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2006年5月15日 (月)

共謀罪法案とゲートキーパー規制問題

 しばらく刑事弁護の記事に専念している間に、世間では共謀罪法案の審議が大問題になっている。日弁連も、今回は早くから反対声明を出すなど頑張っているhttp://www.nichibenren.or.jp/ja/special_theme/complicity.html)。

 私の所属する愛知県弁護士会でも「共謀罪法案」に反対する会長声明が出されている(http://www.aiben.jp/page/frombars/topics2/227kyobozai.html)。

(共謀罪法案の問題点については、情報流通促進計画byヤメ記者弁護士  さんの記事が詳しいので、ぜひお読み下さい。)

 大体、最高裁の認めている共謀共同正犯(2人以上の者が一定の罪を犯すことを共謀したうえで、その中の一部の者が実行に出た場合、実行に直接加担しなかった者をも含めて共謀に加わった者全員に共同正犯が成立すること)だって反対する学者も多いのだ。それなのに、「共謀の成立」だけで処罰するなんてとんでもない。

  一体こんな法案の成立を誰が望んでいるのだろうか。衆議院選で圧倒的多数を得た自民党が、憲法改正の前哨戦として、小泉首相の退陣の前にぜひ成立させておきたいと頑張っているのだろうか。

 これも、あの茶番のような衆議院選がもたらしたことなのか。おそろしい時代になったものである。

 いいかげんにしてほしい!

 テロ対策が目的なら600もの犯罪を対象にする必要などないはずだ。

 与野党修正案が出たものの、それでも解釈に幅が残り危険である。

 (与野党修正案の問題点については、法と常識の狭間で考えようさんの記事が詳しいので、ぜひお読み下さい。)

                  Leaf3

 刑罰法規の大原則に「罪刑法定主義」というのがある。これは「法律がなければ犯罪はなく、法律がなければ刑罰はない」という19世紀以来確立された大原則である。法学部では刑法の講義で最初に習う大原則である。

 この罪刑法定主義から派生する原則として「刑法の明確性の原則」がある。これは、「刑法の規定が、犯罪についても刑罰についても、できるだけ具体的であり、かつ、その意味するところが明瞭でなければならない」とするものである。

 「刑罰法規の内容が不明確であるときは、国民は拠るべきところを正確に認識することができず、その行動の自由を不当に抑制されかねないし、一方、官憲の恣意的な解釈・運用を招来し易く、人権侵害の虞が大きいであろうし、また、刑罰法規の内容が合理性を欠き、必ずしも処罰に値しない行為を犯罪としていたり、犯罪と不釣合いな刑罰を定めていたりするときは、正義・公平に適合した人権の保障をなしえないこととなり、自由主義、民主主義、人権尊重主義を基盤とする罪刑法定主義の本旨に反するからである。」(刑法概説(総論)大塚仁著 株式会社有斐閣発行より)。

 与野党修正案が、この「明確性の原則」を充たしているとは思えない。今、立案者が「一般市民には関係ない、大丈夫、大丈夫」と言っていても、いざ制定されてしまえば「恣意的な解釈・運用」がなされないという保障はない。

 こんな法律が出来るようなら、日本の民主主義はいよいよ危機に瀕することになる。マスコミも今回はさすがに批判的な報道が多いようだ。ぜひ民意によって成立を阻止してほしいものだ。

Domino3_1

 もう一つ、問題になっているのが「ゲートキーパー規制」法案。やはり、テロ対策を主目的とする法案で、マネーロンダリングやテロ資金の移動に利用されうる金融取引について、代理人として関与する弁護士などを門番役(ゲートキーパー)にして、その疑いのある取引を報告させようとするものである。

 こちらの方は世間にはあまり知られていないようだが、実は弁護士の活動には非常に影響のある法律案なのである。こちらは、平成19年の通常国会に提出される予定という。

 こちらの説明や日弁連の議論についてはhttp://www.nichibenren.or.jp/ja/committee/list/kokusai_keiji/kokusai_keiji_b.html

 愛知県弁護士会の反対の会長声明についてはhttp://www.aiben.jp/page/frombars/topics2/226gatekeeper.html

 これは弁護士の依頼者に対する誠実義務や守秘義務と鋭く対立する法案である。

 先の私の刑事弁護の記事を読んで頂ければお分かりのとおり、弁護士には被疑者・被告人から「自分が真犯人である」あるいは「自分は真犯人ではなく別の特定の人間が真犯人である」と打ち明けられてもそれを警察・検察や裁判所に告知する義務はなく、むしろ告知すれば依頼者に対する誠実義務・守秘義務に違反するのである。

 ところが、このゲートキーパー規制法案は、弁護士が依頼者から打ち明けられた情報や職務を通じて知り得た情報を警察庁に対して報告する義務を負うとするのである(報告しないと処罰されることもあり得る)。

 これでは、弁護士に「依頼者をスパイせよ」と言うのと同じことになりかねない。

 こちらも大変危険な法律案である。諸外国でもその危険性は十分に認識されており、アメリカですら反対運動が強くまだ立法化されていない。

 このゲートキーパー規制法案の行方についても、ぜひ関心を持って頂きたい。           

              Book01o0

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