マイペット

アクセスカウンター

  • 2006年5月18日~

コメント・トラックバックについて

  •  このブログのコメント、トラックバックは管理人の承認制となっています。このため、ブログに記載されるのに時間がかかることがあります。管理人の判断でブログの記事と無関係なコメント等や、誹謗中傷等の公序良俗に反する内容のコメント等は承認致しません。

アクセスランキング

ブログランキング

  • ブログランキング・にほんブログ村へ
     クリックして頂くとブログランキングがアップします。 よろしければクリックお願いします。

ねこちか2

サイバーキャットと遊べます。猫じゃらしで遊んだり、エサを与えることもできます。

« 2006年6月 | トップページ | 2006年8月 »

2006年7月

2006年7月29日 (土)

もうすぐ8月!

 来週はもう8月!

 今年の名古屋の夏は半端じゃない。アスファルトの上に立つと、サウナ風呂の中にいるような熱気。

 ここ2週間ばかり、仕事と委員会の活動でてんやわんやだった。

 机の上には書類の山。ちっともかたずけられない。特に司法改革関連の資料が山積みになっている。弁護士会からも次から次へと書類が配布される。来週は少し時間ができるので、まず机の上のかたずけから始めよう。

 裁判官と弁護士(検察官はどうか知らないが)は、たいてい7月と8月はちょっとまとまった休みを取る。裁判官や書記官が休みを取るため、7月と8月は裁判の期日が入りにくい。そこで、弁護士もまとまった休みを取る人が多い。

 私も1週間位休みたい。

 しかし、8月には医療過誤事件の証拠保全があったり、訴状作成があったり、調査に力を入れなければならない事件もある。また、医療過誤問題研究会のメンバーで執筆を分担する本の原稿も書かなければならない。その他の事件もそろそろ局面を迎えているものがあるので、8月にはてこ入れしたい。

 今年はまとまった休みは取れそうもない。

 しかし、ブログの記事は毎日は無理かも知れないが断続的にでも書くつもりだ。

 裁判員制度、ロースクールと、司法改革の目玉2つについて書いたので(但し、これからもこの2つの制度については書くつもり)、今度はもう一つの目玉である司法支援センター(法テラス)についても書きたいと思っている。

               Kikyouc

2006年7月26日 (水)

ロースクール生の悲劇

 現在の司法試験やロースクールの制度について、一般の方々が理解するのは非常に難しいだろう。かくいう私もなかなか飲み込めない。本当に複雑怪奇な制度なのだ。

 私たちが受けたときには「司法試験」といえば1つ(一種類)しかなかった。非常に難関だが、誰にも門戸が開かれた平等な試験であった。

 ところが、今の司法試験には2種類あるのだ。旧司法試験と新司法試験である(この2つの試験については、法務省の資格試験の説明を参照)。

 簡単に言えば、旧司法試験は誰にでも受験資格があるが、新司法試験は法科大学院課程の修了者(ロースクール卒業生)しか受験資格が与えられていない。また、旧司法試験は平成23年に廃止されるが、それまでは何回でも受けられるのに対し、新司法試験は5年の受験期間に3回までしか受験できない。

 旧司法試験は平成23年に廃止され、その後は法科大学院課程の修了者でない者は予備試験を受け、その合格者が新司法試験を受けることになる。

 法務省の上記HPによれば、新司法試験は今年から始まり、平成18年は900人ないし1100人程度、旧司法試験は平成18年は500人ないし600人程度を一応の合格者数の目安とするという(この2つの試験の合格者のレベルはおそらく同等ではないだろうと言われている)。

 今年は、ロースクール卒業生が初めて新司法試験を受験する年なのである。

 
 以下の青字部分は、この新司法試験を受験したあるロースクール生が書いた文章である。

 <新司法試験制度下の三段階の予備校の学費>

 ・・・問題は、新司法試験制度のもとでも、ロースクールの学費以外に、予備校の学費がかかるという点である。

1 合格者数が増加するとなれば、出身ロースクールいかんで就職先が変わる(変わるどころか就職先が見つからないおそれもある)。となれば、まず目標となるのは、ビッグネームのロースクール、それも既習者コース(※)を狙うことになる。既習者試験でトップクラスの成績を出そうと思えば、大学1年から予備校に通い、少なくとも法律の基礎的知識を学習しておかなければならない。適性試験対策のために予備校に通うことも余儀なくされる。

※ 法律学習経験者を対象としたコース。既修者コースでは実務法律科目を2年間学習し、2年間で修了することが出来る。法律学習未経験者を対象とした未修者コースは1年間基礎法律科目を学んでから2年間の実務法律科目を学ぶ。従って、未修者コースは修了までに合計3年間かかる。

2 次に、ロースクールでの成績も就職に影響する。ロースクール入学後に好成績を修めようとすれば、入学前に少なくとも旧司法試験の短答式試験に合格できる程度の学力をつけておく必要がある(ロースクール1期生の入試においても、短答式試験の合格経験の有無は、受験するロースクールを選択する際の重要な要素であった。)。そのために、多くの学生が予備校に通うことになる。つまり、ロースクール入試の準備として旧司法試験の入門、中級段階の講座を受けることになり、旧司法試験受験の準備のための予備校通いが前倒しされるにすぎない。費用の出費という観点からすれば、旧司法試験受験に要する費用に、さらにプラスしてロースクールの学費がかかることになる。

3 さらに、新司法試験制度のロースクール生の出費はこれだけにとどまらない。3月のロースクール卒業後、5月の新司法試験までの3ケ月間、新司法試験対策に特化した対策をとる必要があるため、ここでも予備校を利用する必要がでてくる。新司法試験がロースクールで学んだことを確認するための試験であるのであればともかく、少なくとも1年目の新司法試験はそのような内容ではなかった。シビアな競争試験である。新司法試験での合格順位が就職に大きく影響することになるから、懸命に受験対策をすることになる

 以上をまとめると、新司法試験制度のもとでは、学生は、1 ロースクールの学費(※1)のみならず、2 ロースクール入試のため、3 ロースクールで好成績を収めるため、4 新司法試験に合格するため、しかも好成績で合格するため、長期にわたって試験対策費用を負担することになると予想される(そのうえで、司法修習生に対する給付制が廃止(※2)されれば、合格後1年間、修習のための費用も負担することになる)。

※1 授業料は国公立で年間80万円程度、私立で年間100万~150万円かかり奨学金を借りる人も多いという。

※2 現在、司法修習生には、月額20万円程度の給与が支給されているが、今後の合格者増と厳しい財政事情などを背景に、政府は司法修習生の給与を廃止し無利息の貸与制へ切り替えることとし法案を提出した。しかし、日弁連や法科大学院生の反発を受けて貸与制の実施は4年間延長されることになり2010年から貸与制が実施されることとなった。

 司法試験に合格するのに(しかも、好成績でないと就職もままならない)、一体いくらかかるのだ!

 ロースクールと新司法試験のおかげで、予備校はウハウハだろう。

   
 しかも、ロースクール生は司法試験に受かって司法修習生になっても給与はもらえず(貸与制なので後で返さなければならない)、就職ができるかどうかも分からないのである

 <学生の学費回収の意識> 

 法学部の学生のときに合計200万円程度の奨学金を受けている者がかなりの数にのぼり、ロースクールの学生の約半数が奨学金の貸与を受けている(2年間で約200万円程度借りるのが一般的である)。司法修習生に対する給付制が廃止されれば、借金はますます膨れ上がる。奨学金の貸与を受けていない学生であっても、多額の投下資本を回収しなければならない。ロースクール生はそのような経済的事情を抱かえて実務家としてスタートしなければならない。

 実務家になり借金を返済し投下資本を回収するという意識を持っている学生が圧倒的多数を占めているというのが実情である

 そりゃそうだろう。

 高額の給与が保証される渉外事務所に就職希望者が殺到するのは当然だ。修習生が給与が低く労多くして益少なしの町弁の法律事務所を敬遠するのも(これからはその町弁の法律事務所への就職さえ難しくなる)責められない。

 しかし、運良く渉外事務所に就職できても渉外事務所は3年契約が多いそうなので、いつ「役立たずだからクビ」と使い捨てされるかしれないのである。

 私が今学生だったら、絶対に弁護士をめざさないだろう。とてもじゃないが、投下資本や投下労力に見合うだけの生涯所得や社会的地位が期待できないからである。また、それだけの借金を抱えて弁護士生活をスタートするのは恐い。よほどの高額給与が見込まれる渉外事務所に就職しクビにならない自信があれば別だが。

 このようなロースクール生の悲劇はこれからも続くのだろうか・・・。

 そして、こういう過程を経て弁護士になった人たちが、司法改革のキャッチフレーズだった「市民のための司法」の担い手になれるのだろうか・・・。

2006年7月25日 (火)

司法試験は受かったけれど・・・弁護士の2007年問題。

 今、59期司法修習生(次期就職予定の修習生)のうち、就職未定者が東京では約100名、大阪では10数名ほどいるという。

 しかし、問題はその次。

 2007年には約2400人から2500人(60期修習生)が司法修習を終了する。これは現在の約2倍の数。

 司法修習生のうち、裁判官として採用されるのは毎年90~105人、検察官は毎年70~80人程度。

 裁判官や検察官を増やすことは国民の望む迅速な裁判のために不可欠だが、司法予算が乏しいために最高裁も法務省も毎年僅かな増加しか認めない。

 よって、60期司法修習生の大半が弁護士登録することになる。しかも、その後も毎年どんどん増えていくのだ。

 しかし、法律事務所にはそれだけの修習生を吸収できるだけの余力はない。約半数であった59期の修習生でさえ就職できない者が多数出ているのに、その倍の60期の修習生を吸収できるはずがない。

 今年度の日本弁護士連合会の会長選(候補者3名)では、この2007年問題が大きな争点となった。こんなに多くの修習生をどうするのか、どこに弁護士のニーズがあるのか、という点である。

 普通に考えて、法律事務所が吸収できないということは、もはや弁護士本来の仕事のニーズが頭打ちだということだ。

 それなのに、弁護士の中の一部の増員論者ら(当時は執行部の中枢にいた)は、企業や自治体に弁護士が入り込む余地がある、増加した弁護士がどんどん「需要を掘り起こす」ことで念願の「法化社会」を達成することができる、という幻想のもとで、財界主導(規制改革・民間開放推進会議ー議長宮内義彦オリックス会長)の司法試験合格者数の増大、弁護士の大量増員に賛同してきた。

 大体、弁護士は人の不幸を飯の種にしているところがある。増員論者らが決まって使う「需要を掘り起こす」という言葉は一体どういう意味なのか、私は常々疑問に思っている。「紛争の予防」という意味なら許されようが、「紛争の事後処理」という面でいえば、大変危険な意味を持つ言葉だ。 

            Nanbangiseruc   

 私が独立開業した頃に弁護士仲間の研修旅行で他の弁護士と一緒にお土産屋さんに入ったときのこと。私は民芸品の「招き猫」がかわいいので事務所のカウンターにでも置こうと思って買おうとした。しかし、見ていた先輩弁護士に「そんな物が置いてあるのを見たら法律事務所にやってくる人はいい気持ちがしない。置いてはだめだ。」と言われ、「なるほどな。」と思って買うのをやめた。

 確かに、法律事務所にやって来る人は様々な不幸を背負った方々だ。そういう方々が法律事務所の招き猫を見て不快になるというのも理解できる(もっとも、招き猫は「商売繁盛」の意味以外に「福を招く」という意味もあるそうだが)。

 増員論者の弁護士が「需要の掘り起こし」という言葉を使うとき、私は決まってこの「招き猫」のことを思い出す。

                         Cat07l

 いくら日弁連が法律事務所に「求人」を促しても(最近、日弁連は全会員に求人アンケートなるものを3回も配布した)、そんなに大量のイソ弁を採用できるはずがない。企業も自治体も弁護士をそんなに欲しがってはいない。ニーズのないところに、そんなに弁護士ばかり増やしてどうするのか。

 弁護士の就職難という現実のもと、増員論者らも夢から覚めて現実を直視すべきである。

梅雨明けはまだか。

 久しぶりに記事が書ける。

 この1週間というもの、本当に忙しかった。まだまだ忙しいが、ようやく山を越したという感じ。

 金曜日は神戸へ、月曜日は京都へ、と、ここ1、2ケ月関西方面への出張が多く、事務所で書面を書く時間が不足している。そのため、夜間や休日に書面書きをしなければならなくなり、相当しんどい。

 しかし、この1,2週間で、委員会活動では司法改革問題、仕事では医療過誤事件、離婚事件などでいろいろ勉強させてもらったので、書きたい記事はたくさんある。

 少しずつでも書き続けていきたい。

 弁護士にとってこの「書き続ける」というのは大変なのだと思う。他の弁護士のブログを拝見していても、更新が滞っていたり、記事の期間が空いているものもあり、やっぱり続けるのが困難なのがよく分かる。

 書面を書くということの多い仕事なので、仕事以外でも文書を書くのは面倒ということもあると思う。正直ブログを書いても仕事のストレスの解消にはならない(私の場合は酒を飲むよりはましだが)。

 しかし、弁護士の仕事や、今弁護士や弁護士会が抱えている問題について世間に知ってもらいたいことがたくさんあるので、とにかく書き続けたいと思う。

               Fusigurosennouc  

2006年7月20日 (木)

なかなか記事が書けない理由

 今週は、電子カルテの証拠保全、自分の定期検査、協力医の先生の意見聴取のために、病院に行かない日がない。

 電子カルテの証拠保全をしたのは初めての経験だった。事前の予想では紙のカルテの場合のように1枚ずつコピーを取る必要がなく、プリンターで印字してもらえるので、裁判所も弁護士も楽なのではないかと思っていたのだが、この予想に反し大変な作業となってしまった。

 この経験については、後日、まとめて記事を書きたいと思っている。

 本日は、弁護士会の委員会の仕事で「弁護士過剰時代を迎えて」をテーマにした勉強会に参加した。勉強会には多くのベテラン弁護士が参加されていたが、若手弁護士の参加は少なかった。私はこれにはがっかりした。

 どうして将来に危機感を抱いてもいいはずの若手弁護士がこういう勉強会に参加しようとしないのかについて、勉強会の後の食事会(飲み会)で、委員会のメンバーらと議論になった。

 その議論の中で、そもそも若手は本当に危機感を抱いているのかという話になり、ある弁護士が、

 若手は本当の意味での危機感を抱いていない。なぜなら、一生「イソ弁」(勤務弁護士のこと、一生「イソ弁」でいるなら「イソ弁」ー居候弁護士の略ーというのはおかしいが)でいるつもりの人が大半だから。今はイソ弁が数年したら独立するという時代ではない。「一生ボスについていく。ボスの指示に従って仕事をする。指示どおりに仕事をする方が楽だ。」という人が多い。今はボス弁の方がイソ弁に独立してもらいたくても労働問題に発展しかねないので独立を促すことができないようになっている。無理に独立を切り出してボス弁とイソ弁の労働紛争になった例もある。

 と言われた。

 私はこの話を聞いて、「そうか。だから大半の若手弁護士が弁護士過剰やそれによる弁護士自治の崩壊などというテーマには興味が沸かないのだ」と合点がいった。

 いよいよイソ弁は企業内弁護士と同じ、企業のサラーリーマンと同じ、という時代になってしまったのだ。もともと自主独立の精神がなければ、弁護士自治などは問題ではなくなるわけだ。

 しかし、イソ弁も終身雇用制が保障されているかというとそうではない。ボス弁だって弁護士過剰となれば経営危機に陥る可能性があり、イソ弁の給料を払えなくなる可能性がある。

 また、イソ弁が独立しないと、法律事務所に空席はできないわけだから、イソ弁の新規採用は難しくなる。もともと粗製濫造されている上に、イソ弁として修行を積むことなく直ぐに独立するという弁護士が増加すればどうなるのか。経験不足のために依頼者と様々なトラブルを起こし、不祥事も頻発するであろう。そうなれば、イソ弁であろうとボス弁であろうと、弁護士全体に対する社会の信頼は失墜するだろう。

 だから、本当は、「一生ボス弁についていく」と覚悟を決めたイソ弁にとっても、弁護士過剰問題は人ごとではないはずだ。こういう危機意識をどうしたら若手弁護士と分かち合えるのだろうか。

 以上は勉強会の後の飲み会で考えたこと。

 勉強会自体も、各種統計データー(法律相談件数の推移、訴訟事件数の推移ーいずれも減少)等を紹介したもので大変有益であったので、後日記事で紹介したいと思っている。  

2006年7月17日 (月)

報道する側からも裁判員制度下の報道のあり方に疑念が。

 報道側からも、ようやく裁判員制度下でのマスコミ報道のあり方について疑念を呈する意見が出てきている。

 支局長からの手紙:放火・殺人 裁判員の視点で /奈良

 ー容疑者が少年ならなおさら、裁判員がメディアからも情報を得るという観点から今後、大幅な見直しが必要ではないかと思います。ー

 容疑者が少年に限ったことではないと思うが、少なくともこういう観点をお持ちの支局長もおられるのだな、とちょっとホッとするニュースであった。

2006年7月16日 (日)

司法改革の現実

 連休中だが、仕事が溜まって書類の作成に追われている。

 なかなか記事を書くことができない。

 そんな中、こんな記事を見つけた。

    これでいいのか司法改革

 この佐藤和利弁護士の講演は、司法改革の歴史や問題点(裁判員制度も含む)が一般の方々にも分かりやすく説明されている。ぜひお読み頂きたい。

 同じ司法改革(司法「改悪」)と闘う一弁護士として、私にはとても共感できる講演内容だ。弁護士会の内情などもこの講演のとおりである(かなり情けないものであるが、事実である)。今後、このブログでもこの講演の内容を適宜具体的に紹介、解説していきたいと思う。

 ちなみに、佐藤弁護士は、「子供には何も残さず逝きなさい」という本の著者である(この本と佐藤和利弁護士の紹介はこちら

http://www.review-japan.com/basic/bookinfo.html)。

 そして、この方は、なんとCMにも登場しているF1レーサーの佐藤琢磨さんの父親なんだそうだ。

2006年7月14日 (金)

竹中平蔵大臣とホウレンソウ

 竹中平蔵大臣を初めてみたのは、テレビで大学教授として発言していたとき。最初は、温厚そう、頭が良さそう、人柄も良さそう、という印象しかなかった。しかし、その語る経済理論(当時はもっぱら不良債権処理問題が殆どだった)は、経済学をまともに勉強したことがない私には、それで日本の経済が本当に良くなるのか、さっぱり分からなかった。

 竹中氏は大臣になってから、頻繁にバラエティー番組にも登場するようになった。私も、竹中大臣が喫茶店のような場所で一般人と一対一で語り合うという番組に出ているところを見た。一般人代表として女子高生やサラリーマンに続いて、八百屋のおじいさんが登場してきた。

 この八百屋のおじいさんは、両手にホウレンソウと小松菜を一束づつ持ち、竹中大臣に「この野菜ご存じですか。区別は分かりますか。」と尋ねた。竹中大臣は答えられない。ホウレンソウと小松菜が区別できないのだ。続いて、このおじいさんは、「この野菜をうちはいくらで売っていると思いますか。」と尋ねた。これに対して、竹中大臣は、数百円(確か500円か600円位)の高い値段をつけていた。

 ホウレンソウも小松菜も、私の行っているスーパーでは一束100円位で買える。

 竹中大臣は、八百屋やスーパーで買い物をしたことがないのか、あるいは高級スーパーにしか行ったことがないのか。

 このとき、私は、竹中大臣という人は、庶民の金銭感覚の持ち合わせがないか、生活オンチの人だなあ、と感じたことを鮮明に覚えている。

 八百屋のおじいさんは竹中大臣の回答を聞いてもにこにこしていたが、たぶん私と同じ気持ちだったと思う。

 竹中大臣は、小泉政権の中にあって、幾多の批判を受けながらも、新資本主義、市場原理主義の経済政策を推進してきた人だ。不良債権処理には一定の成果をおさめたかもしれないが、日本は借金大国になった。そして、彼の経済政策が「格差社会」「勝ち組負け組」という言葉に象徴される強勝劣敗(悪くいえば弱肉強食)の社会を後押ししたことも事実だろう。

 昨年の衆議院選挙では、竹中大臣は自ら選挙カーに乗って勝ち組の旗手ホリエモンを応援していた。

 頭が良くて強い人にとっては今の日本は生きやすい国だろう。しかし、普通の人や弱い人にはどうなのか。

 一束100円でホウレンソウを売る人、そのホウレンソウを種から育てている人、そしてホウレンソウを100円で売ってくれるスーパーや八百屋を探して買う人のことを、竹中大臣が考えてくれているとは私にはどうしても思えないのだが。

                     Houren2           

※ 新資本主義、規制緩和が何をもたらしたかについての、興味深い記事です。ぜひお読み下さい。

 小泉「改革」の呪文が解けてきた「個人が負いきれないリスクは社会が引き受ける 」

 新自由主義こえる「第三の道」 「結果の平等」ではなく「機会の平等」をめざす

    (北海道大学大学院教授 山口二郎氏)

 「小さな政府」は人々を幸福にしない 普通の人が普通に生きられる改革が必要だ

    ( 慶応大学経済学部教授 金子勝氏)

 

2006年7月11日 (火)

弱者切り捨てー生活保護費の削減案

今、政府で生活保護費の削減が検討されているのをご存じだろうか。
 私は、7月6日(木)の中日新聞の記事「弱者の暮らしを直撃 生活扶助の基準額や母子加算見直し」(白井康彦記者)で知ったのだが、小泉政権はここまでするのか、と驚いた。

 (関連記事)

 生活保護費の削減案  弱者の暮らしを直撃

 「骨太の方針」決定:官邸主導 最後に揺らぐ

 格差拡大、公共サービス切り捨ての「構造改革」の強行に反対するl

 弁護士が自己破産などを受任する多重債務者の中には、生活保護受給者が多い。
 収入が少なく生活費が不足し、本来生活保護を受けるべき人達がサラ金を頼って多重債務に陥り、その後に生活保護を受給して相談にみえることが多いのだ。
 
 こういう人達の中には、生活保護を申請することに抵抗があったという方もみえるが、生活保護の審査が厳しくて生活保護を受けたくて受けられなかったという人もいる。
 私の経験した例では、車椅子の奥さんの通院のために必要な中古自動車(廃車寸前のもの)を所有しているからという理由で、生活保護の支給を拒否された例がある。また、決まった住所を持たない女性が支給を拒否され、窓口の前で(病気で)卒倒したという例もある。後者の例では、さすがに担当者も事の重大性を認識し、住居を探した上で生活保護の支給を認めてくれたが。
 また、いくら仕事を探しても見つからない、病気がちで働けない、という人に対して、「まだ若いのだから働けるだろう」と支給を拒否する例も多い。

 生活保護が受けられれば最低限とはいえ生活は安定する。そして、自己破産をするにしても法律相談料は無料になり法律扶助協会が弁護士費用を立て替えてくれる。しかし、生活保護が受けられないと、いくら自己破産をしても生活することができないし、無職で収入がなければ法律扶助協会に対して弁護士費用の立替金も返還できないため法律扶助協会を利用できないことすらある。

 それに加えてサラ金のグレーゾーンが廃止されるとサラ金の貸付の審査が厳しくなり、今までは一時的にでも(破綻必至だが)サラ金からの借入金で生活費をまかなっていた(それがいいとは言わないが)人たちがそれもできなくなる。生活保護も受けられなくなれば、こういう人たちはどうやって当座の生活費を工面すればいいのだろう。それこそヤミ金の餌食となる可能性すらある。

 上記記事では「生活保護の削減には大きな抵抗勢力がない。政府・与党に『やりやすい』と思われているのでは」と指摘する声もあるという。

 政府は、国の財政赤字を縮小するため、まず抵抗勢力がない「やりやすい」ところの財政支出を削減し、抵抗勢力が強い「やりにくい」ところは後回しにするのだろうか。

 もしそうなら、ひどすぎる。

 この記事では、生活保護費の削減案は、7月7日(金)に閣議決定される「経済財政運営と構造改革に関する基本方針」(骨太の方針)ー何が骨太だ!Ic_03_3 に盛り込まれる見通し、としている。北朝鮮のミサイル騒動で、この骨太とやらの方針のことがあまりニュースになっていないが、どうなったのだろう。

 国民に対してひたすら痛みに耐えろという小泉政権。国民にとって最後のセーフティネットである生活保護まで削減して痛みに耐えろというのか。

 財政赤字を縮小するのには、まず国会議員の歳費や年金の削減、官僚に支給される豪勢な官舎の売却、保険料を何に使っているのか分からない社会保険庁の解体、自治体の第3セクターとやらが作ったわけの分からないテーマパークの売却、必要のない公共事業からの撤退、などが先じゃないのかIc_03_3

2006年7月10日 (月)

何とかして!ココログ。

 記事の完成間近になって、突然画面が真っ白になり、記事が全部消えてしまった。

 私の頭もまっしろ・・・・。ココログ憎し!

 ここ1週間ばかりの不調は、ココログユーザーならお分かりだろう。管理画面にアクセスするのに30分かかることもあった。

 今度のメンテナンスで修復されないのなら、もう乗り換えるしかないと思う。

 そういうわけで、7月13日までのメンテナンスが終わるまでは、当分記事の更新はできそうにもない。

 

2006年7月 9日 (日)

裁判員制度って誰が望んだのだろう?

 裁判員制度に反対という国民は多い。

 裁判員制度:地裁で模擬裁判 参加者の大半「裁判員いや」 /福岡(毎日新聞)

ー法科大学院の学生や新聞記者、裁判所職員の計18人が裁判員役で参加し、終了後の座談会で実際の裁判員裁判に参加したいか聞いたところ、「参加したい」と答えたのはわずか2人で、法曹関係者は落胆を隠せない様子だった。・・・・否定的な意見の続出に「参加者の顔ぶれを見ると、制度の趣旨を理解していると思っていたが……」とため息が漏れていた。ー

 法科大学院の学生、新聞記者、裁判所職員という、比較的裁判に親しんでいる職業に就いている人でもダメだったようだ。
 もともと模擬裁判に参加しようという市民は、裁判員制度に対して好意的な人が多いだろう。それでも、参加者がマイナスの感想をもらすという報道が多い。

 裁判員制度:意見二分 前向き・否定、いずれも49%--札幌高検アンケ /北海道(毎日新聞

 取り調べ撮影求める声 研究用模擬公判で裁判員役

 裁判員制度まで3年/柔軟に国民本位の制度を

 裁判員制度の導入を言い出したのが、国民でないことは確かだ。裁判員になりたくないという国民が多いことはアンケート結果により実証されている。

 反対という弁護士も多い(少なくとも私のまわりでは賛成と言っている弁護士を知らない)。しかも、刑事弁護の経験がある弁護士が「反対」と言っていることが多い。

 裁判官や検察官は知らないが(立場上、反対でも反対とは言えないだろうし・・・)、たぶん反対の人も相当いるだろう。

 裁判員制度の欠陥を指摘する学者も多い。

 一体誰が、こんな裁判員制度を推進したのだろう。人質司法、刑事裁判の形骸化、官僚的な裁判官制度など、もともと刑事裁判には問題が多かった。それを打破するために一部の司法関係者や政治家らが考え出したものらしい。

 確かに司法への国民参加、司法の民主化は理想であるが、そのためにはもっと国民への法教育が必要だ。このままでは、マスコミの扇情的な犯罪報道のもとで、裁判員が予断を抱かずに公正な判定を下せるはずがない。ワイドショーも、凶悪事件を繰り返しセンセーショナルに報道するばかりではなく、裁判員制度のための教育番組でも組んだらどうか(視聴率は取れないだろうけど)。

 裁判員制度を本気で推進したいのなら、裁判員制度がはじまる前にもっと刑法や刑事訴訟法の基本理念について国民に分かりやすい言葉で教えるべきだ。しかし、誰がそれをするのか。

 裁判が始まってから裁判官が裁判員に教えるのでは遅すぎる。もしそういうことをしたいのなら、裁判官の数をもっと増やすべきだ。

 それに刑事裁判を充実させたいのなら、ある程度の審理期間はどうしても必要だ。裁判員の都合に合わせた短期間の審理で、検察側と異なり何ら捜査手段を持たない弁護人が、低廉な国選弁護報酬で、十分な弁護活動などできるはずがない。外国の弁護士ドラマによく出てくるような優秀な調査員など弁護士は雇えないし、日本の弁護士ドラマのように弁護士が調査員のような仕事をしていたら事務所は直ぐにつぶれてしまう。

 最近、国選の刑事の否認事件を担当したある弁護士が、国選弁護報酬を時給で計算したら、1時間500円に充たなかったという。どうやったら、そんな報酬で短期間のうちに十分な準備をして刑事弁護ができるのか。
 
 裁判員制度を推進している方々は、こういう現実的な問題を真面目に考えておられるのだろうか。

             Mannenhitur_1

 裁判所のロビーに行くと、ちょっと前まで裁判員制度をアピールする黒色背景に黒ずくめの衣装の長谷川京子の特大ポスターが何枚も張ってあった。なぜ長谷川京子が一人で立っているポスターなのかよく分からない。この紙質の良さそうなポスターの制作費に国は一体いくらつぎ込んだのだ。

 本気で裁判員制度をやりたいなら、もっと他に金の使い道があるだろう。

P.S. この際、裁判所のホームページにサイバー裁判官(あるいはサイバー長谷川京子)を登場させて、忙しい実物の裁判官にかわって、刑法や刑事訴訟法の基本的な説明をさせるというのはどうでしょう。

※ マクパペットを使ってこんなのを作ってみました(試作品です)。吹き出しをクリックすると言葉が変わります。

2006年7月 6日 (木)

サイバーキャット

 外国のサイトから。

 moreのところにあるエサを与えたり、猫じゃらしで遊んでやることができます。ニャーと泣きます。

adopt your own virtual pet!

 午後9時を過ぎると、ココログの管理画面へのアクセスが困難になっている。1日のうち余裕ができるのがちょうどその頃なので、記事を書いたりアップしたりするのが億劫になってしまう。

 裁判員制度についての記事がなかなか完成できない。

 そこで、お詫びにこんなのをアップしてしまった。

 私のブログはますます重くなっているようだ。ブログペットは期間限定でそのうちに整理します。

ココログの不調

 ココログは今、絶不調だ。

 午後9時以降になると、管理画面にアクセスするのにものすごい時間がかかるようになっている。ブログのバーには表示されないけれど、ココログのレスポンス悪化について【21時~翌1時台】 ということだ。

 7月11日、13日に大メンテナンスをするそうなので、今度こそ抜本的な改善をしてもらいたいものだ。

 読者の方々にもご迷惑をかけているかもしれないが、そういうわけなのでお許しを。

 ※ ブログに天気予報と路線検索を加えてみた。出張のときに役立ちそうだったから。私は、ニフティのサービスの中で、この路線検索が結構気に入っている。条件を選択すると、いくつかルートが出てくる。よろしければご利用を。

 魔法使いマーリンにいろいろやらせてみたが、音を出すと結構うるさい。邪魔なら消すかマウスで移動させて下さい。ただ、何でもしゃべらせることができるし、HTMLソースの扱いもちょっと分かってきたので、これからいろいろしゃべらせてみようかと思う。 

 このマーリンは外国生まれらしいが、日本でもちょっと似たブログペットにマクパペットというのがある。着せ替え人形の要領で、かわいらしい人形を作れるので大変人気だそうだ。私も作ってはみたが、動かし方などかなり難しそう。

 それにしても、ブログパーツは多種多様で、しかも無償で提供されているものが多いことに、ブログ初心者の私はびっくりしてしまう。           

                Pianoman     

2006年7月 5日 (水)

ちょっと遊んでみました。

 昨日は北朝鮮からテポドンが飛んできたという。これは、隣人から石を投げつけられたようなもの。当てるのが目的ではなかったとしても、投げつけられた方としては怖い。大変な世の中になったものだ。

 私のブログも、医療問題にせよ、司法問題にせよ、暗い話題が多い。

 そこで、体裁だけでも、ちょっとブログを明るくしてみた。記事がおもしろくないという方は、そちらで楽しんで下さい。

1 ブログペットにねこちか2に続き、マーリンを加えてみた(おじゃまな方は消して下さい)。言葉やしぐさが変更可能なペットなので、今後もちょっとずつ変えていこうと思う。

2 マイ水槽の「レッドディスカス」を「くまのみ」に変更した。

3 左サイドにゲームを加えてみた。ここでゲームができるわけではないのだが、日産キューブのゲームのホームページに跳ぶことができる。このゲームはデザインがポップで楽しい。ゲームも単純なようで結構楽しめる。息抜きをしたい方はどうぞ。

4 その他、サイト内検索の無料ブログツールを入れてみた。テンプレートのサイドバーが狭いので、体裁は悪いがなんとか使えるようだ。グーグルの検索も入れようと思ったがやはり狭くて規定のものは入らなかった。そこで、検索頁に跳べるようにした。こちらも、よろしければご利用下さい。 

2006年7月 4日 (火)

ブログペット2

 黒猫マーキーに続いて、ねこちか2をブログペットに加えてみた。

 黒猫マーキーは外国生まれ、作者不詳だが、ねこちか2の作者はこのお方 http://hikosuke.exblog.jp/2093641/

 有名な猫さんで、愛嬌たっぷり。

 こういうフラッシュの犬のペットはないのだろうか。 

アンケート方式の鑑定もあるようです。

 現役裁判官のかけ出し裁判官Nonの裁判取説さんのブログの記事「鑑定をアンケートで」ではじめて知ったのだが、大阪地方裁判所ではアンケート方式による鑑定というのを実施しているようだ(初めての試み?)。

 定期健康診断の胸部レントゲン写真について精密検査の指示を要すべき異常陰影があるか否かについて、5名の鑑定人(医師)によるいわゆるアンケート方式による鑑定を実施したという。

最高裁HP:http://www.courts.go.jp/hanrei/pdf/20060328134050.pdf

 カンファレンス方式と違ってアンケート方式だと忙しい医師に一堂に会して頂く必要はないわけだ。

 結果は、

 平成11年健診の胸部レントゲン写真については、5名の鑑定人(放射線科医)のうち、異常陰影の所見なしとしたものが3名、右肺尖部胸膜肥厚所見があり精査の指示を要すとしたものが1名、右肺尖部胸膜肥厚所見があり1年に1度経過観察をするよう指示すべきとしたものが1名だったという。

 これを、裁判所は、「少なくとも、肺がんを疑わせる異常陰影は認められない趣旨の鑑定結果と見ることができる」と認定している。

 平成12年健診の胸部レントゲン写真についての、5名の鑑定人(放射線科医)のアンケート結果は判決文でははっきりしないが、裁判所は本件アンケート鑑定の結果によれば「右肺尖部に異常陰影があるものと認めてこれに対する精密検査の指示をする必要があったと認めるのが相当である。」と認定している。

 この判決の当否は検討していないが、定期健康診断のレントゲン写真の読影について、このように医師の見解が分かれることに、ある意味怖ろしさを感じた。

 このようなアンケート鑑定については、今後どのように運用されるのか、また医師の見解が分かれるときに医療水準を考える上で裁判所がどのような評価をするのか、注目される。

2006年7月 3日 (月)

ちょっと読んでみたい本ー「裁判大噴火」

 最近は現役裁判官のブログも増えてきているようだ。

 私のリンクにもあるかけ出し裁判官Nonの裁判取説 さんが、河出書房出版「裁判大噴火~若手芸人渾身の裁判傍聴記~」という本を紹介されていた。

 現役裁判官もおもしろいという評なのだから、本当におもしろいのだろう。芸人からみた裁判とはどんなものなのか。こわいものみたさもあり、ちょっと読んでみたい本だ。

2006年7月 1日 (土)

医療事故の公表

 群馬大学医学部付属病院のカテーテル事故についての続報

 群大病院医療ミス:過失や違法性の有無、焦点 手術ミス認め陳謝 /群馬

 病院側は、大野病院事件の影響からか、遺族、警察、マスコミなどに対して非常に慎重な対応をされているようだ。

 この事故は、医師が開胸手術の決断(苦しい決断だったと思うが)をしていれば避けられただろう。遺族にとっても医師にとっても非常に残念な事故だ。

 このニュースで気になったのは、

「■視点
 ◇遺族意向尊重し、公開の原則を
 群馬大学付属病院が医療ミスを公表したのは手術から約3週間、患者の死亡から約2週間後だった。公表の遅れについて、同病院は「遺族から承諾が得られなかった」ことを理由に挙げた。「遺族の承諾」というあいまいな規定が公表時期を左右するというわけだ。今回のケースは医療ミスの公表時期や方法のあり方に一石を投じたとも言えそうだ。
 同病院から各機関への連絡は適切に行われた。手術でミスが発覚した数日後、男性の死亡前に前橋署に経緯を細かく説明している。発覚後に設置した調査委員会は「社会的責務があると判断した」として、素早い連絡を促したという。
 同病院によると、全国の国立大学付属病院が医療ミスを起こした場合、統一の指針に従うという。手術に過失があれば、死亡に至らなくても公表の対象になるが「原則、家族から同意を得る」との規定があり、公表の際にも「内容について十分な説明をする」という。
 医療ミスは、その病院だけの問題ではない。他の病院への警鐘であり、国民に対しては当然の情報開示とも言える。公表の承諾が得られない医療ミスが永遠に埋もれ続ける事態は避けなければならない。公表の指針にあいまいな部分を残す限り、懸念はつきまとう。遺族の意向を最大限に尊重しつつも「原則公表」が望まれる。【伊澤拓也】7月1日朝刊 (毎日新聞) - 7月1日11時1分更新」

 というくだり。

 「遺族の承諾がなくても」、他の病院への警鐘や国民に対する情報開示のために、医療ミスは公表されなければならない、のか?

 患者によっては、病名を世間に知られたくない、という方もみえる。医療ミスがマスコミで公表されると、たとえ患者の実名が伏せられていても、病院名や病名、医療ミスの経緯が明らかにされれば、知り合いには分かってしまうということがある。

 今までに私が担当した事件では、患者や患者の遺族がマスコミへの公表を望まれたという事件は一件もなかった。むしろ、公表されたくない、という方がほとんどだった。

 弁護士が担当する医療過誤事件のうち、公表されるのはごく一部だと思う。

 ただ、公立病院の事故の場合、一定額以上の損害賠償が支払われるときには自治体の議会の承認が必要となることがあり、そこからマスコミに医療ミスの情報が知られるということはあった。

 以前、どこから情報が漏れたのか知らないが、ある医療過誤訴訟事件で訴訟上の和解をしたことがマスコミに知られ、新聞社などから頻繁に電話がかかってきたことがある。患者が公表は絶対いやだというので(無理からぬ事情があった)、全社に患者の気持ちを説明して記事にしないでほしいと頼んだ。ほとんどの記者が納得してくれ、記事にしないでくれた。

 ところが、1社だけ記事にした。私は、腹が立ってその記者に抗議をしたが、すでに公表された後であった。患者もそれ以上のことは望まなかったので、そのままで終わったが、今でも納得がいかない気持ちが残っている。

 「遺族の意向を最大限に尊重しつつも「原則公表」が望まれる」というが、遺族が絶対にマスコミには公表されたくない、とはっきり言ったとき、病院とマスコミはどうするのか。

 私は、一番の被害者である患者や患者の遺族の意向が優先されるべきだと思うのだが。

             Xxx_3    

                                        

« 2006年6月 | トップページ | 2006年8月 »

2017年8月
    1 2 3 4 5
6 7 8 9 10 11 12
13 14 15 16 17 18 19
20 21 22 23 24 25 26
27 28 29 30 31    

ストップ医療崩壊

  • Iryouhoukai_2   

     このチラシの中を見たい方はこちら

     医療危機打開の署名用紙(PDF)はこちら

     宛先はこちら

無料ブログはココログ

司法改革ニュース

医療過誤ニュース

天気予報