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2006年8月

2006年8月24日 (木)

法テラスのスタッフ弁護士が集まらない理由

 法テラスに全然スタッフ弁護士が集まらないらしい。300人の募集に集まったのは20人だけという。 

 司法支援センター、弁護士確保に苦心

どうして集まらないのかについて、朝日新聞は

 「弁護士の間では、地方勤務が避けられない▽給与こそ同期の裁判官並みとはいえ、最長9年と任期が限られ、長く勤めるほど給与が上がるメリットはない▽経験がその後どう役立つか予想しにくい、などと敬遠する声が出ている。裁判官だと経験10年以上なら年収1000万円を超えるが、大都市の弁護士なら年収数千万円も望め、一定の収入がある弁護士には、待遇面で不安があるらしい(8月15日)。 」

と分析していた。

 しかし、「大都市の弁護士なら年収数千万円も望め」というのがひっかかる。そんな弁護士はごく一握りである。そんな高収入を望んでいるから弁護士がスタッフ弁護士になりたがらないというのは偏見である。

 どうしてスタッフ弁護士が集まらないのかは、この方々(弁護士)の分析の方が当を得ていると思う。

  法務省がなんとかしたらいい。

  法テラスは求人方法を間違えている

 そして、この方(医師)の言われることは実にもっともだと思う。

  専門性への投資
 

       Bassman2

2006年8月23日 (水)

弁護士の休み明け

 弁護士の場合、ちょっとまとまった休みを取ると、その前後がきつい。

 私は今年はまとまった休みを取ったわけではなく、事務所にも少し出て自宅でたまった書面を書いていたのだが、それでも今週はきつい。

 準備書面や原稿は期日までに間に合うだろうか・・・。医療過誤事件の調査や訴状の作成も早くしなければいけない(依頼者に申し訳ない)。

 ところが、そのようなときに限って新件がくる。

 仕事があることは大変ありがたいことなのだが、弁護士は忙しさを平均化できないのが辛いところである。

 そんなわけで、法テラス問題など書きたいことは山ほどあるのだが、しばらく記事を書けないかもしれない。

                        Fireworks1Fireworks2

                 

2006年8月20日 (日)

ロースクール生の悲劇ーその2

 ボツネタ(岡口基一裁判官)に

    このロースクールにオヤジ受験生がいない理由

 と紹介されていたロースクール生(社会人経験者)の記事にびっくり!

 なんとロースクールの入学資格には年齢制限があったというのだ。

 この記事の研究科長の話は本当なのだろうか。

 本当ならロースクールとはとんでもない制度だ。

 新司法試験と旧司法試験で合格レベルが違ってくるのみならず、そもそもロースクールの入学の時点でそんな不公平・不公正が行われていたとは・・・。これじゃ丙案のときと同じじゃないかIc_03_3

 法曹資格はそのような不公平な制度のもとで与えられるべきではない。

 昔の司法試験には、一発試験、論点偏重、受験予備校の弊害などがいわれていたが、 ロースクール、新司法試験制度でこれらの問題が改善されるどころかますますひどくなったではないか。

 それどころか、ロースクールが(たとえ一部のロースクールであっても)このような不公平なことをやっているとしたら最悪だ。

 そのようなロースクールを野放しにしている文部科学省の責任も重い。

 いいかげんにしてもらいたいIc_03_3。 

関連記事 ロースクール生の悲劇

2006年8月19日 (土)

養育費の請求を国が支援

養育費の請求、国が支援(共同通信)

「厚生労働省は19日までに、母子家庭が離婚した夫らから養育費をきちんと受け取れるよう、手続きを助ける国内初の「養育費相談・支援センター」を2007年度に創設する方針を固めた。同年度予算の概算要求案に創設費用として、約1億5000万円を盛り込む。不況の影響などで養育費の不払いは深刻化し、受け取っているのは離婚母子家庭の五分の一以下。国は相談体制の整備など対策に本腰を入れる。」

  こちらも大変気になる記事。

 「国は相談体制の整備など対策に本腰を入れる。」とあるが、相談体制程度ではどうなるものでもないだろう。

 家庭裁判所の履行勧告、履行命令などでは実効性はない。

 私も何度か養育費を取り立てるために給与の差し押さえをした。給料をもらっておりながら子供の養育費を支払わない父親には本当に腹が立つ。

 国が母子家庭保護、少子化対策を本気で考えるのなら、税金のように養育費を給与から源泉徴収してもらいたい位である。

 (対策に)「本腰を入れる」のが遅すぎたといいたい。

医学部の定員増大へ

.大学医学部の定員増容認へ(共同通信)

 「厚生労働、文部科学、総務の3省は19日までに、医師不足が深刻な都道府県の大学医学部の定員を暫定的に増やすことを認める「新医師確保総合対策」の原案をまとめた。一定期間地域にとどまることを条件とする奨学金の拡充など、実効性のある地域定着策の実施が条件で、離島・へき地の医師を養成する自治医大の定員(現行100人)も合わせて暫定的な増員を認める。」

 「一定期間地域にとどまることを条件とする奨学金の拡充」とあるが、奨学金はどこが負担するのであろうか。

 「実効性のある地域定着策の実施が条件」とは、具体的にはどのような策なのだろうか。

 このニュースだけではよく分からない点もあるが、医師不足はその地域の住民にとって大変不安なものである。医師が不足すれば医療過誤も生じやすくなる。

 医師不足解消のために医学部の定員を増やすことに誰も異議はあるまい。現場の医師も増員を望んでいるし、患者も増員を望んでいるのだから。本当は今のような事態になる前にもっと早く定員を増やせばよかったのに・・・。

 弁護士の養成にはまもなく国費がかからなくなるが(司法修習生の給与は貸与制になる)、医師の養成には国費がかかるから増やさなかったのだろうか。

 国のやることには不可解なことが多い。

2006年8月17日 (木)

夏バテ・・・

 夏バテだろうか・・・。

 パソコンの前に座っても集中できない。

 かろうじて8月末締め切りの医療事故関係の本(研究会のメンバーとの共著)の原稿が数頁書けただけ。予定していた準備書面の方は全然書けなかった。しかし、明日は事務所に出て仕事。

 このブログにもいろいろと書きたい記事はあるのだが、筆が(パソコンの指が)すすまない。

 それで、せめて涼しげな写真を掲載。

 これは私の事務所のHPでも使用させて頂いている「自然いっぱいの素材集」さんの写真(残念ながら、私が撮影したものではない)。

      Sei000009

                   Sei000019

 暑い名古屋を逃れて、こういうところへ1週間位避暑に行きたいものだ・・・。

2006年8月15日 (火)

終戦記念日

 きょうは終戦記念日。

 朝からマスコミが騒々しい。

 予想どおり小泉首相が靖国神社に参拝したそうだ。

 毎年毎年、不毛な議論の繰り返し。

 しかし、小泉首相は、今年は任期終了間近で気楽なせいか特に雄弁だった。

① 「特定の人(A級戦犯)のために参拝に行ったのではない。多くの戦没者に哀悼の念を示すために参拝したのだ。」

② 「総理大臣という以前に人間小泉として参拝したのだ。参拝は思想の自由に基づくものだ。」

③ 「首相が参拝したからといって、アジア諸国が日本と交渉をしないというのはおかしい。」

などとインタビューに答えていた。

 しかし、①については、A級戦犯の遺族の方々はそうは思ってはいない様子である。アジア諸国もそうだろう。首相たるもの、自分がどう思っているかではなく、どう見られているかについてもちょっとは神経を使った方がいいと思う。

②については、憲法20条3項の「国及びその機関は、宗教教育その他いかなる宗教的活動もしてはならない。」(政教分離の原則)をどう理解されているのだろうか。総理大臣と天皇の靖国神社公式参拝を政教分離に反するとした高裁判決だってあるのである。

 靖国神社はどうみたって立派な神道の宗教法人である。それなら、たとえばクリスチャンの戦没者に対する哀悼の念はどこで示すのか。

 また、今回の参拝はどう見ても総理としての参拝だから単に一国民の思想の自由でかたずけられる問題ではない。

 戦没者に哀悼の念を示すのであれば、宗教色のないところでやって頂きたいものだ。

 広島の平和公園の碑にあるような「安らかにお眠り下さい。あやまちは繰り返しませぬから。」という心情なら、他にいくらでも方法はあるはずである。それなら誰も文句は言うまい。

 ③については、確かに中国政府などが総理の靖国参拝を外交カードに利用しようとしているのには腹立たしいところもある。しかし、実際に戦争で悲惨な体験をした中国、韓国の国民の感情を逆撫ですることも理解できる。

 交渉では「自分はこれが正しい」ということばかり言っていてもダメだと思う。時には相手を立てることも必要だ(たとえ、相手の主張が感情的で不合理だと思っても。これはなかなか難しいことだけれど・・・)。

                Kikyouc_1

  そんなことを考えた終戦記念日でした。

 あとはテレビを見ないで静かに戦没者の冥福と日本の平和を祈ろうと思う。

2006年8月13日 (日)

医師の卵も弁護士の卵も同じなのか・・・。

 医師も弁護士も総数は増えているが、少し地方に行くと不足しているし(但し、弁護士の場合はよほどの過疎地でない限り徐々に改善している)、医師の場合は産婦人科、小児科などの科、弁護士の場合は国選弁護、となると引き受け手が不足する。

 結局、数だけ増やしてもダメということだ。

<医師不足>総数増加も地域・科で格差拡大(毎日新聞)

◇「幸せな職場」求める若手…臨床研修の現実
 ・・・新制度では、2年かけて複数の診療科を経験する。

 幅広い診察ができる医師の養成が狙いだが、若手医師を管理する医局制度が崩れ出した。中国地方の公立病院で研修中の20代の男性医師は「昔は医局に進路を決められていたが、今は自分で選べる。そのチャンスに挑戦したい」。東北地方の大学を卒業した女性医師は都内の病院で研修中。「首都圏はプライベート面でも魅力的。仕事以外の楽しみがあるのはうれしい」と屈託がない。
 「診療科によって勤務の厳しさに違いがあることを知り、楽な診療科へ流れる医師が増えた」とベテラン産婦人科医は嘆く。「新人が来ない」と言われるのが小児科や産婦人科だ。「楽で人気」とされるのは、勤務時間が規則的な眼科や皮膚科。こうした「若者気質」は、人気とされる科の中でも医師の偏在を生んでいる。

・・・・・・・・

 ◇総数は増えているのに・・・
 厚労省の調査によると、毎年約8000人の医師が新たに生まれ、退職者などを引いても、年3500~4000人増えている。それでも「医師不足」は起きる。
 同省の「医師の需給に関する検討会」は7月末、報告書を発表した。医師偏在の原因として、臨床研修のほか▽(規模の大きい)病院への患者集中▽若手勤務医の開業志向▽医療事故への訴訟の増加――などを挙げた。対策としては▽地方勤務の魅力を増やす▽医学部定員の調整▽女性医師支援――などを示した。
 偏在解消に取り組み始めた例もある。地方大学の医学部では「地域枠」の創設が相次いでいる。鹿児島大は今年度、医学部の入学定員枠に県内の離島やへき地での勤務を志す「地域枠」2人分を新設。県と市町村は1人あたり6年間で計940万円の奨学金制度を創設した。
 また、国立病院機構は、機構内での医師の配置換えに追われる。診療報酬改定に伴い、医師が医療法で定める標準数の7割以下しかいない病院の診療報酬が今秋、減額されるためだ。矢崎義雄理事長は「医師が足りない東北の病院へ九州から異動してもらう例も出そうだ」と話す。
 西村周三・京都大大学院教授(医療経済学)は「医師偏在は、医学界だけで解決できる問題ではない。経済的な視点も加え、報酬を労働の対価としてきちんと位置付ける必要がある。診療科ごとの必要な医師数を分析し、不足する科の教育を充実させるなど、長期的な配置計画も求められる」と話す
。【玉木達也】

 この若者気質は、医師だけではなさそうだ。

 弁護士も同様のようである。それどころか、金のかかるロースクールのおかげで、手っ取り早く金になる事件には殺到しても、面倒で金にならないけれどやらなければならない事件は見向きもされなくなる可能性がある。

 但し、過疎地問題については、医師の場合はまだ恵まれていると思う。

 弁護士の場合、自治体の奨学金制度などない。それどころか、弁護士が払っている(高い)会費から、過疎地のひまわり公設事務所の経費や過疎地派遣弁護士の養成費用(しかも、本来国の事業として行うべき司法支援センターのスタッフ弁護士の養成費用まで)を出しているのである。

 更に言うなら、当番弁護士の報酬も、特別会費として弁護士自身が払っているのである。

 「経済的な視点も加え、報酬を労働の対価としてきちんと位置付ける必要がある。」ことは、医師の場合も、弁護士の場合も変わらない。

 しかし、何年たっても国選弁護の報酬は正当な労働の対価とはほど遠いままである。

 私は、弁護士会とは「絞れば絞るほど文句も言わずに金と人を出す団体」とでも思われているのではないかとすら思ってしまう。

 弁護士会に比べると、医師会の方がはるかにしっかりしてる。

 それに、厚生省には「医師の需給に関する検討会」なるものがあり、報告書を発表しているという。

 しかし、法務省は「弁護士の需要に関する検討会」など設けてくれはしない。それどころか、規制改革・民間開放推進会議のワーキンググループの民間人(学者と財界人)の議論に任せっぱなしである(もちろん、弁護士の需要についての科学的な調査など行っていない)。

 同じ専門家なのに、どうしてこうも扱いが違うのかと思ってしまう。

 弁護士は、在野にあり、時には行政や企業と敵対する関係に立つ。だからこそ、弁護士の先人たちが長い歴史をかけて弁護士自治を勝ち取ってきたのである。

 しかし、その弁護士自治もいよいよ危なくなってきているようだ・・・。

2006年8月12日 (土)

離婚後に受け取れる年金額を知らせるサービスを社会保険庁が開始!

 離婚を考えている妻にこんな朗報が!?
 
 
 社会保険庁が10月1日から「離婚した場合に受け取れる年金の見込み額を、配偶者に内証で知ることができるサービス」を始めるという。
 「各地の社会保険事務所に年金手帳戸籍抄本または謄本を提出すれば、配偶者との合意がなくても、相手に知られることなく、離婚後に受け取れる年金の見込み額が知ることができる。対象は夫も妻も50歳以上の夫婦。」だそうだ。
 
          Kakiitimito

 私は、年金分割制度が始まる前に、「(妻の年金相当額として)いくらいくらを毎月支払え」という判決をもらったことがあるが、結局、夫は1度も支払ってくれなかったというケースを経験した。
 この離婚時年金分割制度にはおおいに期待している。社会保険庁もこれ位のサービスはしてくれてもいいだろう。

 しかし、これで離婚後にもらえる年金をこっそり調べて熟年離婚を計画する妻が増えるのでは・・・。 

2006年8月11日 (金)

盆休み前

 きょうは、盆休みの前で本当に忙しかった。電話はかかってくるし、人は来るし・・・。

 裁判官や書記官は交替で夏休みを取るが、弁護士は事務員や家族の関係で盆休みを取る人が多いようだ。

 私は弁護士会の法律相談の割り当てが入っているので(この時期に交替してもらえる人を見つけるのはまず無理)、今年はまるまる休むことはできない。

 それに、書かなければならない書面が山積みになっている。弁護士は(おそらく裁判官もだろうが)、期日がせまっている書面を溜めるのがストレスに一番よくない。

 お盆にはちょっと休んで、あとは書面書きを頑張ろうと思っている。

            Nitinitiic2

 

2006年8月10日 (木)

本当に弁護士になるのだろうか・・・・・。

 ボツネタ(岡口基一裁判官)に、弁護士の2007年問題が一般紙の記事にもなっているという紹介があった。

 弁護士にはなったけど・・・働き口がない「2007年問題」(産経新聞)

 日弁連、就職先確保に躍起(共同通信)

 なんだか、産経新聞の記事のタイトルは、私が前に書いた記事

  司法試験は受かったけれど・・・弁護士の2007年問題。

  に似ているような・・・。

 しかし、「弁護士にはなったけど・・・」というのは、まだ早い。

 弁護士になるには日本弁護士連合会に登録しなければならない。

 法律事務所に就職せず(あるいは就職したくても就職できず)、企業や自治体に就職する司法試験合格者も増えてくるだろうが、この人達は果たしてこの弁護士登録をするのだろうか。

 弁護士登録をすれば、毎月4,5万円、年間5,60万円の会費を弁護士会に納めなければならない(本当にこの会費は高い!)。おまけに、地方によっては会館建築、会館修繕積立金等を何百万円も弁護士会に納めなければならないのだ。

 企業や自治体は、このような高額の弁護士会の会費等を支払えるだけの初任給を用意してくれるのだろうか。

 法律事務所に就職せず、一般企業や自治体に就職する人達は弁護士登録もしないのではないか。

             Ageha_1

 ロースクールでは裁判の技術(たとえば証人尋問の技術)も教えているのだろう。しかし、一般企業や自治体に就職する人達は、(渉外事務所の弁護士のように)裁判も証人尋問も経験することがないのではないか。そして、弁護士登録もしないのではないか。

 今、訴訟件数自体が減少しているのに対し、弁護士数が増えたたために、弁護士一人当たりの訴訟事件数が減り、弁護士一人当たりが経験する証人尋問数も減少している。

 ロースクールで裁判の技術を習っても、それを使う機会がなければしょうがないではないか。

 大体、証人尋問というのは、いくら模擬裁判等で練習したって、やはり現実の事件で場数を踏まないと上達しないものだ。

 ましてや、もともと企業や自治体に就職しようという人達なら、将来裁判官、検察官、弁護士になるわけではないので、法廷技術の理解は必要であっても実践のための勉強は必要ないだろう。そのようなことのために、ロースクールで2、3年、修習に1年、合計3,4年もかけるのは無駄というものだ。

             Asagi_1

 それに、弁護士登録しても、直ぐに一人前の弁護士になれるわけではない。やはり、法律事務所に就職して最低3年程度は修行すべきだといわれている。親弁や先輩弁護士らの、仕事の仕方、顧客との付き合い方、弁護士報酬のもらい方等も見習い、いろいろな弁護士との交流で弁護士としての生き方を知るのだ。

 ロースクールや司法研修所では、このようなことは教えてくれない。

 これから法律事務所に就職できずにいきなり弁護士として仕事をする人達も出てくるかと思うと、本当におそろしい。 

  

             Himawari1                        

 私には、やはり今のロースクール、司法試験の制度設計は間違っているとしか思えない。

 司法試験は将来裁判官、検察官、弁護士になる人の資質を問う試験とし、その合格者数はわが国の裁判官、検察官、弁護士が一体どの位必要なのかを検証しつつ決められるべきだと思う。

 そして、司法試験合格者には国費できちんと修習をさせるべきだ。国民のために国が責任をもって優秀な裁判官、検察官、弁護士を育てるべきだと思う。

  

           Himawaratume1

   

2006年8月 9日 (水)

離婚のはなしーその1

 本日も暑かった。

 裁判所はお盆前のせいか若干人出も多いようだが、いつもに比べれば駐車場も空いていて助かる。

 しかし、木陰になる駐車位置には車がぎっしり。今日は木陰に駐車できなかったのでサウナ風呂よりも暑くなった車中に乗り込むときの不快感は半端ではない。

                 Hotarubukuroc_1

 今週は仕事の合間合間に終了した離婚事件のファイルの整理をしている。この事件は最高裁までフルコースでいったもの。分厚いファイルが4冊(書証ファイルを入れると6冊)にもなっている。依頼者にお返しする書類等を整理しながら、事件のことを思い起こしていた。

 本当に裁判になるような離婚は、本人にとっても弁護士にとっても大変だ。しかし、それでも裁判でしか解決できないから、こうなるのである。調停を2度もやり、裁判でも何度も裁判官が和解を勧めたが、相手が応じずダメだった。

 結局、和解案以上に有利な判決を頂いたのだが、相手は慰謝料を払ってくれない。差し押さえることができるものは差し押さえたが、それでも全然足りない。

 本当にやりきれない気持ちである。

 仕事の合間にやっているもう一つに、ホームページの弁護士一口アドバイスに加えようと思っている「離婚のはなし」の作成がある。

 人事訴訟法が改正されて離婚裁判も家庭裁判所の管轄になったり、年金分割制度が始まるなど、勉強しなければならないことも多い。Q&Aやハウツウものとはちょっと違うものをまとめてみたいと思っている。

                Iwagikyouc_1

 ちょうどその「離婚のはなし」の調停離婚の部分を書いていたら、調停中の依頼者から電話がかかってきた。

 私はこの人から調停についての委任を受けていない。関連事件との関係で相談と申立書の作成だけは行ったが、調停期日にはご本人のみが出頭されている。

 調停の場合、弁護士をつけるまでもないことも多い。弁護士をつければそれだけ弁護士費用がかかるわけだし、調停の場合は裁判と違って弁護士を代理人にしても本人も出頭しなければならないことが多いので、「仕事を休みたくないから弁護士をつける」というメリットはあまりない。

 私はご自身でやれる方については相談のみで「困ったらまた相談に来て下さい。ご自身で対処できなくなってから弁護士をつけることを考えてもらってもいい。」と言っている。調停には調停委員も書記官も裁判官も関与するわけだし、もともと本人だけでも対処できるように制度設計されている手続きのはずである。

 しかし、時折そういう相談者から、首をかしげるような対応をされる調停委員の話を聞く。            

 今日の電話もそうだった。

 彼女の話では、第1回調停期日に相手が「仕事を休めないので出頭できない」という書面を提出して出頭しなかったので、調停の席で彼女が相手の職場に携帯電話から電話をしたのだそうだ。その後に調停委員が電話を替わったそうだが・・・。

 実は彼女が主張している離婚原因の一つに相手の暴力や虐待行為がある。私は申立書に詳しく事情も書き、関係者の陳述書も家庭裁判所に提出させている。

 彼女としては早く相手と決着をつけたい一心だったのだろうが、関連事件の裁判中でもあり、電話とはいえ調停の席で当事者同士に直接会話させる必要性があったのだろうか。次回期日を決める位のことであれば、調停委員や書記官が手紙を送るなり電話なりすれば足りることだ。

 更に、この事件には調査官もついているのである。私は申立書で十分な調査をお願いしてある。それなのに、まだ相手が出頭もしていない段階で(調査も全くしていない段階で)、調停の期日外で相手と交渉を持ってもいいとまで言われたそうだ。

 本当に、私の書いた申立書や提出しているその他の書面を読んでおられるのだろうか。疑ってしまった。

 私はびっくりして家庭裁判所の書記官に抗議の電話をかけた。書記官もびっくりしていた。

 夕方になって、担当の調停委員から電話があり、電話は本人が望んでしたこと、相手が出頭しないので「どうしていいか分からない」と本人が述べていたこと等の説明があった。

 しかし、それならなおさら、その場で(しかも相手の職場に)電話するなどということを認めるべきではなかったのではないか。

 その調停委員は謝って下さったが、納得いかない気持ちが残った。

 こんなことなら、調停の場合も最初から受任した方がいいのか・・・と思った出来事だった。

2006年8月 7日 (月)

 残暑お見舞い申し上げます。

 きょうの名古屋も暑かった。できれば事務所から外に出たくない。

 しかし、どうしても外に出ざるをえず、日傘をさして歩道を歩いていると、こんなものを見つけた。

 Sumire

 これは、ただの雑草のようにみえるが、実はスミレ。

 春になると、かれんな花を一杯咲かせる。

 

 

 

 このスミレの生えているのは、こんなところ。

Sumire2

 アスファルトのわずかな隙間に、よくがんばっている。

 春には咲いているところを撮影したい。

 

 

 しばらく歩いたら、こんなものも発見。 

 もくれんの葉にぶらさがっている(虫のきらいな人は失礼)。Musi1

 かなり巨大ないも虫で、色も相当毒々しい(写真でははっきりしないが、オレンジ色のラインが入っている)。

 

 

 

 これがいたのは、こんなところ。Musi2

 おそろしい・・・。

  

 

 

 

 

 酷暑の都会の夏にも、生き物たちは頑張っている。

2006年8月 4日 (金)

規制改革・民間開放推進会議の中間答申が出る。

 今、規制改革・民間開放推進会議(議長宮内義彦オリックス会長)というところで、各分野における規制緩和が検討されている。

 ※ ここの発表する答申書や議事録等は上記HPで閲覧することができる(議事録は今は準備中らしいが)。

 この規制改革・民間開放推進会議というのは、総理の諮問機関としての有識者会議として、3年間に限って設置されたものである。そして、この会議には各分野ごとに委員会やワーキンググループが設置されており、法曹(裁判官、検察官、弁護士)の人口問題は昨年は「規制見直し基準ワーキンググループ」というところで検討されていた。

 昨年12月に出された同会議の答申(司法試験合格者を年間3000人に増やすことの早期実施と、これを超える増員規模の設定の検討を盛り込んだもの)の内容は、本年3月に閣議決定されている。

 この答申は、同会議のワーキンググループの一つである「規制見直し基準ワーキンググループ」における

 司法試験合格者数の拡大について、現在の目標(平成22年ころまでに3000人程度)を可能な限り前倒しするとともに、最終的な目標を更に大幅に拡大(例えば、9,000人程度)すべきである

 上記の目標を達成するために、法科大学院(ロースクール)卒業者については、当初構想されていたように、その7~8割の者が新司法試験に合格するように試験制度の設計を行うべきである

という議論を踏まえたものである。

 規制改革・民間開放推進会議の委員というのは、全員大学教授か株式会社の代表取締役等の財界人である。

 こういう方々が、本当に「国民が利用しやすい司法制度の確立の観点」(答申書中の言葉)で議論できるのだろうか。

 一体、どういう選考基準で委員は選ばれたのだろう。

 委員の中には、現役の裁判官、弁護士、検察官はもちろん、その出身の方も一人もおられないようである。委員の方々は現実の司法の現場をご存じなのだろうか。

  このワーキンググループの議事録というのが実におもしろい。

  たとえば、

福井専門委員(※1)「司法試験合格者数を決めるという本日の最重要課題を議論するにあたって、法曹界、特に弁護士会が心配している一番のポイントは、裾野を拡大すれば、要するに偏差値の下位の者を大量に弁護士にしたら国民が迷惑するということで、それが唯一の論拠。それが事実かどうか検証するためには、ぎりぎりで通った人がその後どのような活躍をしているのかというデータでない限り検証できないのではないか。・・・・(そのデータを開示し追跡調査して論証できない限り)下位合格者つまり偏差値が低い人ほど実務家として無能であるという命題は成り立たないということになる。我々はそういう命題には懐疑的であり、証拠もないのにそのようなことを主張するのは不適切なので、ますます大幅合格者増ということを今現在頭から否定する論拠は希薄だと思う。」

※1 福井秀夫専門委員 政策研究大学院大学教授 ロースクールの非常勤講師経験者

 (法務省側・・・過去の順位のデータは破棄されている と答える)

・・・・・・・・・・

福井専門委員「人口抑制論の最大の論拠はそこである。法曹人口を増やすべきでないという方の100%共通した論拠は、要するに成績の悪い人を入れるとひどいことが起こるということ。だったらよその法曹人口が多い国でひどいことが起こってないと辻褄が合わない。そこは科学的認識を持たないといけない。」

・・・・・・・・・・

吉村参事官(※2)「(破棄されていないデータだけでも開示せよという福井専門委員に対して)努力はします。しかし、弁護士の良し悪しをどのような指標で評価するのかが難しい。皆さんのイメージと我々のイメージとは異なるかもしれない。例えば、お金をたくさんもらえる人が本当にいい弁護士かどうか。それだけが基準ではないし、あるいは敗訴率という観点でも、いい勝訴率でない方が必ずしも悪い弁護士とはいえない。社会的弱者等のために勝訴の可能性が低い事件を受任するなど、別の活動の評価がある。相関関係といった場合、どこを見て相関関係があるといえばいいのか。」

※2 吉村典晃参事官 大臣官房司法法制部 参事官

福井専門委員「ひとつの指標で決める必要はない。だが、金を稼いでいるというのは、ひとつの指標。その人の腕がよくなければ、誰も大金を出さない。全てではないが有力な指標。例えば国選弁護士をやることは尊い生き方だが、それだってポイントになるかもしれない。だが、司法試験は弁護士の資格試験としての位置づけが強いのだから、最低限のチェックでよい。特別優秀なエリート足りうるかどうかを判定するのが目的ではない。最低限の資質を備えていれば情報の非対称がなくなることが主眼のそれほど当てにならない市場の失敗是正の代替措置。特別悪い要素がない限り、通せばよい。例えば、依頼者のお金を横領するとか、弁護過誤、弁護士のミスで勝てる裁判に負け、依頼者に損害を与えたとか、このような人でさえ出なければ、逆に資格試験も目的は達している。・・・・・」

・・・・・・・・・・

福井専門委員「法科大学院の方から、ほんとに法務省はひどいよとよく聞く。せっかく作ったのに、どんなに頑張っても合格させてくれないという。このことは文科省の担当官の方も切迫感を持っている。だいぶ法務省と温度差があるのではないか。法務省としてはいい加減な人間を通せないというのはわかるが、文部省にしてみれば作ってしまった法科大学院からこれだけ卒業生が出るのだからやりきれない。

 また、世間では法科大学院を出て司法試験に通らなかった人は、法科大学院に行かなかった人より、もっとひどい扱いを受けると言われている。」

鈴木主査(※3)「2番目の問題だが、私の記憶では初めに7~8割ありきだった。この文章は7~8割が受かるようにしろとも読めるし、基本的にそうなっているが、そういう風な教育をしろとも読める。元々は7~8割が先にあって、それをダイレクトに言えないから充実した教育を行うべきであるという風に言葉を丸めたのではないか。」

※3 鈴木良男主査 規制改革・民間開放推進会議議長代理 株式会社旭リサーチセンター代表取締役社長 

福井専門委員「その通り、充実した教育というのは立案過程で後から付いた。」

吉村参事官「いろいろな事情があったとは思うが、当然その前提となる法科大学院の設計はどうするのか。例えば、定員を絞ればどうかという議論も当然あった。定員を絞り必ず通るとするのも一つの制度設計かもしれない。ただ、法科大学院は、一定の基準を満たせば自由に作ってよいとの政策決定がなされたので、今は数が非常に多くなっている。定員数も非常に多くなっている。そのときに司法試験がどうあるべきか考えることであり、こちら側がいくつできても7~8割通せというのは、法曹の質と量の確保ということを考えれば、必ずしも妥当ではないのではないか。

・・・・・・・・・・

福井専門委員「法科大学院につぶれてもらって定員を減らすか、合格者数を増やすかどっちかでないと一致しない。ただ、できた法科大学院を何も人為的につぶす必要はない。彼らも学生に勉強させようとしている。番現実的な処理は、社会実態として存在する法科大学院の卒業生数もにらみ、合格定員を決めること。さらに、今後予備試験で加わる人もにらみながら定員を決めるべきではないか。」

吉村参事官「いろいろな声があることは我々も聞いている。法科大学院関係者からもいろいろ聞いている。先生方がおっしゃられることも我々の耳に入ってきている。また、逆に法科大学院が予想以上に増えすぎてしまったという人もいる。いろいろな声がある中で、今ある所が、全て教育を十分完全にしているという前提をとるのは、なかなか難しい。」

福井専門委員「だが、結局下手な弁護士には誰も頼まないのだから。さっき吉村さんが言われたように、弁護士のしかるべき客観情報の開示制度などを片方できっちり作り、それとまさに二人三脚でやっていくということ。仮に、質の低い弁護士が入ったとしても、その人の業績がひどいことが依頼者にわかれば、その人は淘汰されるだけ。第三者の誰も損をしない。情報開示制度の作成にも精力を傾けて頂きたい。」

吉村参事官「努力はしたいが、一方で、弁護士会は完全な自治団体である。我々に監督権があるわけではない。」

福井専門委員「しかし、弁護士法の法案提出権は法務省にある。監督していなくとも、制度の立案官庁も法務省である。失礼ながら弁護士会ごときに立法、制度立案権があるはずはない。国の責任で制度は作るべき。」

吉村参事官「もちろんそうだが、今言った情報開示といった問題は、法務省だけで決められることでもない。今後も我々は弁護士会と引き続き情報交換をしつつ、ご要望については機会を見て伝えたい。」

福井専門委員「もちろん、弁護士会のことを気にされるのはわかる。かつての法曹三者合意の際の慣行に縛られがちなのもわかるが、ここ数年の司法制度改革は、依頼者、消費者本位の改革こそ底流。弁護士会は供給者団体であり、供給者団体の言うことだけを聞いてきたこれまでの司法制度の変遷に決別するために今改革をやっている。消費者のため、国民のためというのが先ず一番。」

鈴木主査「試験の合格者が、みんな法曹で飯が食えるということにポイントがあるわけではない。検事、裁判官にならない方は、弁護士で開業してもらえばいい。ただ、福井さんが言ったように何も知らない人の所には頼みに行かない。その人は、いわゆる職業法曹ではなくて、他の分野にいけばよい。弁護士として飯が食えなくなるという議論があるが、飯というのは食える人は食えるし、食えない人は食えない。幅を広くしておかないといい人材は入ってこない。何度も言ったが、500人しか取ってなかったときに、上から500人優秀な人が来れば良いが、500人しか取らなければ、上の500人は狭い門を嫌ってどこか他に行く。だから、窓口を広くしておくというのは、優秀な人材が入る上でポイント。教育が先か割合が先かということはこちらも考えるが、表現その他は詰めていきましょう。」

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・・・規制改革・民間開放推進会議の法曹人口問題を検討するワーキンググループでは、こういう議論がなされていたのである。

 この議論に対して、次のような反論をしたい。

1 福井委員は「下位合格者つまり偏差値が低い人ほど実務家として無能であるという命題は成り立たない」と言われる。確かにそのとおりだろう。司法試験の合格順位で弁護士の良し悪しが決まるわけではない。
 
 しかし、以前の私の記事「ロースクール生の悲劇」のように、今、ロースクール生は「どこのロースクールの出身者か、ロースクールの成績はどうだったのか、司法試験の合格順位はどうだったのか」によって就職先が決まってしまうような状況なのである。それどころか、司法試験の成績順位によっては弁護士として法律事務所に就職することすらままならない状況なのである。
 
 この事実をどうみられるのだろうか。

 福井委員や鈴木主査のいう「良い弁護士」とはどのような弁護士をイメージされているのかはよく分からないが(福井委員は「国選弁護士をやることは尊い生き方」というが国選弁護の低額な報酬では弁護士は生きていけない)、吉村参事官の「 弁護士の良し悪しをどのような指標で評価するのかが難しい。皆さんのイメージと我々のイメージとは異なるかもしれない。例えば、お金をたくさんもらえる人が本当にいい弁護士かどうか。それだけが基準ではないし、あるいは敗訴率という観点でも、いい勝訴率でない方が必ずしも悪い弁護士とはいえない。社会的弱者等のために勝訴の可能性が低い事件を受任するなど、別の活動の評価がある。」というのは納得できる。

 しかし、前記の「ロースクール生の悲劇」で書いたように、今のロースクール制度、司法試験制度のもとでは、(吉村参事官がイメージしているらしい)良い弁護士は育たないだろう。

2 福井委員は「その人(弁護士)の腕がよくなければ、誰も大金を出さない。」「結局下手な弁護士には誰も頼まないのだから。」「仮に、質の低い弁護士が入ったとしても、その人の業績がひどいことが依頼者にわかれば、その人は淘汰されるだけ。第三者の誰も損をしない。」という。
 
 確かに企業の場合はそれなりの情報網もあり、「下手な弁護士」「質の低い弁護士」「業績のひどい弁護士」には依頼をしないだろう。
 
 しかし、一般市民はどうか。
 都市部では人間関係の希薄化により「口コミ」にも期待できなくなっている。それに、普通の人が弁護士の世話になるのは一生に一度あるかないか位だろう。この点で医師や病院とは違う。「口コミ」できるほど弁護士についての情報を持っている人は少ないだろう。

 それに、弁護士の広告が自由化され、誇大広告だってあるかもしれない(実際にはやったこともない分野であっても取扱分野として宣伝しているかもしれない)。どうやって良い弁護士と悪い弁護士を見分ければいいのか。
 
 質の悪い弁護士はやがて淘汰されるかもしれないが、それまでには多くの被害者を生み出すことだろう。
 司法試験は「最低限のチェック」「特別悪い要素がない限り」「最低限の資質を備えていれば」「通せばよい」試験(福井委員)になるので、これからは一般市民は、弁護士に裁判を依頼するときは「下手な弁護士」「質の低い弁護士」「業績のひどい弁護士」に頼まないよう自らで注意しなければならない。そして、(市民も企業も)そういう弁護士から不当な裁判を起こされる危険も覚悟しなければならない。

 そして、企業の場合、法遵守や消費者保護等についてうるさく言う顧問弁護士は「お前のかわりはいくらでもいる。」とばかりに首にして、安くて早い(いかし、法遵守精神の乏しい)顧問弁護士を雇うようになるかもしれない。そして、姉歯建築士事件のように、一般市民に多くの被害をもたらすかもしれない。

3 福井委員は、弁護士会が「弁護士のしかるべき客観情報」を開示すべき、そのための法制度を法務省が立案すべき、といわれる。
 
 しかし、今回規制改革・民間開放推進会議が提出した「規制改革・民間開放の推進のための重点検討事項に関する中間答申」には、このような記述があるのである。

 「資格者団体(弁護士会も含まれる)及び関係省庁は、強制入会制を採る主な理由として、資格者の品位保持、資質の維持・向上、資格者の非行の抑制、低所得者層等に対するサービスの提供、行政からの連絡・示達の利便性等を挙げている。
  しかしながら、これらの理由は、当該資格者団体に入会しなければ資格者としての業務を行うことができないという追加的な規制を試
験合格者に課することを正当化するものとは考えられない。強制入会制度をとらないと会員数が減少して資格者団体が維持できないという財政上の理由も上げられるが、資格者団体の維持は会員にとって魅力のある活動を当該団体が行うことによって図られるべきは当然のことである。
 強制入会制度は、試験合格者に追加的な規制を課すとともに、他の資格者団体との間に業務領域などについて障壁を作り、内部において
は資格者個々人の自由な業務の展開を抑圧する頸木としての役割を果たしており、これらは利用者である国民にとっての資格者の活用を不自由にする大きな原因となっている。したがって、資格者団体への強制入会制度の在り方については、引き続き検討を行っていく必要がある。」

 つまり、弁護士は弁護士会に強制加入する必要などないというのである。とすれば、弁護士会も加入しない個々の弁護士の「品位、資質、非行」についての情報を得ることはできず(従って開示の義務もない)、会員でない弁護士の非行に対する責任も負わないことになる。
 
 強制加入でなくなれば、会費(愛知県弁護士の場合、月4万2,500円)の高い、しかも、無償の委員会活動等の多い弁護士会には加入しない弁護士が増えるだろう。そうなった場合「弁護士のしかるべき客観情報」など誰が把握するのか。 

 これからは弁護士の仕事をビジネスとしてとらえる弁護士が増え、企業に就職する弁護士も増えるだろうから、「(弁護士会の)維持は会員にとって魅力のある活動を当該団体が行うことによって図られるべき」などと言っていたら、弁護士会はたとえばビジネスとしての業務に役立つ情報を提供するだけの職能団体に変質してしまうかもしれない(今も研修などには多くの弁護士が参加するが業務に結びつかない委員会には参加者が少ないので、既にその傾向が強まっている)。

4 福井委員、鈴木主査の発言を読んでいると、「弁護士は競争による淘汰が必要」と言いながら、ロースクールについては「できた法科大学院を何も人為的につぶす必要はない。」と言っている。
 しかし、吉村参事官の言うように「今ある所(ロースクール)が、全て教育を十分完全にしているという前提をとるのは、なかなか難しい。」(この発言を私は「不十分な教育しかしていないロースクールもある」という意味と理解した)というのが本当のところである。
 
 「法務省としてはいい加減な人間を通せない(司法試験は法務省の管轄)というのはわかるが、文部省にしてみれば作ってしまった法科大学院からこれだけ卒業生が出るのだからやりきれない(ロースクールは文部省の管轄)」「初めに7~8割ありきだった。」「充実した教育というのは立案過程で後から付いた。」というのは、彼らの本音だろう。

 これに対する「こちら側(ロースクール)がいくつできても7~8割通せというのは、法曹の質と量の確保ということを考えれば、必ずしも妥当ではないのではないか。」という吉村参事官の発言はもっともである。

 とにかく、福井委員、鈴木主査にとって、「ロースクール生の7~8割の合格」が何よりも先、なのである。
 吉村参事官のいう「法曹の質や量」は二の次なのである。

 福井委員の「一番現実的な処理は、社会実態として存在する法科大学院の卒業生数もにらみ、合格定員を決めること。」という発言は、このことを端的に示している。

5 この議事録を読んでいて思ったのは、どうして「司法試験」が必要なのかということだ。
 福井委員や鈴木主査の言われるような最低限の資格を付与するだけのものなら、何も「ロースクールの卒業」あるいは「ロースクール卒業試験等と同レベルの試験の合格」だけでいいのではないか。どうせ市場原理や競争原理によって質の低い弁護士が淘汰されるのなら、司法試験などいらないのではないか。そして、9000人といわず、ロースクール卒業生には全員法曹資格を与えればいいではないか。そうすれば「法科大学院の方から、ほんとに法務省はひどいよとよく聞く。せっかく作ったのに、どんなに頑張っても合格させてくれないという。」などと言わなくてすむ。

 しかし、両委員もそこまではおっしゃらない。
 何らかの資格試験は必要だというのだ。
 とすれば、「質」においてはどの程度が必要か、新司法試験合格者(ロースクール卒業生の司法試験合格者)の仕事ぶりを検証していく必要があるだろう。
 また、「量」においてはどの程度が適正か、一挙に増員するのではなく少しずつ増員しながら、その結果を検証しつつ、適正な法曹人口を慎重に見極めるべきだろう。

            

             Turiganeninjinc

 来年、またこの規制改革・民間開放推進会議は、法曹人口についての答申書を提出する見込みだそうだ。

 この議事録を読んで、皆様はどうお考えだろうか。 

2006年8月 3日 (木)

ホームページ更新

 ここ数日、ホームページの更新に手間取って、記事が書けなかった。

 私のホームページは、法律事務所からぬアホな頁(隠し頁。作る分には楽しかった。お子さんには喜んでもらえるのではないか。)ばかりで、弁護士として有益な情報を提供していないとかねがね反省していたので、弁護士一口アドバイスのところに「債務整理のはなし」、「離婚のはなし」、「医療過誤のはなし」というコンテンツを入れることにした。

 他の弁護士、司法書士、行政書士の事務所のホームページには、Q&Aなど詳しい情報を提供しているものが多くて驚かされる。

 しかし、実際の事件は、条文や判例の適用だけで解決できるような典型的なものは少ない。費用の工面やら、依頼者がそれぞれ抱えている様々な事情やらで、そんなに簡単に割り切れるものではない。

 電子メール相談などをやっている事務所もあるようだが、やはり実際に会って相談をしてもらわないと難しいことが多いと思う。

 たとえば、比較的ルーティンワークが可能といわれる自己破産事件でも、どうやって弁護士費用や裁判所の予納金(破産管財人がつく事件になると、管財人の報酬分ー数十万円ーの予納金を裁判所に納めなければならない。裁判所は弁護士のように「分割払いでもいいよ」などとは言ってくれないのでーもちろん弁護士だって一括で手数料を払ってもらいたいがーこの工面は大変なのである。)を用意してもらうか、などから考えなければならない。

 また、どうしてここまで借金をしてしまったのか、今の収支はどういう状況なのか、等も具体的に説明してもらい、書面にして裁判所に報告しなければならない。

 こういう事情は、一人一人が異なるのである。そうそうルーティンにできるものではない。

 東京の弁護士の中には、低報酬で自己破産事件を受けている人もいるようだ。しかし、本当にこういうきめ細かい仕事ができているのだろうか。

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 ところで、私の使っているココログ・ベーシックでもついにアクセス解析ができるようになった。ニフティも頑張ったものだ。

 そして、アクセス数を見てびっくり。こんなに大勢の方に私の記事が読まれていたとは・・・。

 ちょっとは、まともな記事を書かねば・・・と思った。

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