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2006年5月25日 (木)

医療過誤のはなしーその4 後医の重要性

 「後医」(こうい)とは、医療過誤にあった患者に対してその後に治療行為を行う医師のことである。

 医療過誤の被害者の多くが、被害を受けた後に他の病院で治療を受けている。被害者には治療を受け続ける必要性があるからだ。

 医療過誤を受けた先の病院で次の医師を紹介してもらうということは期待できないから、患者が自分で次の医師を捜さなければならないことが多い。

 現実にはこの後医になることをあからさまに嫌がる医師が多い。他人の後始末は嫌というのが本音だろう。前の医師の治療が不適切だったため、その後の治療が難しくなっているということもある。また、患者も医療不信に陥っており、信頼を得るのが難しいということもあるのだろう。

 しかし、患者にとって、「後医」はその後の治療にどうしても必要な存在なのだ。

 医療過誤の相談では、医療過誤の被害にあった患者が次の医師に診て欲しいと頼むと「前の医師にやってもらえ」と断られた、という相談が多い。これは医師としてあまりに不誠実である。患者は前の医師が信頼できないからこそ、新たに治療を依頼しているのに。

 また、後医は、医療過誤の立証においても、非常に重要な立場に立つ。後医は、患者の治療にあたることで、前医の行った治療行為を直接知ることになることが多い(例えば再手術をすれば前の手術の内容を直接知ることになる)。このため、医療過誤の立証において重要な証人となる。患者にとって一番ありがたいのは、後医が前医の治療行為の問題点をはっきりと指摘した書面を作成してくれることだ。

 しかし、これをやってくれる後医はごく僅かである。「かかわりたくない」「前医に恨まれたくない」あるいは「医局と敵対することは避けたい」等というのが本音だろう。

 私は、こういうことが、医療界の閉鎖性を端的に示すものとして社会に不信感を与えているのだと思う。

 私の経験では、一番事情を知る後医が非常に明解な意見書を作成して下さったことで早期に示談による解決ができたケース、訴訟提起後に後医が当方の質問に対して詳細な回答書を作成して下さったことで早期に和解による解決ができたケースもあった。但し、このようなケースはごく少数である。こういう後医には本当に尊敬の念を感じる。

 しかし、明らかに前医にミスがあると思っていても、それを患者には黙っているという医師が多すぎる。

 これは、医師の職業倫理や人間としての良心の問題でもあると思う。

 こういうことが改められない限り、今の医療不信の風潮は改善されないだろう。医療界の方々には考えて頂きたいものである。

                Kyuukyuusya          

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医療過誤」カテゴリの記事

コメント

 後医は名医という、言い方があります。つまり後で診た医師のほうが的確な判断ができるのは当たり前なのです。
 管理人さんが前提とされているのは、はっきりと過誤である場合なのかもしれませんが。ただ管理人さんもわかっていらっしゃるかもしれませんが過誤と事故、グレーゾーンのことはたくさんあります。
 例えば、最初風邪と診断されていてなかなかよくならず別の病院でレントゲンを撮ったら肺炎だったとします。これはよくあり、ネットでも患者さんが「医療ミスか?」と質問していることがあります。
 でもこれはもしかしたら最初の医者が見たときから肺炎かもしれないけど、最初ウイルス性の風邪で後で肺炎になったかもしれない。肺音が正常な肺炎もあります。最初からみんな一律に採血とレントゲンを撮るのは被爆など患者さんへの侵襲や医療経済を考えると不当です。(なんでもかんでも全て検査するのではある意味やぶ医者だと思います。)。結局患者さんの背景からリスクを考えつつ経過を見て診断が変わるのです。
 これは一例ですが、医師は経験を積むほど自分が完全ではないことを知ります。そうするとむやみに他人を批判できない、つまりその状況で(患者さんの要因、病院の設備人員の要因)自分も正しい対処ができたか?と考えるのです。これは必ずしも庇いあいとか閉鎖性、職業倫理・良心のなさだけの問題ではないと思います。不確実性は医療が潜在的に持つ問題点でありそれを知るほど個人の独断で物を言えなくなるのです。
 許せないかもしれませんが、一個人がむやみに前医を批判しないのは鉄則です。

 やっぱり専門知識を持った正しい判断を持った複数の医師が判定する第三者機関が必要だと思います。

 ところで医療不信、もちろん医師側の悪いところがあるのは認めますが、一番の原因はマスコミだと思います。ごく一部のひどい例を取り上げて普遍化した発言を繰り返し国民を洗脳しています。「カルテの改ざん率100%」「小児の点滴をするのに押さえつけてなんども刺すのは医療ミスだ」などなど。マスコミは自分の非は絶対に認めませんが。


後医は名医は確かな表現と思います。
あとから診察した医師のほうが情報が多いので、
正しい診断をするのは当たり前のことです。
しかしながら、明らかに誤診している場合もあって、
非常に対応に困ることがあります。
私の場合、近隣の開業医2軒(70歳と47歳)が信じられない診断や治療をして、治らないため紹介状の持たずに私どもの総合病院を受診されます。(かならず月に2~3人)
患者さんに現実を説明し、もしその患者さんが訴訟に
持ち込みたいと希望したなら100%その開業医が敗訴するような症例も多数あります。
その開業医のひとりは私の卒業大学の33年先輩になるため、
私自身も何もできないのが実情で、結局は自分で対応し治療してうやむやにしております。
私の勤務する総合病院の医師はほとんどが臨床のみならず研究活動や学会発表をしており最新の治療を患者さんに提供していると思います。
しかし、近隣の開業医の先生たちはもっぱらお金を稼ぐことと、ゴルフや海外旅行に行くことを考えております。(特に借金のない50歳以上の開業医の先生)
同じ医師免許を持っていても、総合病院との知識の差が大きすぎて、病診連携がうまく機能していません。
一番言いたいことは開業医の先生たちは勉強不足です。
にもかかわらず政治家をバックアップしているのは裕福な開業医たちなのです。
後医の重要性からは脱線気味ですが、初期治療を担う開業医の先生方がもう少しきちんと診断をつければ、
医療過誤も減らせるはずです。
弁護士の先生方達にも医療の現実を知って欲しいという希望から、コメントをした次第です。


「卒後12年勤務医」さんへ
 うーん。大変深刻な状況ですね。
 日本の開業医のレベルは、確かに差がありますね。長年大病院の勤務医をして経験を積んでから開業される医師もいれば、いきなり開業される医師もいる。
 開業医のレベルが一律に高くなれば、患者も大病院に長時間待ってまで行かないと思います。そうなれば、勤務医も激務から開放されます。
 開業医の問題こそ、本来、医療改革で取り上げられるべきだと思います。
 「誤診列島」は、アメリカで大学教授をしてから循環器内科医師として開業をされていた中野次郎氏の著書です。アメリカの開業医のレベルは非常に高いのだそうです。

 勤務医の方々の労働条件が悪いことや、封建的な医局制度や学閥の不条理さは理解できます。
 ただ、気の毒なのは被害にあった患者さんです。
 いくら「先輩」開業医だからといって、意見を言う人は誰もいないのでしょうか?

 ちなみに、弁護士の場合、以前は他の弁護士の仕事に介入するのはタブーとされていましたが、今はセカンドオピニオン的な相談も引き受けてかまわないことになっています。それどころか、大都市では弁護士が増えすぎて、他人の仕事にケチをつけて仕事を奪っていく弁護士がいる位です。それはそれで、問題なのですが・・・。

 弁護士の場合、上下関係はそれほど厳しくなく、(その弁護士から仕事を紹介してもらっているような場合は別として)不法行為に該当するようなことを他の弁護士がやっていることを知れば、黙ってはいないと思います。その追求の仕方には工夫がいる(複数の弁護士で対応するなど)でしょうが。私も、実際に、そういう経験があります。

 患者さんのために、勇気を出して、対策を考えて頂けないでしょうか。
 一番いいのは、患者さんに事実を告げて、場合によっては意見書を書いて頂くことですが、それができなくても、これ以上犠牲者が増えないように予防措置を取って頂きたいと思います。

医者のミスが見つかった場合はとにかく徹底的に追求してほしい。どんなに我々患者ががんばったとしても氷山の一角しか表には出てこない訳だし、弁護士さんももっと医学を勉強してほしい。患者は金儲けの対象としかみていないのではないか?社会常識のない医者が多すぎるので、泣き寝入りせずもっと法的手段に訴えればもう少しましな医者が増えてくるのではないかと思います。医者がかばいあうのは本当に困った問題ですね。専門知識のあるもの同士の医者が事実を隠しあっているとしたら患者は浮かばれません。医療訴訟を起こすときに敗訴しても負担が大きくならないように健康保険で一部補填してもらえる制度は作れないでしょうか?健康保険を使用して勝訴であれば逆に多めに返還することにする。これなら財政の負担増にはつながりません。医療崩壊とはまさにサボタージュ行為であることを医者が認めているわけですからサボらない医者作りに政府は本腰で取り組むべきでしょう。

>医療訴訟を起こすときに敗訴しても負担が大きくなら
>ないように健康保険で一部補填してもらえる制度は作
>れないでしょうか?健康保険を使用して勝訴であれば
>逆に多めに返還することにする。これなら財政の負担
>増にはつながりません。医療崩壊とはまさにサボタージュ行為であることを医者が認めているわけですからサ
>ボらない医者作りに政府は本腰で取り組むべきでしょ
>う。

認識を間違っておられるようですので,書かせて頂きます.
何百人も何千人もの患者さんを治療しても,うまく治療できなかった1人に,クレームを付けられて医療訴訟を起こされたのでは医療は成り立ちません.しかも,医師に過失が無くても医師が敗訴するような状況では医師は逃散するしかありません.日本くらい医療費が安い国は先進国にはないのです.数百分の1,数千分の1の確率で生じる合併症などのトラブルに膨大な金額を請求されるのであれば,それに見合った医療費を頂かなければ医療は成り立ちません.医療費は国により低く抑制されています.
そのために医師はモチベーションを無くし,逃散しているのです.マスコミが医療に対して誤ったイメージを植え付けさせた結果,患者が医療に対して過大な要求をするようになったのが原因の一つです.
医療がいくら進んだといっても医師も人間であり,我々にできることは限られています.多くの病気は患者が自ら治るのであり,医師はそれを手伝っているに過ぎません.「医師に掛かったら治る.」とか「死んだのは医師に過失があるからだ」といったような幻想から脱却して下さい.

今の日本では教育や医療といった社会のインフラが崩壊しつつあります.国民の意識の問題,政府の政策の誤り,などなど原因はたくさんありますが,最終的にこれらが崩壊して困るのは国民自身であることをもっと理解すべきです.
医療が崩壊して困るのは我々医療者ではなく,医療を受けられなくなる非医療者です.何が大事であるのか,よく考えて頂きたい.権利ばかり主張していては話は前に進みません.
急病になっても診察してもらえるのは1週間先,癌になっても手術してもらえるのは1年先,という時代はもう目の前です.イギリスはすでにこうなっています.
日本がこうなってもよいのでしょうか?

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