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2006年7月 1日 (土)

医療事故の公表

 群馬大学医学部付属病院のカテーテル事故についての続報

 群大病院医療ミス:過失や違法性の有無、焦点 手術ミス認め陳謝 /群馬

 病院側は、大野病院事件の影響からか、遺族、警察、マスコミなどに対して非常に慎重な対応をされているようだ。

 この事故は、医師が開胸手術の決断(苦しい決断だったと思うが)をしていれば避けられただろう。遺族にとっても医師にとっても非常に残念な事故だ。

 このニュースで気になったのは、

「■視点
 ◇遺族意向尊重し、公開の原則を
 群馬大学付属病院が医療ミスを公表したのは手術から約3週間、患者の死亡から約2週間後だった。公表の遅れについて、同病院は「遺族から承諾が得られなかった」ことを理由に挙げた。「遺族の承諾」というあいまいな規定が公表時期を左右するというわけだ。今回のケースは医療ミスの公表時期や方法のあり方に一石を投じたとも言えそうだ。
 同病院から各機関への連絡は適切に行われた。手術でミスが発覚した数日後、男性の死亡前に前橋署に経緯を細かく説明している。発覚後に設置した調査委員会は「社会的責務があると判断した」として、素早い連絡を促したという。
 同病院によると、全国の国立大学付属病院が医療ミスを起こした場合、統一の指針に従うという。手術に過失があれば、死亡に至らなくても公表の対象になるが「原則、家族から同意を得る」との規定があり、公表の際にも「内容について十分な説明をする」という。
 医療ミスは、その病院だけの問題ではない。他の病院への警鐘であり、国民に対しては当然の情報開示とも言える。公表の承諾が得られない医療ミスが永遠に埋もれ続ける事態は避けなければならない。公表の指針にあいまいな部分を残す限り、懸念はつきまとう。遺族の意向を最大限に尊重しつつも「原則公表」が望まれる。【伊澤拓也】7月1日朝刊 (毎日新聞) - 7月1日11時1分更新」

 というくだり。

 「遺族の承諾がなくても」、他の病院への警鐘や国民に対する情報開示のために、医療ミスは公表されなければならない、のか?

 患者によっては、病名を世間に知られたくない、という方もみえる。医療ミスがマスコミで公表されると、たとえ患者の実名が伏せられていても、病院名や病名、医療ミスの経緯が明らかにされれば、知り合いには分かってしまうということがある。

 今までに私が担当した事件では、患者や患者の遺族がマスコミへの公表を望まれたという事件は一件もなかった。むしろ、公表されたくない、という方がほとんどだった。

 弁護士が担当する医療過誤事件のうち、公表されるのはごく一部だと思う。

 ただ、公立病院の事故の場合、一定額以上の損害賠償が支払われるときには自治体の議会の承認が必要となることがあり、そこからマスコミに医療ミスの情報が知られるということはあった。

 以前、どこから情報が漏れたのか知らないが、ある医療過誤訴訟事件で訴訟上の和解をしたことがマスコミに知られ、新聞社などから頻繁に電話がかかってきたことがある。患者が公表は絶対いやだというので(無理からぬ事情があった)、全社に患者の気持ちを説明して記事にしないでほしいと頼んだ。ほとんどの記者が納得してくれ、記事にしないでくれた。

 ところが、1社だけ記事にした。私は、腹が立ってその記者に抗議をしたが、すでに公表された後であった。患者もそれ以上のことは望まなかったので、そのままで終わったが、今でも納得がいかない気持ちが残っている。

 「遺族の意向を最大限に尊重しつつも「原則公表」が望まれる」というが、遺族が絶対にマスコミには公表されたくない、とはっきり言ったとき、病院とマスコミはどうするのか。

 私は、一番の被害者である患者や患者の遺族の意向が優先されるべきだと思うのだが。

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医療過誤」カテゴリの記事

コメント

こんばんは
M.T.先生

お疲れさまです。
遺族の感情は最大限に尊重されるべきと思います。それは、マスコミが「何を言おう」とです。

先生が経験された「1社だけ記事にした」事例は、倫理的に本当に許せないものであると考えます。こういった場合には、その新聞社に損害賠償を請求するぐらいのことを考えなければ、マスコミの倫理は育たないのではないでしょうか?

関連する記事をトラックバックさせていただきました。

先生の意見に賛同します。私なら決して公表しません。被害者だからというより、守秘義務は医師として何よりも優先すべきだと思うからです。役に立てるつもりならば、マスコミなどに流さず、興味本位の素人の来ない場所で、検討すべきだと思います。正確な報道のできない今のマスコミに流すことは百害あって一利なしだと思います。

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» 遺族の感情 [いなか小児科医]
2006年6月23日 土砂降り こんな記事が目に入りました。 県立安芸病院の医療 [続きを読む]

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