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2006年4月 5日 (水)

女性弁護士

 先日、裁判所近くの喫茶店で、川崎の小学生殺人事件について知り合いの男性弁護士と店員さんらと雑談をしていた。店員さんは「春先は変わった人が多くて怖い。」と言う。店員さんの話では、先日、客から××がまずいと言ってすごい勢いで怒鳴りつけられた。どうも裁判からの帰りで機嫌が悪かったらしい(しかし、その客は××を既にたいらげていた)。店員さんは困り切っていたが、近くを通りがかった顔見知りの男性弁護士らは知らん顔だったという。

 そのとき、近くにいた若い女性弁護士が「何言っているの。」と間に入ってくれ、その客と口論になり、その客から「お前、名を名乗れ。」と怒鳴られたという。しかし、その女性弁護士は気丈にも「あんたに名乗る必要はない。」と怒鳴り返し、事なきを得たという。

 店員さんは、その女性弁護士のことを「かっこよかった。」と褒めていた。

 しかし、一歩まちがえばその若い女性弁護士は危ない目にあっていただろう。誰でも、横やりを入れられるのはイヤなものだ。第三者として加勢すると、逆恨みの対象となる可能性もある。彼女の勇気には感心するけれど・・・。

 こういうときは、喫茶店なら店長、弁護士会なら副会長など、しかるべき立場にある方がしかるべき対応をすべきだと思う。そういう方々が職責として相応の対応をすれば、逆恨みの対象とはなりにくいと思う。

 ちなみに、雑談していた男性弁護士に「貴方ならどうする?」と尋ねたところ、「かかわりたくないですよ。怖い目にあいたくないですからね。」という答えだった。

 私ならどうするかと考えると、やはりその若い女性弁護士のようにはしないだろう。お店なら店長、弁護士会なら副会長、あるいは警備員や警察官を呼ぶこと位はするかもしれないが・・・。

 しかし、弁護士となってから当事者として怖い思いをしたことは数知れず。たとえば、法律相談などで見ず知らずの他人(ときには、どう見ても普通ではない人)と密室で一対一になることは、相当怖いものだ。

 今年の春は女性弁護士を取り上げたドラマがなぜか多いようだ。NHKは「町弁」、民放で「7人の女弁護士」だとか。私は、日本の弁護士ドラマはあまり好きではないので、たぶん見ないと思うが・・・。

 こういう女性弁護士の現実を少しでも取り上げてくれるのなら見るかも知れないけれど。

 

 

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