Blog-Headline/job]
「イソ弁(雇われている弁護士)」に関連するブログ記事から興味深いものを選んでみ... [続きを読む]

« 道路脇のラベンダー | トップページ | 小説「破裂」 »

2017年3月
      1 2 3 4
5 6 7 8 9 10 11
12 13 14 15 16 17 18
19 20 21 22 23 24 25
26 27 28 29 30 31  

ストップ医療崩壊

  • Iryouhoukai_2   

     このチラシの中を見たい方はこちら

     医療危機打開の署名用紙(PDF)はこちら

     宛先はこちら

無料ブログはココログ

司法改革ニュース

医療過誤ニュース

天気予報